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多摩川を歩く(その71)(青梅・津雲邸)   2023.10.24



(「津雲邸」の「欄間」の美しい細工)

 

能登半島地震の被害報告数は、日にちが経つにつれて増え続けています。

元旦に地震速報が入ったときには、まさかこんなに広範囲に被害が大きいとは想像出来ませんでした・・・

亡くなられた方へのご冥福を心からお祈りをいたします。

更に行方不明の方々のご無事をお祈りしています。

そして、寒さ、停電、余震が続く中、避難を余儀なくされている皆様に、心からのお見舞いを申し上げます。

一日も早い復旧を祈り、救援活動されている方々に感謝したいと思います。

 

2日、飛び込んできた羽田の飛行機の炎上の映像を見て、え?、これは羽田で現実に起きている事なの?と、呆然としていました。

能登半島地震の救援物資を、一刻も早く搬送しようとしていた海上保安庁の皆さん・・・

亡くなられた志の高い隊員の方々のご冥福を心からお祈りしたいと思います。

 

 

「多摩川を歩く」を続けます。 

繁華街の端にある「津雲邸」を目指して「旧青梅街道」を東へ歩いて行きます。

上の写真は、青梅街道と秋川街道が交差する住江町交差点にある「ぎゃらリーカフェ」の「はこ哉」です。

店頭には映画看板が飾られています。

店内には、店主が収集した数々の「青梅夜具地」が展示されているそうです。

「青梅夜具地」の説明については、「多摩川を歩く:青梅市郷土博物館」の中程をご覧くだい。

「旧青梅街道」沿いの住江町交差点付近にも、古い映画看板やネコのオブジェがそこかしこに見られます。

(住吉神社)

「津雲邸」は、昭和初期に建てられた「瓦葺き入母屋造り」の建物です。
 
青梅の衆議院議員だった「津雲國利」氏が、京都の宮大工を招いて、地元青梅の大工と協働で建させたそうです。
 
津雲氏の本邸は都内にあり、ここ青梅の津雲邸は、賓客を迎えるための別邸として建てられたものです。

踏むのを思わずためらってしまう様なお洒落な敷石です!

津雲邸は、現在、ご親族が私財を投じて、津雲氏が収集した文化財を展示する「歴史資料館 津雲邸」としてオープンしています。

上の写真の様に、玄関の天井は竹細工の網代です。

上の写真は、玄関の側の火頭窓です。

上の写真は、「煤竹(すすたけ)の間」ですが、名前の由来の通り、天井は梁がむき出しで煤竹が貼ってあります。

透かし彫りした図案は蝶です。

津雲家の家紋は蝶だそうで、蝶が色々な所にモチーフとして描かれています。  

上の写真は屋久杉の1枚板のトイレのドアーで、下の2枚の写真が洗面所とトイレです。

トイレは、青梅で最初の水洗トイレだったそうで、窓ガラスには組格子が入っています。

上の写真は、桐板に透かし彫りの欄間です。

天井は格天井です。

上の写真の様に、この書院の欄間に施された「鳳凰」の華麗な透かし彫りと、「障子の桟(さん)」の美しい細工も見事です。

欄間の美しくて手の込んだ図案の細工に、うっとりと見入ってしまいました。

巨木をくり抜いた「火鉢」に施された菖蒲の絵も「螺鈿(らでん)」と「金蒔絵」です。

2階の部屋からは眺めが良く、青梅の街並みと奥多摩の山並みが見えます。

昔は、この部屋からは多摩川の流れも見えたそうです。

 

 

今晩宿泊する「亀の井ホテル青梅」の夕食の時間になったので、「津雲邸」を後にして、徒歩15分のホテルへ向かいます。