肝臓病〜ウイルス性肝炎の治療

B型とC型のウイルス性肝炎の治療についてお話します。
この病気はいずれもウイルスの感染によっておこります。B型肝炎のウイルスは1964年(昭和39年)にオーストラリアのブランバーグ教授が発見し、後にノーベル賞を受賞しています。C型肝炎ウイルスはそれより20年以上も遅れて見つかり1988年(昭和63年)のことになります。肝炎がウイルスによって起こることがわかってもウイルスを退治する薬(抗ウイルス剤)が無くてはどうすることもできませんでした。インターフェロンというウイルスに効く薬がみつかり、B型肝炎の治療が昭和60年から始まりました。
最初の頃は一日おき週3回の注射で注射後 必ず熱が出ます。そのうち薬が改良され最近では熱の出ない、週一回の注射ですむインターフェロン(ペグインターフェロン)が発売され、これを使っています。薬が効きますと一ヶ月くらいでウイルスは血液から消失し、すばらしい効果が現れます。最近では飲み薬でウイルスに効く抗ウイルス薬が出てきて、B型肝炎ではインターフェロンを使わずにバラクルードという薬を単独で使っています。C型肝炎ではインターフェロンと経口薬のリバビリン、テルプレビルという薬を一緒に使っています。近くインターフェロンに代わる新しい薬が開発されC型肝炎でも経口薬のみでの治療が可能となりそうです。
次回は肝炎ウイルスと肝臓癌についてのお話をします。

最新の記事
肝臓病〜早期発見



トップページ 医院の案内図 院長のプロフィール 診療日のご案内
診療内容および特徴 関連病院へのリンク