みなさんは山を歩くときどんな気分だろうか?体力に挑戦?普段のしがらみを忘れさせてくれるひととき?自然の満喫?・・・。
BGMが流れるとしたら「歌謡曲」?「ジャズ」?「ロック」?「クラシック」?「川のせせらぎ」「木々のざわめき」「鳥のさえずり」好みはいろいろありそうですが和歌はどうでしょう?
古人より歌い続けられてきた和歌。以外と山を題材にした歌が多いようです。そこで、先日学校で行われた百人一首大会の末娘の優勝をきっかけに    『百人一首に見る山の歌』 なるページを作ってみました。5・7・5・7・7に込められた奥深い短歌の世界を山の中で思い出してみるのもいかがでしょうか?

かといって自分自身、和歌に関して全くの無知です。春夏秋(冬は無さそう)に分けたつもりですがなにせ素人判断ですのでその辺は平にご容赦を・・・。

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百人一首の思い出話

小学生低学年、父の仕事の関係で東京に住んでいた私は実家のある鳥取に3年に1度の里帰りが楽しみでした。実家では孫とするカルタ取りを心待ちにしている祖母、明治生まれの祖母は子供の頃の遊びといえばお手玉やカルタ取り、当然上の句を読めば下の句がわかり私に勝ち目はないのですが、そこは年寄り(当時70歳)下の句を思い出しても口ずさまなければとれないのです。下の句がわかれば話は別。低学年の私も10枚ほどを残すくらいまでよい勝負をしたものです。でも最後10枚は黙っていてもわかるらしくあえなく敗退。いつもそんなパターンでした。幼少時代さしあたって興味もない百人一首でしたが五句だけ覚えることができました。下に五句、その訳を書きました。子供らしいでしょ。そんな祖母も他界して20年。私に孫ができたら遊んでくれるだろうか?

世の中よみちこそなけれおもいいる
                 山の奥にも鹿ぞなくなる

鹿ぞなくなる を 鹿ぞキャンキャンと読み手の父がそう読んでた 当時鹿の鳴き方を知るよしもなくキャンキャン鳴くと思っていた。

うかりける人をはつせの山おろしよ
              はげしかれとは祈らぬものを

はげしかれとは を はげになれとはとやっぱり父がそう読んだ 作った人はハゲなんだとずっと思っていた。

田子の浦に打ち出でてみれば白妙の
              富士の高嶺に雪はふりつつ

これは子供心にも風景が手に取るように分かり大好きな句でした。平地はまだ秋なのに山の上は冬なんだなぁと思わされたものです。

春の世の夢ばかりなる手枕に
             かひなくたゝむ名こそをしけれ

かひなくたゝむ名こそをしけれ を かいなくたたん腰も立たん と父が・・・ 病気で寝込んでる人が作った句と思っていた。

千早ぶる神代もきかず竜田川
               からくれないに水くくるとは

下の句を表示してある取り札がなぜかこの一枚だけ黒ずんでいたので(笑)

ついでに千代壁紙