サラシナショウマ [学名:Cimicifuga simplex]
キンポウゲ科の多年草。地下茎は太く横にはう。茎は高さ0.4〜1.5メートル。根出葉は大形で3回3出複葉、小葉は卵形で鋭い鋸歯(きょし)があり、先端は急にとがる。8〜10月、長さ約30センチメートルの細長い総状花序をつけ、白色で径約1センチメートルの花を開く。花弁、萼片(がくへん)は早い時期に落ち、白色の多数の雄しべが残る。
温帯から亜寒帯の草原や林縁に生え、北海道から九州、および朝鮮半島、中国、東シベリア、カムチャツカ、樺太(からふと)(サハリン)に分布する。
名は、若葉をゆでて水にさらして食べることによる。根を干したものを漢方では薬とする。サラシナショウマ属は北半球に約15種分布し、日本にはこのほかにイヌショウマ、オオバショウマの2種がある。いずれも果実は袋果で、鱗片(りんぺん)のある種子がある。