電子書籍情報まとめノート

電子書籍のフォーマット(2021.10.2更新)

リフロー型とフィックス型

電子書籍はその表示形式により、リフロー型とフィックス型(固定レイアウト型)の2種類に分けられる。それぞれの特徴をまとめてみた。

▲電子書籍の2つの形式の特徴

主なフォーマット

  • 国内ではボイジャーの「.book」とシャープの「XMDF」が主流だったが、「EPUB」がバージョン3.0で縦書きに対応して以降、国内でもEPUBが主流になった。
  • iPadが登場した2010年には「アプリ型」の電子書籍に注目が集まった。
EPUB

米国の標準化推進団体 IDPFが策定したフォーマット「EPUB」

  • Webと同じくXHTMLとCSSで構成されている
  • ライセンス契約などが必要ないオープンなフォーマットなので個人でも作成可能
  • EPUB 3.0で、縦書きやルビの表示などに対応した
azw

アマゾンの独自フォーマット「AZW」

  • 基本はXHTML+CSS
  • ベースとなっているのはMOBI形式。MOBIにDRMをかけたものがAZW
  • HTMLやEPUBをMOBIに変換できるツール「Kindle Previewer」が提供されている
.book

ボイジャーの独自フォーマット「ドットブック」

  • 縦書き、ルビ、禁則処理など日本語特有の表現に対応(HTMLベース)
  • 作成するにはライセンス契約が必要
  • PC閲覧ソフトとして「T-Time」が用意されていた(無料、Win・Mac対応)
xmdf

シャープの独自フォーマット「XMDF」

  • 縦書き、ルビ、禁則処理など日本語特有の表現に対応(XMLベース)
  • 「XMDF3.0」では、見出しや図のレイアウトを維持したまま文字サイズの変更が可能
  • 2011年7月には制作ソフト「XMDFビルダー」が無償提供された
  • PC閲覧ソフトとして「ブンコビューア」が用意されていた(無料、Winのみ対応)
pdf

最も汎用性の高いフォーマット「PDF」

  • PC(Win/Mac)だけでなく、iOS、Androidどの端末でも閲覧できる
  • 違法コピーが問題になるので、電子書店でPDFをそのまま販売するケースは少ない
app

iOSやAndroid向け単体書籍アプリ

  • 本の中身(=コンテンツ)とビューワーをパッケージ化、1冊の本として売る
  • 映像や音楽なども埋め込み可能、多彩な表現が可能だがコストや制作時間がかかる
  • 1冊1アプリなので、冊数が多くなると管理も大変

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