Wildcatチップセット機で高いアドレス側のSIMMバンクに1枚あたり64MB以上のEDO SIMMが利用できるようになるIPLwareアプリケーションは、既にあります。
→WCATEDO
しかし下位側のバンクに載せても後から使用できるようにはなりません。そこで、いったん起動中のメモリ内容を全てグラフィックメモリに退避した後メモリを再構築することで、全てのメモリバンクに64MB以上のSIMMを使えるようにしました。IPLwareではこのような芸当は難しいため、ROMアプリケーションとしています。
Xt13,16には対応しません。Xa**/CのうちマザーボードがG8TTYのものも対応しません。
昨今いろいろ出ているPC-98 Cバス用ROMボードを入手し、その書き込みプログラムも用意してください。そのプログラムに、WCAT64MB.ROM を与えて書き込んでください。なおCバスかご側のスロットにどうしても16MB,32MBのSIMMを使いたい場合は、WCATMEXT.ROM のほうを使用してください。
起動環境にて CHKHMEM.COM をIPLwareとして組み込んでください。OSFDIPLwareでも構いませんが、かならずそのフロッピーから最初に起動するようにしてください。なおSTEP-2の手順はバージョン1.00から必須となっています。
起動開始しメッセージが出たあと、背景画面が青くなります。さらに一瞬赤くなり、その際グラフィック画面に何かが描かれますが気にしないでください。これは、RAMのデータが画面のGVRAMに退避されたことが見えているだけです。
HDD,SSD,CFを接続している場合は IPLwareの段階でCHKHMEMが実行されます。メモリへの書き込みが行われますが、その間には背景画面は青赤を繰り返します。128MB×4枚も搭載すると数秒かかりますが、ムダに時間を稼いで表示しているわけではありません。ハングアップしていないことを示すためのものです。電源投入後最初の起動のときには、ここでおそらくメモリのデータエラーが発生し、黄色反転文字で「リセットする」というメッセージが出るかもしれません。
ここでGRPHキーを押しておくとリセットせずに起動しますが、おそらく正常には動作しませんので、かならず自動でのリセットを行ってください。データ化けのひどい場合にはメッセージが現れる前に勝手にリセットするかもしれませんが、それで構いません。このように電源投入後、一度リセットしないと、なぜかメモリに異常を来すようです。
システム起動後にはメモリの量が増えていることが確認できるはずです。念のためHIMEM.SYSの厳重チェック(TESTMEM:ON)のオプションでチェックしてください。一度リセットをしていない場合、またはパリティエラーをチェックする機種では、このとき異常が出るかもしれません。
OSFDIPLwareによるフロッピー起動の場合も動作の流れは同様です。つまりFD起動する際にはOSFDIPLwareでのCHKHMEMが必須となります。
対象機種は山猫チップセット機ですが、タワー型のXt13,Xt16は除きます。これらの機種ではWCATEDOか、リウ様作の山猫MEMSETUPを使ってください。
ROMアプリケーション単独ではSIMMの設定を行うだけであり、メモリのチェックが行われません。かならずIPLwareの CHKHMEM.COM を併用してください。なおCHKHMEM.COMはMS-DOSコマンドプロンプト上では実行無意味となります。IPLware専用です。
WCAT64MBを導入するときは、1枚あたり16MBおよび32MBのメモリは使用しないでください。4枚とも64MBまたは128MBとしてください。4MBおよび8MBのメモリは混在しても構いません。SIMMスロット#0(Cバスかご側)だけ16MB,32MBのSIMMを使いたい場合は、WCATMEXT のほうを使用してください。
CHKHMEMによる自動リセットは、通常は電源投入後に1回行われますが、2回以上続くような場合は、そのSIMMの使用をあきらめた方がよいでしょう。
機種がPC-9821 Xa**/C (マザーボードがG8VAZ)の場合、パリティのないSIMMやECCのSIMMをスロット#0(Cバスかご側)に装着すると、赤字MEMORY ERROとなって起動できません。通常のパリティ有り(EDOであってもなくてもよい)を装着する必要があります。増設側のスロットに装着した場合は黄色でエラー表示がなされますが、起動は続行できて、WCAT64MBあるいはWCATMEXTが正しくSIMMの設定を行います。なお本プログラム適用後はパリティチェックが行われなくなります。マザーボードがG8TTY(ROMシールにTTY06Eと書かれているもの)は本プログラムの対象外です。
非常に希少ではありますが、シングルサイド8MB,32MB、およびダブルサイド2MB,16MB,64MBというタイプのSIMMはどうやら山猫機では使用できないようですので、装着しないでください。一応半量で認識はしますが、避けるべきです。
64MBや128MBのSIMMを載せても、山猫機のITFはそれを検出せず、1/4の容量で認識します。しかしハードウェア的には山猫機はこれらの大容量SIMMに対応し、SIMMソケットへの配線もなされているようです。そこで一旦認識したメモリの内容を全てグラフィックメモリに退避した後、チップセットを制御して、メモリの再構築を行います。それが済んだら退避したデータをもとのアドレス位置に戻します。こうすることで一応起動プロセスが継続できます。
ということから、64MB,128MBのSIMMが1/4の容量で認識したものと、本当の16MB,32MBのSIMMとの区別ができません。このため16MB,32MBのSIMMは本アプリケーションを使う限り載せてはいけません。16MB,32MBのSIMMを使いたい場合は、WCATMEXT.ROM のほうを使用してください。
使い方の説明で、一度リセットで再起動することを述べていますが、これを行わないとメモリ内容に異常を来すようです。それを調べるには、メッセージが出ている間にGRPHキーを押して通常の起動を行い、A800:0の値を調べてみてください。ここに書かれている32bitのアドレスで最初にエラーが見つかったことをしめしています。
一度リセットしてあればメモリに異常が発生しないようです。またこの異常はHIMEM.SYSの厳重チェック(TESTMEM:ONオプション)でも検出されます。
Wildcat チップセットは公開された仕様情報がありません。試行錯誤的にみつけられた次の情報に基づいて、このアプリケーションソフトは作成されています。そのため未だよくわかっていないことがたくさんあります。
http://ematei.s602.xrea.com/cgi-bin/bbs39_ris3/bbs39.cgi?mode=past&year=2023&mon=8 の8月31日
リウ様のサイト 山猫MEMSETUP http://www7b.biglobe.ne.jp/~drachen6jp/wildcat_memset.zip
https://www7b.biglobe.ne.jp/~marimo9821/util/wcatmem.html
ソースコードはここにあります。CHKHMEMのソースもありますが、一部の文字列表示ルーチンは含まれません。
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2026年3月 まりも(DOSsoft)
2026.3.13 0.98版 新規作成 2026.3.16 0.99版 メモリにデータを埋める仕様にした、パリティチェック有りの機種に対応 2026.3.20 1.00版 IPLwareのCHKHMEM と連携し、再起動が必要な場合その表示を行うようにした 2026.3.22 2.00版 拡張子を*.ROMに変更、IPLwareのCHKHMEM と連携必須化、自動で再起動にした