Wildcat EDOメモリ アクセラレータ

wCatEDO Version 2.20 説明書

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【1.このプログラムの目的】

 Wildcatと俗称される, VLSI Supercore 594チップセットは、Xa7からV20までの機種で採用されています。このうち後期の2桁型番のValue Star(V16,V20など)では EDO メモリに対応となっていますが、それ以前の機種では EDO メモリが対応となっていません。

 しかし82C594は チップセットとしてはハードウェア的にEDOに対応しており、単にITFが EDOをメモリの存在を検出して設定していないだけと見られます。EDOメモリを搭載してもその性能が活かされていないだけで、動作不良になるようなことはないようです。

 本プログラムは、EDOに対応でない機種において、EDOのための設定を行います。それに加えて次のことが可能となる機能もあります。

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【2.使用法】

 まずアーカイブを解凍してファイルを取り出して下さい。
IPLwareアプリケーションとして組み込むので、別途IPLwareまたはOSFDiplwareもダウンロードしておいてください。組み込み方はそれらの説明書に従って下さい。

 効果としては、メモリのREADに要する時間が 0.75 程度に短縮となります。かなりの改善で、とくにCPUをK6アクセラレータに載せ変えていてwrite allocateも設定してある場合は、メモリの書き込みも高速になり、全体としてパフォーマンスは向上します。

■ 64MB,128MBのSIMMを使用するとき

 IPLwareで実行時にGRPHキーを押していると、緑色の文字で次のメッセージが現れます。

"1枚あたり64MBや128MBのSIMMを搭載し, 容量拡張をしますか?(y/n)"

 これにYで答えると、以降は増設側のSIMMスロットのメモリは64MB×2または128MB×2で認識させるようにします。またこの設定は本体の未使用ソフトウェアDIPスイッチに記憶されますので、今後はGRPHキーを押す必要はなくなります。

 いっぽうNで答えると、以降は増設側のSIMMスロットのメモリはシステムが認識したとおりの容量として扱います。またその設定は記憶されます。なおESCで答えた場合は、現在の記憶状態は変更されません。

IPLwareでの実行時画面(64MB+64MBのSIMMで容量拡張時)

 【2026年3月22日 情報追記】64MB以上のSIMMで容量を拡張した場合、電源を投入して起動を開始しこのIPLwareを実行したあと(つまり固定ディスク起動メニューが出ているかフロッピーから起動しようとしている時点)、リセットボタンを押して再起動してください。

 または CHKHMEM.COM Version 2.00 をIPLwareでWCATEDOより後に実行するか、DOSコマンドラインで実行してください。

 そうしないとメモリの内容に異常を来すようです。詳しい原因はわかっていませんので対症療法です。

【3.注意点】

 EDOメモリの自動検出法がわからないため、搭載されているSIMMは無条件にEDO設定にしてしまいます。EDOでないSIMMを使用していると、動作不良になります。高速化も行いますので、高品位のEDO SIMMを使って下さい。そうでない場合はハングアップする可能性が高いです。ハングアップや動作不良が起こったら、本プログラムの使用を中止するか、メモリを疑って下さい。

 Xt13,Xt16ではメモリアクセスは標準状態でかなり高速に設定されています。このためEDO のSIMMに載せ替えると起動できなくなったり動作不良になります。本ツールはXt13,Xt16では動作しません。

 初期のXa7-10 やXa7e には、VLSI 82C594チップセットでない 82C591 (偽猫)が使われている個体もありますが、これはEDOに対応しないため、本プログラムでは実行を回避します。

 64/128MB設定のモードのまま16MBや32MBのSIMMを載せておかないようにご注意ください。SIMMタイプの自動判別はできません。64/128MB設定のモードを解除するには、GRPHキー押しで設定メニューを出し、N で応答します。なおこの設定はソフトウェアDIPスイッチの初期化でもクリアできます。

 Wildcat以外の機種では実行回避されますので、とくにIPLwareから削除しなくても構いません。

 Wildcat機では、シングルサイドの2MB,8MB,32MB(いずれも1枚あたり)のSIMM(外観上の特徴はチップが片面に4個)には対応していないようです。半分の容量で認識されてしまいます。これが両面にあるSIMMも同様です。本ツールでも対応できません。

【4.技術的情報】

 VLSI 82C594 Wildcat ホストブリッジのレジスタの機能は公開されていません。レジスタ58h-5Eh,60h-71hについては、試行錯誤的に試して下記のようなことがことが判っています。(2023/8/31)
http://ematei.s602.xrea.com/cgi-bin/bbs39_ris3/bbs39.cgi?mode=past&year=2023&mon=8

 またレジスタ58h,59h bit 0,1操作による64MB以上のメモリの設定は、2026年3月の「リウ様」の発見によるものです。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~drachen6jp/wildcat_memset.zip

 SIMMスロット8個のXt13,Xt16を除くWildcat機では、レジスタ58hはSIMMバンク#0,59hはSIMMバンク#2に接続されているようです。バンク#1と#3はXt13,Xt16のみに存在します。Xt13,Xt16を所有していないため本ツールは対応とはしていません。

 本ツールでは、まずレジスタ58h,59hのbit0,1を確認してSIMMの存在を検出します。起動時ITFは異常なSIMMがあるとチェックを回避したり容量に加えることをしません。このプログラムではレジスタ58h,59hの情報をもとに正しい容量を算出し、システムワークエリア0000:0594hに再設定します。これによりHIMEM.SYSが正しい容量で動作するようになります。Cバスブリッジの40h代のDMA可能範囲レジスタも再設定します(メモリ容量が拡張された場合)。  

 なお初期のXa**/Cではパリティチェックがあるため、一時的にパリティエラーNMI割り込みを遮断してから未書き込みのメモリに書き込みます。このとき停止したかのように待ち時間が発生します。その後エラー通知禁止遮断を解除します。これにより、未設定メモリ領域にHIMEM.SYSがアクセスしてもパリティエラーが発生しなくなります。機種判別でXa**/C以外となった場合はこれを行いませんので、待ち時間はありません。

 ソースファイルはここにあります。ただし文字列表示ルーチンほか一部のルーチンが付属していないので、そのままでは実行プログラムは作成できません。このソースを参考にしてフリーソフトを作ることは妨げませんが、そっくりそのままの有料のソフトを配布することはご遠慮下さい。

【5.お約束】

 このソフトウェアはフリーソフトウェアです。自由に使っていただいて構いませんが、作者は、このプログラムの動作結果や影響に対して、一切責任は負いません。著作権は作者である「まりも」が保有するものとします。不特定多数がダウンロードできる場所への転載はお断りします。連絡先メールアドレスは、ホームページ上に記載してあります。

    まりも (連絡先メールアドレスはホームページ上で)

【更新履歴】

年月日内容
1.002023-9-1新規(Wcataccから改名)
2.002026-3-9パリティ必須の機種にパリティ無しSIMMの対応、64MB,128MBのSIMMへの対応、
Ver.1.00で15-16MBシステム空間を「使用」する誤った設定になっていたのを修正
  2026-3-1664MB以上のSIMMを増設した場合の手順について情報を追記
2.202026-3-22メモリ書き込みテストは行わず、CHKHMEMで行うようにした,CHKHMEMを同梱とした
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