Wildcatと俗称される, VLSI Supercore 594チップセットは、Xa7からV20までの機種で採用されています。このうち後期の2桁型番のValue Star(V16,V20など)では EDO メモリに対応となっていますが、それ以前の機種では EDO メモリが対応となっていません。
しかし82C594は チップセットとしてはハードウェア的にEDOに対応しており、単にITFが EDOをメモリの存在を検出して設定していないだけと見られます。EDOメモリを搭載してもその性能が活かされていないだけで、動作不良になるようなことはないようです。
本プログラムは、EDOに対応でない機種において、EDOのための設定を行います。それに加えて増設分にパリティ無しのSIMMが使えるようにもなります。
まずアーカイブを解凍してファイルを取り出して下さい。
IPLwareアプリケーションとして組み込むので、別途IPLwareまたはOSFDiplwareもダウンロードしておいてください。組み込み方はそれらの説明書に従って下さい。
効果としては、メモリのREADに要する時間が 0.75 程度に短縮となります。かなりの改善で、とくにCPUをK6アクセラレータに載せ変えていてwrite allocateも設定してある場合は、メモリの書き込みも高速になり、全体としてパフォーマンスは向上します。
EDOメモリの自動検出法がわからないため、搭載されているSIMMは無条件にEDO設定にしてしまいます。EDOでないSIMMを使用していると、動作不良になります。高速化も行いますので、高品位のEDO SIMMを使って下さい。そうでない場合はハングアップする可能性が高いです。ハングアップや動作不良が起こったら、本プログラムの使用を中止するか、メモリを疑って下さい。
Xt13,Xt16ではメモリアクセスは標準状態でかなり高速に設定されています。このためEDO のSIMMに載せ替えると起動できなくなったり動作不良になります。本ツールはXt13,Xt16では動作しません。
初期のXa7-10 やXa7e には、VLSI 82C594チップセットでない 82C591 (偽猫)が使われている個体もありますが、これはEDOに対応しないため、本プログラムでは実行を回避します。
Wildcat以外の機種では実行回避されますので、とくにIPLwareから削除しなくても構いません。
Wildcat機では、シングルサイドの2MB,8MB,32MB(いずれも1枚あたり)のSIMM(外観上の特徴はチップが片面に4個)には対応していないようです。半分の容量で認識されてしまいます。これが両面にあるSIMMも同様です。本ツールでも対応できません。
VLSI 82C594 Wildcat ホストブリッジのレジスタの機能は公開されていません。レジスタ58h-5Eh,60h-71hについては、試行錯誤的に試して下記のようなことがことが判っています。(2023/8/31)
http://ematei.s602.xrea.com/cgi-bin/bbs39_ris3/bbs39.cgi?mode=past&year=2023&mon=8
SIMMスロット8個のXt13,Xt16を除くWildcat機では、レジスタ58hはSIMMバンク#0,59hはSIMMバンク#2に接続されているようです。バンク#1と#3はXt13,Xt16のみに存在します。Xt13,Xt16を所有していないため本ツールは対応とはしていません。
本ツールでは、まずレジスタ58h,59hのbit0,1を確認してSIMMの存在を検出します。起動時ITFは異常なSIMMがあるとチェックを回避したり容量に加えることをしません。このプログラムではレジスタ58h,59hの情報をもとに正しい容量を算出し、システムワークエリア0000:0594hに再設定します。これによりHIMEM.SYSが正しい容量で動作するようになります。Cバスブリッジの40h代のDMA可能範囲レジスタも再設定します(メモリ容量が拡張された場合)。
なお初期のXa**/Cではパリティチェックがあるため、一時的にパリティエラーNMI割り込みを遮断してから未書き込みのメモリに書き込みます。このとき停止したかのように待ち時間が発生します。その後エラー通知禁止遮断を解除します。これにより、未設定メモリ領域にHIMEM.SYSがアクセスしてもパリティエラーが発生しなくなります。機種判別でXa**/C以外となった場合はこれを行いませんので、待ち時間はありません。
バージョン2.20のソースファイルはここに残しておきます。1.50は64MB以上のSIMMを使う設定を非公式としただけです。文字列表示ルーチンほか一部のルーチンが付属していないので、そのままでは実行プログラムは作成できません。このソースを参考にしてフリーソフトを作ることは妨げませんが、そっくりそのままの有料のソフトを配布することはご遠慮下さい。
このソフトウェアはフリーソフトウェアです。自由に使っていただいて構いませんが、作者は、このプログラムの動作結果や影響に対して、一切責任は負いません。著作権は作者である「まりも」が保有するものとします。不特定多数がダウンロードできる場所への転載はお断りします。連絡先メールアドレスは、ホームページ上に記載してあります。
まりも (連絡先メールアドレスはホームページ上で)
| 版 | 年月日 | 内容 |
|---|---|---|
| 1.00 | 2023-9-1 | 新規(Wcataccから改名) |
| 2.00 | 2026-3-9 | パリティ必須の機種にパリティ無しSIMMの対応、64MB,128MBのSIMMへの対応、 Ver.1.00で15-16MBシステム空間を「使用」する誤った設定になっていたのを修正 |
| 2026-3-16 | 64MB以上のSIMMを増設した場合の手順について情報を追記 | |
| 2.20 | 2026-3-22 | メモリ書き込みテストは行わず、CHKHMEMで行うようにした,CHKHMEMを同梱とした |
| 1.50 | 2026-3-31 | 64MB以上のSIMMへの対応はSIMMを破壊する可能性があるため、廃止とした |