Logitech SCSIボード LHA-203 Ver.1.01 のROM に「DIV0ROM」機能を追加するパッチ

LHA2031 Version 1.00

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【1.このプログラムの目的】

 オンボードでIDE インターフェイスを搭載した1997年中期以前のデスクトップ機では、4.3GBの容量上限があります。これを超える容量のディスクドライブを接続するだけでハングアップして起動できなくなります。しかし「ゼロ除算例外停止回避」「div0ROM」機能のあるROMボードを搭載すると、これを回避でき、容量をクリップする必要もなくなります。

 とは言うもののROMボードを用意するのもコストがかかりますし、SCSIボードを単に流用するともとのSCSI機能が使えなくなってしまいます。しかしSCSIボードのROMの一部にこの機能を埋め込めば、SCSIボードとしても普通に使うことができて一石二鳥です。ということで制作したのが本ツールです。

 対応するのはLogitech社の製のバスマスタ方式SCSIボード、LHA-203 でBIOSバージョンが1.01のものです。

【2.準備:ROMデータを取得】

 ボードのROMを取り外して、なんらかのROMライタで読み出し、ファイル化します。65536バイトのファイルとなるはずです。それ以外のサイズであれば失敗しています。ファイル名は必ずLHA2031.BINとしておいてください。

【3.使用法】

 LHA2031.BIN をカレントディレクトリに置いて、LHA2031.EXE を実行するとパッチが当てられ、LHA2031.NEWというファイルが作成されます。これをROMライタで焼いて、ボードに取り付けてください。

 IDE/SCSIのドライブが上限容量未満であればDiv0ROM機能は動作せず、メッセージやbeep音は一切出ません。動作しない場合については特にシステムへの影響もありません。

 本プログラムによって追加されたDIV0ROM機能の仕事は、どんな容量のディスクドライブをつないでもハングアップしないようにするところまでです。本来の容量を使い切る最適な動作のためには、IPLwareである 「IDE-BIOS-LBA-Patch」リウ様 twitter D@drachen6jp の作品)の併用をお勧めします。 ただし既に4.3GB未満の状態で領域を確保してあった場合は、これで容量を拡張すると、CHSジオメトリが変動して認識できなくなってしまいますのでご注意ください。新規のディスクドライブの接続のときか、再フォーマットしないかぎり実質の容量を増やすことはできません。

【4.注意】

 オンボードIDEだけでなく、SCSIの容量過大にも機能します。例えば8191MBが上限のSCSIボード(LHA-203もそうである)にそれ以上の容量のディスクドライブを接続してもハングアップしなくなります。

 Windows NTや2000のディスク管理では、本ツールのROMの動作後には ディスクドライブのBIOS上限容量以上の部分が見えてしまいますが、IDE-BIOS-LBA-Patch(IPLwareアプリ),壁超えSCSI(IPLwareアプリ)やEXIDE**(ROMアプリ) を併用しているのでない限り、絶対にその部分を追加で確保してはいけません。確保するとシリンダ番地0から確保されたとみなされて、元々存在している先頭パーティションが破壊されます。

 LHA-203以外のボードや別バージョンのBIOSデータにも、うまく行けば適用できます。とくにパターンチェックをしていないためです。00hのデータ埋めによる空きを検索しているだけですが、その00hが本当に空白を意味するかどうかはわかりません。

 ソースファイルはこちらを参照してください。

【5.お約束】

 LHA2031.EXE はフリーソフトウェアとしますので、ダウンロードして実行することは自由ですが、著作権は作者である私にありますので、作者の意向に反する使い方は禁止とします。

 このソフトウェア全体を、不特定多数のダウンロードできる場所へ「転載」することも、禁止とします。しかしリンク先の紹介についてはなんら制限はありません。

 書き換えたSCSIボードを譲渡・転売・廃棄する際には、オリジナルのSMIT.BINで必ず再度元に戻す書き込みを行ってからとしてください。

 プログラムは、ある程度のテストを経て公開していますが、動作が完璧に行なわれるということを、作者は保証するものではありません。ユーザがプログラムを適用しことによる起動不能などのトラブルの補償には一切応じません。

 システムが起動しなくなったことや、それに付随した逸失利益、精神的損害について、作者は一切責任は負わないものとします。これらの点を了承できない方には、使用を認めません。

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[履歴]

日付    版  内容
2024-12-01 1.00 新規公開
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