高見山( たかみやま) [台高] 1248m |
高見峠に着いた時、峠の駐車場には5、6台しか車は止まっていなかった。時間は午後3時。この時間なので少ないのか、 それとも、もともとこの季節はこんなものなのか。 高見山は関西では樹氷で人気のある山なので、冬はとても賑わうらしい。自分も計画はしてみたが、凍った林道を走るのが不安なので、未だに実現していない。今回は車中泊で池木屋山に登ろうとやってきたが、峠からなら1時間ほどで登れるので、早めに家を出て足馴らしにちょ っと山頂まで行ってみることにした。 |
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林道途中からの高見山 |
峠から見上げると三角形の一枚の板を立て掛けたように山頂まで見渡せ、その一枚板は落葉樹の淡い緑で彩られている。車でかなり上がってきたので、山頂までの標高差は350mほどで大したことはないが、傾斜はかなりきつい。こんな時間から歩きはじめるのは初めてだが 天気もいいし、まあ、1時間あれば着けるだろう。 |
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高見峠から山頂を見上げる |
トイレの横の鳥居をくぐり、階段を上ると山道になる。いきなりつづら折れの急登。心の準備がないまますぐに山道 になってしまい、足が重い。足馴らし程度と高を括っていると痛い目に遭いそうだ。ペースを落として、足と心臓の能力に合わせる。 少し登ると周りが開け、南の方の展望が利く。擬木のベンチが据えてあって、若い男の二人連れが話し込んでいる。今日の登山ですれ違ったのは、結局この二人連れと、後から登ってきたライダー風のひとりだけだった。 |
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南へ延びる台高の主稜線 |
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ブナ林 |
スミレ |
展望地を過ぎるとブナ林の中のジグザグ道が続く。先ほどまでの直登の道よりも楽だ。ブナ林の林床には低木や下草がほとんどないが、ここも鹿の食害だろうか。毒のあるアセビが食べ残されていて、今を盛りに花を付けている。 単調な道はいろいろつまらないことを考えさせる。去年のGWは泊まりがけで白馬山麓に出かけた。白く輝く残雪の白馬三山を見上げ、贅沢な展望を満喫する幸せをしみじみ味わった。しかし、今年は女房が新しい仕事を立ち上げたので、忙しくて一緒に出かける暇がない。昔は二人で山に登っていたが、女房が目を悪くしてからは一緒に出かけても山登りをするのは自分だけになっているので、去年のGWもそうだった。それでも今年のように一人で出てくるのとは気分が違う。自分一人だけ遊んでいるようで気が引けるし、女房も自分で選んだこととは言え、休む暇もなければ気が滅入るだろう。そんな考えても仕方ないことを考えつつ登る。 ブナがまばらになり、足元にツツジが多くなってきて、北側に展望が開けるようになった。下を見ると峠に止めた自分の車が見えるし、松阪から辿ってきた櫛田川の細長い谷が見渡せる。三峰山からの稜線に出るとすぐ上がもう山頂だった。 |
山頂には立派な石垣が築かれ、神社の祠が鎮座している。神社の先の展望台に登ってみると、展望図があって、南の方の山並みが遠く大峰山の山々や、薊岳から数年前に登った明神岳、桧塚を経て迷岳へと続く台高の稜線であることが分かる。明日登る池木屋山はどうも見えないらしい。 |
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山頂の高角神社 |
展望台には大きな双眼鏡も設置されているが、壊れていて見えない。展望台の下は休憩所になっていて、泊まるのは難しいが、風雨は避けられそうだ。
北から東への展望図は神社の裏にあった。 |
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中央遠くが三峰山 |
結局、1時間かからずに山頂まで登れてしまったし、下りも30分そこそこで下ってしまった。まあ、明日の足馴らしには丁度いいかな。 池木屋山へ続く |
[山行日] | 2011/5/5(木・祝)) | |
[天気] | 晴れ | |
[アプローチ] | 東名阪
松阪IC →(県道)→
松阪市丹生寺町
→(R166号)→ 高見トンネル東口 →(町道高見峠線)→
高見峠駐車場 [約65km] ・10数台駐車可能。トイレあり。 ・高見トンネル東口からの町道は狭く、落石が多い。トンネル西口からの道の方が広くてアプローチしやすい。 |
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[コースタイム] | 15:05 高見峠駐車場 (0:45) 15:50 高見山山頂 16:05 (0:30) 高見峠駐車場 16:35 (計1:15) | |
[地図] | 高見山 (1/25000) | |
[ガイドブック] | 新・分県登山ガイド「三重県の山」 山と渓谷社 |
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[温泉] |
香肌峡リゾート ホテル・スメール「香肌の湯」 ・松阪市飯高町森。TEL 0120-57-0003 ・入浴料700円。 ・鉄泉のような赤茶色のお湯。 ・露天風呂もあるが、屋根が掛かっていて開放感がないのが残念。 ・シャンプー、石けん、ドライアーあり。 |