両神山( りょうかみやま) [関東・秩父] 1723m |
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東の空に赤みが射し始めた5時起床。気温は0℃。車の中で湯を沸かし、カップヌードルを食べて出発。昨夜は一旦第一駐車場に車を止めたのだが、地面が傾いていて寝にくいので、平坦な第二駐車場で一夜を明かした。なので、第一駐車場まで車で戻ろうと思ったのだが、フロントガラスに霜がついてしまい、前が見えず移動を断念。まあ、少しくらいは余分に歩
こう。 |
日向大谷(ひなたおおや)の民宿両神山荘の前を通り、登山道に入る。入口には石の鳥居。 |
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登山口の鳥居 |
登山道は上り下りがあるもののあまり標高を上げることなく山腹を巻いていく。会所と名付けられたところで七滝沢を小橋で渡り、薄川に入る。渓谷は思った以上に深く、高度の低い秋の陽射しは全く届かず、まだ薄暗い。 僕が歩き始めたころに車で到着した登山者に5、6組追い抜かれる。百名山なので平日でもそこそこ登山者は多い。 |
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七滝沢にかかる木橋 |
見上げるミズナラなどはもう葉を落としているのに、流れに近いサワグルミはまだ緑の葉を付けている。昨日の木枯らしでかなり落葉してしまったのだろうか。落葉と青葉の間の紅葉が見られない。 登山道は何度か沢を渡り返した後、右手の斜面を登っていく。落ち葉を踏みしめながら行く道は、ジグザグに高度をあげる少々きつい道だ。 |
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薄川 |
八海山の大頭羅(おおづら)神王像を過ぎ、なおも落葉した樹林帯を登る。やっと朝日が射し込んできて、森が一気に明るくなる。単調な道のアクセントのようにマムシ草の真っ赤な実が足元を照らすように登山道の脇を飾っている。 そこだけに色彩がある。 弘法清水の水場を過ぎても、まだまだ急傾斜の道が続く。だんだん変わらぬ景色に飽きてきた頃、清滝小屋に到着。 |
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八海山の大頭羅神王像 |
清滝小屋はかつては管理人がいたらしいが、今は無人の避難小屋になっている。ただ、有人小屋だっただけに、中はかなり広くて収容力は大きい。季節のいい頃ならシュラフを持ってここまで上がって一夜を過ごすのも良さそうだが、さすがに今の季節ではつらい。昨夜も 登山口の車中泊は僕一人だった。 屋外トイレやベンチもあり先行者が休んでいる。 |
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清滝小屋 |
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産泰尾根から望む両神山山頂 |
鎖のある岩場 |
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両神神社 |
両神御嶽神社本社 |
一旦少し下って、ブナの尾根を登る。だんだん岩場が多くなってきて、道が険しくなる。 葉が落ちているので分かりにくいが、周りの灌木は有名なアカヤシオなのだろう。大きな岩の根元を桟道で左に回り込むと、そこが頂上だった。 |
岩だらけの狭い山頂で、ちょうど下山しようとする登山者と入れ替わりに、三角点の横の最高地点の岩の上に上がる。東側は木立でやや遮られるが、西側は山並みが幾重にも重なり、その向こうに山頂に雪を頂いた八ヶ岳の赤岳、横岳が見える。二か月前にはあの山頂に立っていたのだ。 |
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山並みの向うに八ヶ岳 |
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御座山 |
赤岩尾根 |
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八ヶ岳の左手に伸びているのは奥秩父の主稜線。甲武信ヶ岳、木賊山、破風山などが逆光で黒い板の切り抜きのような感じで連なっている。その黒板塀の向うに富士山が覗いているはずなのだが、雲に隠れて見えない。 展望を楽しみながらパンを食べていたら、次々に登山者がやってくる。あまり広い山頂ではないので、僕も場所を譲って下山することにする。 |
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左から破風山、木賊山、甲武信ヶ岳、小川山 |
下山も同じ道を戻る。七滝谷を下ろうとも思ったのだが、薄川コースよりも時間がかかるので、帰りの時間のことを考えて同じ道を戻ることにする。 薄川の谷は落ち葉だらけだが、見上げるとわずかながら紅葉、黄葉が見られる。朝と比べて陽が射していて鮮やかだ。 |
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一面の落ち葉の道 |
シデ類の黄葉 |
見上げる山腹の方がきれい |
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日向大谷に戻り、帰る前に両神神社の里宮をお参りしたいと思ったのだが、場所がよくわからない。民宿両神山荘の奥にあるのだろうと思ったのだが、飼い犬二匹が庭にいて、少々入りずらい。 |
日向大谷 |
両神神社里宮 |
狼が描かれた両神神社の護符 |
拝殿は閉まっていたが、無事の下山を感謝してお参りした。拝殿の横のガラスケースに護符が並んでいるのが目に入った。狼が摺られた四足除けの護符なんてものもあり一枚欲しかったのだが、社務所に誰もいなくて買えず、残念だった。 |
[山行日] | 2013/11/12(火) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[天気] | 晴れのち曇り 2013年11月の天気図(気象庁) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[アプローチ] | 甲府昭和IC →(R20、
R140号)→ 西沢渓谷→(R140号、雁坂トンネル)→ 三峰口 →(県道37号)→
小鹿野町・両神薄 →(県道279号)→ 日向大谷 [約94km] ・駐車場3箇所。第一10台程度、第二10台程度。民宿両神山荘の前に公衆トイレあり。 |
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[コースタイム] |
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[地図] | 両神山 (1/25000) |
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[温泉] | 大滝温泉 遊湯館 ・R140号、秩父市大滝 「道の駅 大滝温泉」内 ・入浴600円。(JAF会員証提示で50円引き。) ・石鹸、シャンプー、リンス、ドライヤーあり。 ・地階に露天風呂があり、そちらにも脱衣所、洗い場がある。浴室の窓がないだけの構造で解放感はない。 ・温泉隣の食事処「帰路館」では手打ちそばが食べられる。 |