神明社資料館 神明社境内(社務所東)にある。
資料館は昭和62年(1987)、区画整理の完成を記念して建てられたもので、郷土文化財の馬標(ダシ)一式と棒の手の武具一式が展示されている。
資料館館長は、3年交替の氏子総代が務めている。
したがって資料館の開館時間は、毎月第一日曜日の月次祭(午後3時〜4時頃)、お祭り(7月天王祭、9月秋分の日の八剣社大祭、10月体育の日の例大祭等)、正月三が日(午前9時〜午後4時頃)で、氏子総代が神明社に詰めている日時に限られる。
天王祭(現在は7月15日以前の日曜日)の猪子石村に於ける10組のお祭りの単位と、その順番
一小社 引山東 / 二小社 引山中 / 三小社 引山西 / 四小社 新 田 / 五小社 前 山
六小社 福 部 / 七小社 赤 坂 / 八小社 姥ヶ谷 / 九小社 香 流 / 十小社 新屋敷
※小社とは、津島神社の分社の意。九小社の香流組とは、香流川南の中島組と香流川北の向組を合わせた呼び名。
各組の馬の塔(オマント)の馬標(ダシ)と棒の手の武具の展示
香流川上流の長久手村との間に水争いが起きたとき村役人が仲裁に入って和睦し、今後は取水口には手出ししない旨の約束証文
資料館に収蔵されている文書類は、ほとんどが区画整理関係の資料だが、左の写真のように、文化二年(1805)に長久手村にあてた「証文」等の貴重な古文書類も展示されている。
この古文書は、地元の柴田邦彦氏によって、以下の様に訳されている。
証文
一 かなれ川通草掛(長久手)前用水について、その(長久手村の)村役人と争論し、村役所に御苦労をおかけした。
(村役所に)御吟味いただき、今回臥割分水等をもって相互(猪子石と長久手)に納得するよう判決いただいた。
これで問題が解決したので、分水の件は双方の庄屋が立ち会って篭置の臥割を行うが、水口(取水口)には堅く手出ししないよう相互に納得したので、後々に至るまで、まったく違反しないよう証文を取り交わすものです。
猪子石村庄屋 甚左衛門 印 同断(右同じ) 九吉 印
文化二年丑七月(1805年) 長久手村庄屋中
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