次に訪れた<アンテロープキャニオン>はナバホの言葉でツェー・ビガリニ(水が岩を流れる |
場所)という意味で、アリゾナ州ベージ近郊のナバホ族の土地にある渓谷です。 |
渓谷はナバホ砂岩の浸食により出来た何百年にも及ぶ地層を形成していて、主として |
モンスーンの時期に現れる鉄砲水が洞窟の中の通路の形を様々に変えて独特の光景を |
創りあげています。そして太陽が頭上に来た時にキャニオンの頂上(約36m)の開口部から |
差しこんできた光線が、岩肌を幻想的な色と光景に変えます。 |
ガイドさんの話では、以前はほとんど注目されなかったそうですが、ある時デジタルカメラで |
撮影した人が帰宅して画像を再生したら、目に見えなかった光をカメラが捉えていて神秘的な |
色彩の写真が写っていたそうです。 |
その後、デジタルカメラの発達とともに<アンテロープキャニオン>に人気が集まって、近年 |
訪れる観光客が増えてきたということです。 |
専用のジープに分乗して洞窟の入口まで約15分。舗装した道路から未舗装の道に入ると、 |
かなりスピードを上げているジープは土埃を巻き上げながらバウンドをするように走りました。 |
車から落ちた人がいると聞いたので、シートベルトを締めて座席の前にある鉄棒にしっかり |
つかまりました。洞窟の中は薄暗く、列になって歩き始めると所々のポイントでナバホ族の |
ガイドさんが写真を写す指示を出してくれました。 |
女性ガイドさんが求めるままにカメラを預けて3回ほど写してもらいました。「火事のように |
真っ赤に写っているよ」などと言われたので楽しみにしていましたが、帰宅して再生したら全て |
ピンボケでがっかりしました。薄暗い場所なのでシャッタースピードが遅く、私が写したものも |
半分以上は完全な手ぶれ写真でした。 |