3月9日(土曜日)     <マンダレー〜バガンへ>

 <3 日 目 −(1)>

3時30分に起床。今日は国内線で「バガン」へ移動します。荷物を整理して移動の準備。
4時45分、ホテルのレストランでバイキング朝食。朝食に行く前にドアの外にスーツ
ケースを出しました。5時半にバスが出発しましたが、まだ暗い空に細い三日月が
くっきりと見えました。車窓からは走っているバイクや馬車が見えて早朝の町は活動を
始めていました。
マンダレーからバゴンまでの国内線はプロペラ機で、横4列の席が縦18列あって座る
席は自由です。7時30分に出発して8時頃にバゴンのニャンウーエアポートに着きました。
「バガン」はイラワジ川(エーヤワディー川)の中流域にある町で、雨季でも雨が
少ないので3日に1回、水の配給があるそうです。
 
空港で待っていた専用バスで、<ニャンウー市場>に向かいました。バガンで暮らす
人々の生活を支える市場で、ありとあらゆる日用品と食料品を売っています。
魚や肉などが炎天下で売られているのが少し気になりましたが、ここはミャンマーです。
ところでミャンマーの人は男女を問わず、ロンジーという伝統的な巻きスカートをはいて
います。そして女性と子どもの多くは「タナカ」という日焼け止めを顔(特に頬)に白く
塗っていて独特な感じです。塗るとスーッした爽涼感があるそうです。

 <ニャ ン ウ ー 市 場>
     
 イラワジ川で採れた活きのよい魚   ザルにのった鳥の丸ごと
     
 顔にタナカを塗った花屋さん    リンゴやブドウなどの果物
     
  とても小さな玉ねぎ   映画「ビルマの竪琴」を思い出しました
     
大きな魚から小魚まで種類が豊富 

喧騒の市場を9時に出て、いよいよ今回の旅行で1番の目的だった<バガン遺跡群>の
観光です。ミャンマー訪問を決めてからインターネットで見ていたパゴダや寺院が
林立する光景を、いよいよ自分の目で見ることができます。
 
<バガン遺跡群>は世界三大仏教遺跡の一つとされていて、イラワジ川東岸の平野部
一帯に大小さまざまな仏教遺跡が林立しています。点在するパゴダや寺院のほとんどは
11世紀から13世紀に建てられたもので、その数は3,000を超えるといわれています。そして
その大きさは高さ2m位の小さいものから60mを超える大規模なものがあり、形も様々です。
 
まず<シュエズィーゴン・パゴダ>です。このパゴダは1044年頃にアノーヤーター王に
よって造り始められました。王は自分が造ったパゴダが末長く存在して後世に造られる
パゴダの見本になるように、そして国民も功徳を積むように、と考えたので近くの山を崩して
山の石を国民の力で運んで造ったと言われています。完成するまで30年近くかかった
ため、次に即位したチャンスィッター王が完成させました。その後、アノーヤター王の願った
通り、バガンで次々と造られた仏塔の見本になりました。「シュエ}は金、「ズィーゴン」は
「勝利、栄光、祝福の土地」を意味するそうです。とても美しいパゴダでした。

<写真をクリックすると拡大されます。上部ツールバーので戻ります。> 
     <シュ エ ズィ ー ゴ ン ・ パ ゴ ダ>    
             
             
             

 次に訪れた<グービャウジー寺院>は11世紀に建てられたレンガ造りの寺院です。
寺院の中には座仏像とミャンマー最古の壁画が残っています。

<グ ー ビャ ウ ジ ー 寺 院> 
     
 風格のあるたたずまい    操り人形を売っていました
     
木のお面と宗教的な図柄の布は他の寺院では見かけませんでした  

ところでバガンには2種類のパゴダがあります。その一つの仏塔は仏舎利や仏陀の
遺骨を安置して造られたもので、参拝者はその中には入れず外からお参りするだけです。
一方の寺院は入り口が東西南北にあり、それぞれの正面に仏像が祀られていて、
参拝者は中に入ってお参りすることができます。ミャンマー各地にあるパゴダは仏塔が
殆どですが、バガンには寺院の多いことが特徴です。
 
すぐ近くにある<ティーロー・ミンロー寺院>は1215年にナンダウンミャー王の時代に 
王位継承を記念して建てられたもので、バガンに建てられた最後のミャンマー形式の
寺院です。塔は8角形をした最上部の2層の台座の上にあって釈迦の遺髪が納められて
います。

<ティ ー ロ ー ・ ミ ン ロ ー 寺 院> 
 
堂々として風格のある寺院です 
     
 高さが46mあり、この辺りではひときわ目を引きます  
     
穏やかな表情の仏像 
     
参道には砂で絵を描く店など土産物店が並んでいました 

次に訪れた<マヌーハ寺院>は、アノーヤター王の時代に捕虜としてバガンに連れて
こられたタトゥン国のマヌーハ王によって1059年に造られました。
狭い空間に大変大きい3体の座仏像と1体の寝釈迦像が安置されていました。
幽閉されていたマヌーハ王の処遇がどのようなものだったか、窮屈そうにしている
仏像を見て当時のマヌーハ王の心情を想像しました。

<マ ヌ ー ハ 寺 院> 
     
当時のほかの寺院と比べると造り方は独特でユニークな寺院です 
     
 お供物台    マヌーハ王夫妻の小さな像
     
高さ14mの見上げるほど大きい座仏像が部屋いっぱいに安置してあります 
     
大きくて顔だけしか写せなかった寝釈迦像   鐘をつくことが功徳になるそうです 
     
 鐘を運ぶ男性2人の像    土産を売る店

10時50分に<マヌーハ寺院>を出て、近くの漆器工場の見学に向かいました。
すでに30度以上ある暑さなのでバス車内には冷房が入っています。窓の外は
道路工事中で、埃の舞い上がる中に女性が座って手作業で働いていました。

<車 窓 か ら> 
     
 道路の拡張工事で砂利の選別中    牛車に乗った少年

バガンは漆器の名産地として古くから知られていて、今も2軒の工場で竹を材料に漆を
塗ったり金箔の装飾を施した伝統的な漆器が手づくりされています。

<漆 器 工 場> 
   
 材料になる竹    鉄筆で繊細な線刻をします
     
 最後の仕上げの金箔をつけています    お盆や壺などが販売されていました

そのあと、イラワジ川の畔に建つレストランで昼食でした。心地よい風が入ってきて
眺めも素晴らしいレストランのメニューは、野菜のてんぷら、春雨の炒め物、
ポークカレー、白菜の炒め物、スイカ、マンゴーなどのフルーツとコーヒーでした。

     
 レストランのテラスからの眺め  

約15分後、今晩宿泊するホテルにチェックインしました。部屋で2時間半くらい
休憩してから午後の観光です。
宿泊する「ミャンマー・トレジャーリゾート」は高級リゾートホテルという感じでした。
門構えが立派で、門から建物まで石畳の道が長く続いていました。2階建の
近代的なレンガ造りで部屋の設備も充実していて素晴らしいホテルでした。

<ホ テ ル 散 策> 
   
白いプルメリアの花が咲く庭 
     
 ブーゲンビリアも満開    スパの設備があります

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