三国志登場人物解説

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【か】

夏侯威【カコウイ】
?〜?
【魏】

字は季権。夏侯淵の次子。司馬懿の推挙で長兄・覇と共に対ショク戦の先鋒となり、諸葛亮に対抗した。後に襄平で反乱を起こした公孫淵の討伐にも参戦し、エン州刺史に昇格した。


夏侯淵【カコウエン】
?〜219
【魏】

字は妙才。夏侯惇の従兄弟で曹操の旗揚げ時から行動を共にした。急襲や弓術を得意とし、主に前線で戦った。しかし、定軍山の戦いで挑発を受けて誘い出されたところを黄忠に斬られてしまった。


夏侯恩【カコウオン】
?〜208
【魏】

曹操の側近。曹操が持つ二振りの一つである青紅の剣を賜った。曹操の劉備追撃に参戦し、長坂破で趙雲に一騎打ちを挑むが討死した。この時、持っていた青紅の剣は趙雲に奪われてしまう。


夏侯和【カコウカ】
?〜?
【魏】

字は義権。夏侯淵の四子で行軍司馬として司馬懿に従う。弁舌で兵法に通じていたという。対蜀戦に参加した。五丈原の戦いにおいて夏侯恵と共に敵の兵糧を奪取した。後に太常卿などを歴任した。


夏侯咸【カコウカン】
?〜?
【魏】

司馬。263年、トウ艾・鐘会に従って蜀征伐に赴いた。


夏侯恵【カコウケイ】
?〜?
【魏】

字は稚権。夏侯淵の三子で弟・夏侯和と共に司馬懿のもとで行軍司馬となる。幼少の頃から文才に優れていたという。対蜀戦に参加した。後に黄門侍郎・楽安太守を歴任したという。


夏侯傑【カコウケツ】
?〜?
【魏】

演義のみ登場する。長坂破の戦いで長坂橋を守る張飛に一喝されて落馬したという。


夏侯月姫【カコウゲッキ】
?〜?
【魏→蜀】

夏侯淵の姪(一説には娘)で張飛の妻。徐州陥落後、別行動していた張飛と出会い、惚れられて妻となった。張苞・張紹を産む。


夏侯献【カコウケン】
?〜?
【魏】

正史のみの登場。曹叡に公孫淵の独立は許さぬよう進言。後に曹叡が危篤になった際、曹宇を後見として曹芳を補佐するよう命じられたが曹爽派と対立して更迭された。


夏侯玄【カコウゲン】
?〜254
【魏】

字は太初。夏侯尚の子で太常卿。清談家としても名高い。皇帝・曹芳から司馬師誅殺の血詔を受けた一人だが即座に発覚し、腰斬の刑に処された。


夏侯氏【カコウシ】
?〜?
【魏】

夏侯令の娘で曹文叔の妻。夫が早世すると子がいなかったこともあり、父から再婚を勧められる。しかし、自分の耳を切って拒絶する。249年、曹爽一族が滅ぼされると再び再婚を勧められるが今度は鼻を切り落として拒絶した。この貞操に感心した司馬懿から養子を取って跡継ぎとすることを許された。


夏侯尚【カコウショウ】
?〜225
【魏】

字は伯仁。夏侯惇の甥。曹仁に従って漢中を守る。定軍山の戦いでは黄忠と戦ったが正史には捕らえられたという事実はない。後に徐晃に従って上庸を攻め、江陵を包囲した。夏侯尚は曹丕と親しいこともあって曹丕が即位すると征南将軍・荊州刺史に任じられた。


夏侯存【カコウソン】
?〜219
【魏】

曹仁に仕える。関羽が襄陽を攻めた時、曹仁と共に迎え撃つが伏兵に遭って敗走し、関羽に斬られた。


夏侯徳【カコウトク】
?〜218
【魏】

夏侯尚の兄。漢中攻防戦で天蘯山を守備していたが蜀将厳顔に火を放たれ、消火に気を取られている隙を突かれて厳顔に斬られてしまった。


夏侯惇【カコウトン】
?〜220
【魏】

字は元譲。曹操とは従兄弟で旗揚げの時より従い、曹操からの信頼は厚い。呂布との戦いで矢を左目に受けるがそれを食らってしまったという逸話がある程の豪傑で、徐州陥落後、曹操に降伏した関羽が劉備の許に戻るのを阻止するために一騎打ちを挑んだこともあった。常に曹操の片腕として前線で戦うが曹操が死去すると夏侯惇もそれを追うかのように病死したという。


夏侯覇【カコウハ】
?〜262
【魏→蜀】

字は仲権。夏侯淵の長子。司馬懿に推挙されて対蜀戦に従軍する。司馬懿が曹爽を討って魏の実権を握ると身の危険を感じて蜀に降った。その後、車騎将軍となり、姜維と共に北伐に参戦するも司馬望の待ち伏せに遭って討死した。


夏侯楙【カコウボウ】
?〜?
【魏→胡(→魏?)】

字は子林。夏侯淵の子で夏侯惇の養子となり、曹操の娘を妻に迎えて高い地位を得る。諸葛亮の北伐を迎え撃つため、出陣したがあえなく敗北した。そして、胡へ落ち延びるがそのまま帰参することはなかった。しかし、正史では228年に都に召還されて尚書になったという。


夏侯蘭【カコウラン】
?〜?
【魏→蜀】

夏侯惇に従って劉備を攻めた。博望破の戦いで捕らえられるが趙雲と同郷ということもあり、趙雲の推挙で軍正に任じられた。


夏侯令【カコウレイ】
?〜?
【魏】

詳細は不明。


賀景【ガケイ】
?〜?
【呉】

正史のみの登場。賀斉の子。詳細は不明。


賀斉【ガサイ】
?〜?
【呉】

字は公苗。孫策・孫権に仕えて山越討伐で名を馳せた。上質で派手な武器や防具などを好んで使用したという。正史のみに登場する。


何氏【カシ】
?〜190
【後漢】

何進の妹。霊帝に見初められて宮中に入る。霊帝との間に劉辨を産んだことで皇后となり、絶大な権力を誇る。十常侍でさえ一目置く存在となるが霊帝の死後、我が子・劉辨を即位させることに成功したものの、十常侍によって何進を失い、その十常侍を討った董卓によって他所へ幽閉されると李儒に劉辨ともども暗殺されてしまった。


何氏【カシ】
?〜?
【呉】

孫コウの母。初め孫和の側室であった。264年、孫コウが即位すると皇太后となった。


蛾遮塞【ガシャサイ】
?〜?
【羌】

正史のみの登場。姜維の北伐に呼応し、魏に対して反乱を起こすが郭淮の軍勢に敗れる。後に白土城で挙兵したが再び郭淮に敗れた。


賈充【カジュウ】
217〜282
【魏】

字は公閭。賈逵の子で司馬昭の腹心だった。皇帝・曹ボウ誅殺を指揮し、鐘会の反乱で混乱に陥った成都の収拾に努めた。しかし、呉討伐は消極的であったという。


夏恂【カシュン】
?〜222
【呉】

韓当に仕える。オウ亭で蜀軍を迎え撃ち、張苞に討たれた。


何植【カショク】
?〜?
【呉】

皇帝・孫コウの母の何氏の弟で孫コウの叔父に当たる。司徒の重責にあり、司馬炎が呉討伐の兵を挙げた時に孫コウから対応策を問われたという。


何進【カシン】
?〜189
【後漢】

字は遂高。元来、屠殺業(肉屋)を営んでいたが妹が霊帝の皇后となったことで外戚として大将軍に上り詰めた。しかし、決断力に乏しく、周囲の意見に左右されがちで当時、宮中で権威を奮っていた十常侍と対立し、一掃を謀るが逆に殺されてしまった。


何宗【カソウ】
?〜?
【蜀】

字は彦英。祭酒。曹丕が皇帝に即位すると諸葛亮らと共に劉備に皇帝になるよう勧めた。後に大鴻臚になったという。


何曽【カソウ】
199〜278
【魏】

司馬昭の側近。曹奐の時に司徒になる。宴席で母の喪中なのに平気な態度で飲み食いをしている阮籍を追放して風紀を正すよう司馬昭に申し出るが逆にたしなめられたという。後に司馬炎が晋王となると丞相に任じられた。


華佗【カダ】
?〜220
【呉】

「神医」と呼ばれた名医で麻酔を初めて用いたとされる。孫権を守って瀕死の重傷を負った周泰を救ったことで大陸に名が広まり、毒矢を腕に受けた関羽の治療にも当たった。天下に覇を唱えた曹操も砒素を舐めて寝込んでしまい、華佗を呼び寄せたが脳を開く治療法に恐れをなして投獄してしまった。華佗は獄中で「青嚢書」を作成し、牢番にそれを託したがその妻が燃やしてしまったため、世に出ることはなかった。その後、華佗が処されると曹操もあとを追うかのように病死した。


賀達【ガタツ】
?〜?
【呉】

正史のみの登場。賀斉の子。詳細は不明。


雅丹【ガタン】
?〜?
【羌】

西羌の丞相。越吉と共に曹真の援軍に向かうが諸葛亮率いる蜀軍と戦って敗れた。諸葛亮から魏に味方しないよう説得されて西羌に帰ったという。


葛雍【カツヨウ】
?〜255
【カン丘倹】

255年、カン丘倹が文欽と共に挙兵した際、項城を任された。しかし、トウ艾に攻められて討たれた。


戈定【カテイ】
?〜209
【呉】

太史慈に仕える。合肥攻めの際、堅固な城を内部から崩すよう太史慈から命じられ、張遼の厩番をしていた弟と共に内外から潜入するが捕らえられて殺された。


何禎【カテイ】
?〜?
【魏】

正史のみの登場。幽州刺史。諸葛誕の乱を始めとする多くの戦いに参戦する。後に晋に仕えて匈奴の劉猛が反乱を起こした際は幾度となく劉猛を打ち破り、策をもって配下に殺させることに成功した。


賈南風【カナンプウ】
?〜?
【魏→晋】

賈逵の娘。晋の二代皇帝・恵帝の妻で夫を独占するために側室やその一族を殺した残虐な女性で虐后とまで称された。後に自分の一族に実権を持たせるために外戚を粛清し、晋を滅ぼす一因を作ってしまった。


賈範【カハン】
?〜?
【公孫淵】

公孫淵が燕王を名乗ろうとするのを諫めたため、怒りを買って処された。後、司馬懿が公孫淵を討伐すると賈範の子孫たちに爵位を与えられた。


軻比能【カヒノウ】
?〜?
【鮮卑】

鮮卑の王。魏に朝貢して附義王の位を賜るが辺境で度々紛争を起こしたり、蜀の諸葛亮に通じて魏に侵攻する等、態度が一定にならなかったため、王雄が放った刺客に暗殺されたという。演義では曹丕の蜀攻略に呼応して羌兵を従えて出陣するが異民族から「神威将軍」と恐れられていた馬超が相手と知ると戦わずに逃げ帰った。


何苗【カビョウ】
?〜189
【後漢】

何進の弟。霊帝に重用された何進が実権を握ると十常侍より賄賂を受ける。後に何進が殺されると兄の謀殺に関わったとして袁紹らに殺された。


何茂【カボウ】
?〜?
【袁紹→魏】

正史のみの登場。官渡の戦いの直前まで己の領地を守っていたが曹操軍に攻められ、王摩と共に降伏した。


何曼【カマン】
?〜194
【黄巾賊】

黄邵に仕え、「セツ天夜叉」の異名を持つ。曹操が汝南を攻めた際、曹洪と戦って討たれた。


花マン【カマン】
?〜?
【孟獲】

京劇に登場。架空の人物。孟獲と祝融の娘。蜀の南征に従ってきた関索と戦い、敗れたがその強さに惚れてしまい、戦後、妻となった。後、関索と共に各地を転戦する。


華雄【カユウ】
?〜191
【董卓】

董卓に仕え、呂布に次ぐ武勇の持ち主で先鋒を務めた。シ水関の戦いでは孫堅を破り、縦横無尽の活躍を見せるが関羽に討ち取られた。正史では孫堅に敗れて斬られたとある。


桓彝【カンイ】
?〜258
【呉】

尚書。皇帝孫亮が孫リン誅殺に失敗して廃位になった際、孫リンを罵って殺された。


関彝【カンイ】
?〜264
【蜀】

関興の庶子。漢寿亭侯。嫡子の関統に子がなかったため、家督を継いだ。成都陥落後、魏に降ったが鐘会の反乱の際、魏兵に殺された。


【か】参に続く

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