|
悲しいお知らせをしなければいけません。
3日前、母が永眠いたしました。
昨日、葬儀を終えたところで、まだまだ落ち着くことはできません。
逝ってしまったことが実感できないのが正直なところです。
先週末から呼吸が苦しいと言い、体全体が重く痛むので、モルヒネを使ったそうです。
顔を見に行くとパッと目を覚まし、孫たちはどうしているのかとか、寒くなったねとか話していました。しかし、ぼんやりとしているので、同じことを何度も言ってみたり、話の途中ですっと眠ってしまったり…ずいぶん悪くなったなぁと感じました。
日曜日の夜になって、今まで弱音を吐くこともなかった母が「もう、うちに帰りたい」と泣き出しました。
すずきさんの言葉がずっと心にありましたし、すこしでも母の希望を叶えてあげたくて「明日、先生にお願いして退院しようね。今日はもう遅いから、ここで待っててね」と言うと「良かった〜」と笑顔になり、そのまま眠ってしまいました。
父は心配して、その日は泊り込むことになり、私は一旦自宅に帰りました。
外はひどい嵐で、雪混じりの冷たい雨。
こんな天気で外に出したら危険なんじゃないかと気に揉んでいたのですが、その夜中に病院から危篤の電話がありました。
駆けつけると、すでに虫の息で心拍数も60を切っていました。
「ちょっと前まで『痛い』って話していらっしゃったのに…」と看護師さんも急な状態の変化に戸惑っていました。
うつろな目の母に「お母さん!」と呼びかけると、パッと目を開き声を漏らしました。
待っててくれたんだね、遅くなってごめんね…
お母さん、ありがとう、ありがとうって手を握り、腕をさすり言い続けました。
間もなく心臓が停止し、死亡が確認されました。
母に私の声は間に合ったのでしょうか?
遺体には生前使っていたウィッグを着けてあげました。
大好きな花に包まれて旅立っていきました。
父は母の遺影の前でひとり酒をあおっています。しばらくは仕方ないかな。
私も台所に立つと涙が自然に出てきます。
こうやって日々実感となって、寂しさも募っていくのでしょうね。
こちらで多くの方に励ましいただいて、本当に感謝しています。
卵巣がんに限らず、癌という病気には多くの人が苦しんでいますね。
これからは私自身も体に気を付けつつ、誰かを励ますことができたらと思います。
|
|