朝日登山道刈り払い協力隊
大朝日岳草刈り記 2008/07/18-21
新潟県新発田市 佐藤
ことの始まりは、今年の1月に職場の電子掲示板に「飯豊連峰保全シンポジウム開催のお知らせ」が出ていたことだった。
毎日、つまらないお知らせ、講習会、セミナー、ワークショップ、回章まで読み切れないほど書き込まれるがまず読んだことはない。
たまたま、偶然に「飯豊・・・・・」とあったので反応した。
私の勤め先は、後で知ったが山さんの昔の職業と同じで水商売が長い(風俗営業ではないが)
早速申し込んで、会場に出かけた。
そこでの基調講演に大変興味をひかれた、一番気に入ったのが組織に縛られて半生仕事をしてきたので遊びの時は、規則なし、肩書きなしでやりたい。
怪我と弁当は手前持ちで、好きなようにできる範囲でやってほしいというのがよかった。
それで、はるばる茨城から草刈りに来ているのだから変わっていると思った。
帰宅後Web検索で「山さん」のホームページ(HP)を見つけてBBSに感想を書き込んだ。
そして、今年の7月には参加したいこともmailで連絡して山さんからの返信でHPのチェックを時々行うようにすれば、動向が分かる旨のことが書いてあった。
それからも、HPのチェックと山登りだけは続けた、今年も大小合わせて大朝日岳に行くまでに37回山に行っている。
年間70回程度はいくと思う、ただし一番登るのは新潟平野によくある400〜1000mくらいのお手軽なところが多い。
ストレス解消が主な目的だから、2時間程度で登り下りが可能なところが一番気に入っている。
6月に入ると本格的な準備に取りかかったが、2週間ほど体調不良で山に行けなかった。
山さんが30kgの荷を背負って準備をしていると聞いて、理由が分からなかった。
飯豊連峰の縦走でも20kgから25kgで十分行けるのに?
それなりに、共同装備の物資が多い場合も考えてザックに水入れて900mくらいの山に登ってみることにした。
水であれば、いざとなれば捨てて重量を減らしても山を汚すことはない。
これを2回やった、もう1度二王子岳(1420.5m)に行こうかと思ったが都合が悪くて断念した。
7月18日(金)
実施の2日ほど前になって前夜祭をやるので18日に五味沢に来ないかと連絡があり、家からそれほど遠くないので行くことにした。
山さんも夕方小国駅に大学生を迎えにやってくるというので、時間に合わせて小国に入ってから電話すると連絡が取れて、駅で待ち合わせしてから、五味沢に付いていった。
前夜祭は、はじまる少し前から雨が降り始めたりで急遽、ビニールシートを張ったりと慌ただしいが手慣れた作業で直ぐに終わった。
参加者は数名で茨城勢がほとんだだった、みんな酒が強くて、とても太刀打ちできない。
明日が早いので、22時に就寝。
7月19日(土)
翌日は、4時に起床したが、かなり酒が残っていた。
5時半をすぎると大朝日岳班のメンバーが集合し始めた。
ザックに、共同装備の焼酎4リットル、米六合、野菜、ラーメンと詰め込んだ。
出発して、吊り橋が直ぐにあるが2本目まではなんとかなる。
3本目と4本目は恐怖を感じる、これがたまらないという人もいるだろうが
ほとんど傾斜のない、ブナ林の中を進むこと約2時間で大玉沢まで到着した。ここからが本格的な登が待っていた。
久々の泊まりとあって重量があった、北大玉山まで行くと汗は出放題、ザックは肩に食い込むしで疲れが出た。
幸いに雲が出たのと、風が吹いてきて楽になった。
休むたびにザックの中から水を取り出して飲んだが、そのときに見える焼酎のキャップに「25」と書いてあるので2.5リットルだと思っていたが、これは勘違いで25%のアルコール濃度だった、大朝日小屋に着いてから4リットルだったことが分かって自分でビックリした。
大朝日小屋では、朝日町山岳会が朝日鉱泉から草刈りをしながら登ってきて懇親会をすることになっていた。
花山会長の到着で宴が始まった、色々な食材が次々に出てくる、話しも盛り上がってきたが疲れてきたので早めに寝た。
7月20日(日)
朝起きると背負ってきた焼酎は9割方残っていた。
希望としては、濃度の濃い酒よりビールの方がいいと思う。500ミリリットル12本くらいなら何とか担げますから!
それと、大朝日小屋で懇親会があるなら山に登れて酒が飲める人がいいと思います。
私は、山に登ることには興味があるが、どうも酒の方はさっぱり飲めなくなりました。
大朝日岳から下山して昼は、北大玉山でソーメンを食べることになっていた。
1300mで水が近くに無いところで、ソーメンを茹でるのは大変だと他のメンバーも心配していた。言われたように平岩の清水で水を汲んでからソーメンの現場に向かった。山さんは蛇引きで茹でたソーメンを持ってきていた。
やっぱり、ここで茹でるのは少し無理があったようだ。水を入れてかき混ぜて出されたソーメンの美味いこと。
20年間で色々伝説を作ってきたようだが、30kg担いで訓練する意味がやっと分かった。
北大玉山から西に見えた山は、鷲ケ巣山(村上市)と思ったが帰宅後にソフトで見通し判定を行うとやっぱり鷲ケ巣山だったことが分かった。
この山は、三面ダムの脇にある、1000mほどの山であるがきつい登り返しが2回ある。
下山するには時間も早いので、道標を大玉山まで3人で持っていくことになった。(佐藤トリオで)
10×10×200センチのサイズで、比重0.5〜0.6くらいだから最大12kgだろうと思うが、レンジャーの佐藤さんが最初に運んで、最後の峰の下まで運んでしまった。凄い体力で、しかも長靴でドンドン歩く。残りは約110mの急登だけだが私が最初の50mを、次の50mを宣良さんが担いだ。
傾斜も緩くなったところで、再びレンジャーの佐藤さんに引き継いで三角点まで持っていった。
これで少しは蛇引きの話の種ができた。
蛇引の幕場は少し狭い、標識から40mほど下がったブナ林の中にある。清水の近くで、大変清水は冷たい。
この清水で冷やしたビールが美味かった。
酒を飲みながら聞く、山さんの話にはびっくりするものがあった。30年前に仕事で知り合った奥三面の人の名前が出てくる。
五味沢から山を一つ越えれば奥三面だが、本当に山を越えて行ったことが分かる。
今は、ダムの底に沈んだ幻の村の懐かしい話が出てきて十分参加しただけの価値はあったと思う。
太田欄三の「殺意の三面峡谷」も読む価値があるようだ。
次から次に出てくる山さんの料理もたいしたものだった。とてもバレエティーに富んでいる。
それにしても、ここに担ぎ上げた物資の多いこと。これだけのことをするには凄い体力がいると思う。
日帰りの山行で、重量を軽くしてスピードを稼ぐのとは逆であるが、あれだけ背負っても健脚で早い。
7月21日(月)
蛇引きでの、泊まりは蚊に刺されたり、傾斜があって下に滑ったりと忙しかった。
昨日は、大玉山に道標を立てに行く話が出ていたが予定時刻に誰も起きなかった。宴会が遅くまで続いたらしい。
荷物をまとめて、幕場の傾斜を直してから下山した。19日に梅雨が明けたので下りでも暑い、角楢小屋で他のメンバーと合流して、昼飯のソーメンを食べて小屋で休んだ。
小屋は12年前に建築したそうだが、大変立派にできている。冬も吊り橋の雪落としに来ると云うし、機会があれば小屋の泊まりもいいと思う。
夕方、民宿「ふもと」で反省会が行われた。こちらも大いに盛り上がった。
以上取り留めのないことを書いてみました。
堅苦しい、表題や第1条から第100条まである山岳会の規則を作って会長、副会長、幹事、会計と役職を並べる既存のスタイルを脱した取り組みは、私には合っているように思います。
隣の新潟県からの参加は1名でしたが、朝日連峰の片側は新潟県です。もう少し声をかけて来年は参加者を増やそうと思ってます。
3日間の主な地点通過時間は、次のとおりです。各地点で10から90分程度の休息をとっています
7月19日 駐車場出発6:10 角楢小屋7:07 大玉沢8:01 蛇引9:52 北大玉山11:29 平岩の清水12:43 平岩山13:37 大朝日岳15:07 大朝日小屋15:20
7月20日 大朝日小屋7:24 大朝日岳7:34 平岩山8:41 平岩の清水9:42 北大玉山10:26 大玉山12:33 北大玉山13:31 蛇引14:45
7月21日 蛇引9:08 大玉沢10:22 角楢小屋11:02 駐車場13:16
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各班の共同装備仕分け | 出発前の風景 | 最初の橋を渡る善さん |
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角楢小屋、新旧2棟 | ブナ林 | 作業中の斉藤さん |
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ウラジロヨウラク | ニッコウキスゲ | イイデリンドウ? |
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キキョウ | 頂上 | 野菜炒め |
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鰹の刺身 | 宴 | 中岳 |
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大朝日小屋 | 倒れた標識を直す | 北大玉山のソーメン |
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北大玉山のソーメン2 | 蛇引きの食事準備 | コーヒーブレイク |
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反省会 | 朝日小屋での懇親会 | 一交さん、道標柱を担いで大玉山へ |
草刈に参加して
佐々木 大樹
今年初めて参加させていただいた、佐々木大樹です。皆さま本当にお世話になり、どうもありがとうございました。
今年2月に山さんの講演を聴いて、こういった活動をされていることを知って、是非自分も参加してみたいと思っていました。今までただ歩くだけだった登山道。恥ずかしながら、ちょっと前までは登山道の草刈などされていて当たり前(むしろ草刈をしているということも知りませんでした)、次はどこの山を登ろうかなというようなことしか考えておりませんでした。山とのつきあいが長くなるにつれて(といってもまだ5年程度ですが)、たくさんの人たちの支えがあってこその登山道であり、国立公園でもあるのだなということが分かってきました。
今回はその大変さや苦労が分かり、そしてたくさんの人との交流があり、本当にいい経験をすることができました。また山で天ぷら、稜線でソーメンを食べる。カレーを煮込んで作る。食べきれないほどの山さんシェフの本当に美味しい料理、大量のお酒。普段の山行では絶対にやらない(できない?)こともたくさんできたことも本当にいい経験になり、本当に楽しかったです。
実際の作業については、草刈の経験があまりないのでサポート的なことしかできませんでしたが、草刈機の使い方等についても教えてくださり、少しですが自分でも草刈作業ができました。来年度は草刈でも活躍できればと思っています。
本当にいい経験をさせていただき、ありがとうございました。
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草刈機の点検 | 蛇引きの清水大タープ | オットト…(下山後の懇親会) |
08/06/20
岩手・宮城内陸地震では大変な被害が出ております。
被災された方々、地域の一日も早い復興をお祈りしております。
さて、今年の草刈に参加して下さるメンバーが大体固まりました。
今年は約30名です。A〜Eの5班に分かれて作業をします。
A:大朝日岳班
蛇引きの清水上から平岩山を担当。19日夜は大朝日小屋において朝日町側(古寺、鳥原山、朝日鉱泉)の草刈メン バーとの懇親会を計画。
B:大玉山班
蛇引きの清水をベースに北大玉山〜大玉山
C:角楢班
角楢小屋〜蛇引きの清水
D:祝瓶山ー1班
登山口〜祝瓶山中腹
E:祝瓶山ー2班
祝瓶山中腹〜山頂
食材は主催者側で用意してありますが、調理をするのはそれぞれの班で創意と工夫でお願いします。
昨日19日に東北地方も梅雨に入りました。
草刈日までに梅雨が明けると良いが、もしかすると明けない可能性も有ります。
その時は「雨もまた楽しい」の心意気でやりたいと思います。
これから詳細を詰めて、参加者の皆様方にご連絡します。参加者の皆さんも掲示板やメールで不明点を問い合わせてください。
今年は蛇引きの清水をベースキャンプにはしません。
角楢小屋をベースにします。そのため草刈班は荷物を小屋に置き、作業をしていただきます。
小屋班は食料その他を午前中1回と、午後1回荷物上げをしていただき、夕餉の支度をお願いします。
岩魚が釣れれば最高です。
参加者の中で希望者があれば、蛇引きの清水にキャンプもアリです。(小雨程度の予報であれば、大玉山班は蛇引きの清水にテントを張る予定)
遠慮をしないでお申し出下さい。
7月18日(金)
茨城県からのメンバーは
21:00水戸発
7月19日(土)
早朝(6:00)小国町五味沢着
三班に分かれ
@ 大朝日班
初男さん:早朝に出発
その他の人:食料その他を、夕方なるべく早く大朝日小屋へ揚げる。
A 角楢小屋から北大玉山班
荷物を分担して角楢小屋へ
草刈班と小屋班に分かれて作業
B 北大玉山から大玉山班
テント、草刈機の荷揚げ
草刈班と荷揚げ班に分かれて作業
7月20日(日)
それぞれの班は草刈。
大朝日班は夕方までに角楢小屋に下山。
7月21日(月)
夕方早く下山。農家民宿 ふもと にて反省会兼慰労打ち上げパーティ
7月22日(火)
朝食後 ふもと にて解散
* @ 大朝日岳へ上る人は準備を充分して下さい。(体力の消耗が予想されます)
A 山さんは準備の都合上、17日(木)夜茨城県を出発。18日は草刈機揚げ等をする予定。
参加希望者は早めにご連絡下さい。