SATURDAY LIVE -OOM NIGHT-

at hillsパン工場 on 2008.02.09


今から10年前、私はSteel and GlassのLIVEに行き、 そのギタリストだった大賀好修さんのギタープレイを目にしました。 いつかもう一度彼の演奏を聴きたい、そう思っていましたが、 次の機会が巡ってきたのは10年後でした。 既にSteel and Glassは解散し、現在大賀さんはOOMという別のバンドで活躍中。

2008年2月9日。場所は奇しくも当時と同じ大阪府大阪市。 大阪にしては珍しく、雪が降り積もっていました。 夜には雪は止んでいましたが、路面が凍っているというこれも 大阪では珍しい状況。

会場となっているhillsパン工場は、カフェの利用は何度もありますが、 ライブハウスとして訪れたのはZYYGに続き2度目。 整理番号順で私がいちばん最後でしたが、来ていない人が多数いたため、 かなり前方で観られました。とは行っても客席が縦に長い構造なので、 ステージからの距離はそれなりにありましたけど。

ステージにOOMのOとO(ギター大賀さん、キーボード大楠さん)、そして サポートメンバが揃い、最後にOOMのM(ヴォーカル望月さん)が登場し 最初の挨拶。そして
「外がこんな天気(雪)でしたし、今日はアコースティックコーナーから 始めたいと思います」
と、アコースティックバージョンの『ROBOT』からLIVEはスタートしました。 アルバムSECONDの1曲目を飾る、勢いのあるロックナンバーなのですが、 全く別の曲になってましたね。Steel and GlassのLIVEときは確か 大賀さんはアコースティックギターは使ってなかったので、 そういう面でも新鮮なステージでした。

今日のサポートドラマーには私の大好きなCunning Antyのドラマー、 鶴屋さんが採用されていたのも嬉しかったです。 いつかAntyの曲も生で聴いてみたいですね。 そんな鶴屋さんがパーカッションを演奏するイントロから始まった 『Loser』は、ジャズ風のアレンジに変わってました。そして『CRUSH』と、ここまでは 彼らのオリジナル曲が披露されました。 しかし4曲目以降はカバー曲で、タイトルがわかりません。

前半の計6曲を披露したところで望月さんがステージを去りました。 代わって登場したのはゲストパフォーマーの岡本祐佳さん。 バックバンドはさっきまでと同じ。大賀さん・大楠さんも残ります。 大賀さんはここでギターをレスポールに持ち替えました。 確か大賀さんのギターって車が買えちゃうくらい高価なんですよね? ベット・ミドラーの『The Rose』などカバー曲計6曲を披露して岡本さんのステージは終了。

後半、望月さんが再びステージに出て来てOOMとして演奏を再開すると、 今度は一転攻勢に出て熱いロックナンバーが続きました。 先ずはアルバム『REVOLVER』の特典DVDにも収録されていて、 手拍子のリズムが独特な『Paradise』。その後は未発表曲が続くものの、 知らない曲でも大賀さん・大楠さんのプレイを凝視するだけで 私としては満足でした。正確には大賀さんしか観てなかったような気も。

途中の『ラズベリー』では大賀さんも歌ってました。 殆どツインヴォーカルと言っていいくらいのコーラスでした。 大賀さんはギターだけじゃなくヴォーカルも絶品。 それはSteel and Glassのステージでも証明済みでした。 やがて途中でメンバ紹介を挟んだ『ポーカーゲーム』を経て、
「最後はやっぱり、ピリオドー!」
という望月さんからの紹介で『ピリオド』。あっと言う間に駆け抜けた感じで OOMのステージが終わりました。

アンコールの記述に移る前に、hillsパン工場のライブハウス部分の 構造について説明します。ステージを退出するアクターは ステージ奥にある階段を上がり、客席の頭上にある通路を通って帰ります。 アンコールには大賀さん・大楠さんが登場しましたが、望月さんの姿はありませんでした。 すると大賀さん
「美玖ちゃんが今日は皆さんにプレゼントがあるそうです。上を見てください」
そう言われて上を見上げると、通路に望月さんが立っていて、 そこから客席に向けてチョコレートをばら撒き始めました。 私も無事獲得。ここまでは「無事」でした。災いはこの直後です。 構造上、上から撒いてもステージ近くの観客にはチョコレートは届きません。 そこでステージから客席に投げる訳ですが、勢い良く投げられたチョコレート(勿論ガチガチに硬い) が私の前歯を直撃。かなりの速度で飛んでくるので驚いて「危ない!」と口にした直後の出来事でした。 私の前歯は普段から非常に折れやすい状態になっていたため、 口の中の出血と歯の状態に気を取られ、この後の演奏どころではなくなりました。 幸い、歯の破損も出血も無し。

アンコール1曲目は望月さんが
「新曲なんですが、まだタイトルがありません。ブログに歌詞を載せるので、 後日皆さんからタイトルを募集したいと思います。」
と仰っていたバラード曲。その後もCD化されていない曲が暫く続きました。 CD化されてない曲って随分たくさんあるんですね。 レコーディングはまだなんでしょうか。タイトル不明の曲を計4曲披露。 ラストは岡本さんを再びステージに招き、OOMとのセッションとしてカバー曲『It's so easy』を披露して 約2時間10分のこの日のステージは終了。

この日はとにかく大賀さんのギタープレイを生で観たってことに尽きます。 10年間待たされましたが、質は全く落ちていませんでした。今度はどんな音色を聴かせてもらえるのでしょうか。

ただ、望月さんに非難されるのを承知で書くと、やはり私は 大賀さんと組む最適なヴォーカリストはハルナさんがいいです。 大賀さんが望月さん・大楠さんを選んだのはそれなりの理由があると思いますが、 私にとってはSteel and Glassに与えられた影響があまりにも大きくて。


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