中央アルプス南端、長い悪路の林道に二の足を踏んできた宿題の300名山。好天の予報に意を決する。前日、経ヶ岳から下山後、中央道:飯田ICで降り、県道8号で大平へ向かおうと、入口の分かりにくい8号へようやく入ると、年末まで全面通行止め。弱気になるが国道256号で行ける。あせりながら国道153号を南下、山間の快走路256号から大平街道へ。カーブ連続の狭い道、旧街道の趣を残す雰囲気の良いコース。道中、自然探索路や兀岳登山口あり、テント泊にも良さそう。本山に登れない場合のあきらめもつく。大平峠を過ぎしばらく走ると、山小屋が数軒、行楽客もいる。集団移住記念碑を見てカーブを曲がってすぐ東沢林道入口。舗装道から普通程度の悪路になり、2キロ強で林道ゲート着。広い空地あり。ゲートのロープを簡単にはずしいよいよ悪評の林道へ。溝状に道がえぐれ、細心の注意、低速で走る。緊張の1時間弱、摺古木自然園休憩舎18時着。幸い他車なく、静かに車中泊。トイレが休憩舎のかなり手前にあり不便。夜、トイレに起きると満天の星のきらめき、しばし見とれ、物思う。翌4時起床。着替え、朝食後、出発。昨日と違い心身とも軽快。風穴山腹を巻くように進む。笹が茂り、露で服が濡れるが、雨具を着用せず、大失敗!笹原がずっと続き、ずぶ濡れ、靴や靴下まで水浸し。不快さと寒気がつきまとう羽目に。道中の趣は良く、色づき始めた草木を鑑賞。雲海上に浮かぶ平長な山は恵那山か。短時間の登りで摺古木山頂着。開けて感じが良い。長い尾根道が始まる。山頂との高低差わずか200m。山名どおり緩やかな起伏の尾根歩き。笹が道を覆い、足元がよく見えない。道に段差や障害物は少なく、歩きやすい。終始、樹林帯で展望が開けないのも残念。樹林の切れ間から御嶽山や乗鞍岳、中央アルプスがチラチラ見える程度。道中の自然林の趣や一帯の雰囲気の良さが救い。避難小屋越し本山に対面、感激。小屋は大きく、宿泊可能。山頂へ唯一の急登。味わいある筆致の山頂標柱、この山にようやく到達。先の縦走路は笹で埋もれている。帰途、避難小屋裏へ回ってみると、思いがけず、中央アルプスの展望!越百山越し南駒ヶ岳か。帰路は雨具着用で進んでいたら、人と遭う。軽装の飄々とした中年男性。笹で濡れることも気にしていない。摺古木山まで戻ると、中年男性2人連れ。時間不足で本山はあきらめたという。一帯、自然園として整備され自然の趣が良く、親子連れとも会う。アザミ岳山腹の笹原や秋色が絵になる。いささかバテて休憩舎まで戻ると、自車のほか4台駐車。普通の軽四2台。東沢林道は、普通の車でも低速で慎重に進めば走破できる。ゲートから5キロ弱なので、歩きでも早朝発で日帰りは可能か。⇒トップページへ |