Fostex FF105WK バスレフ (2018)
FFシリーズ初の10cm口径
最近女性ボーカルをよく聞いています。そんな時もう少し口径の小さなユニットで聞いてみたいと思うことがあります。現在
FE167E
と
FE127EII
のバスレフを使っています。どちらも開放感のある伸びやかな音楽を聞かせてくれます。でももう少し口径が小さくてもいいのかなと思うこの頃。男性ボーカルなら12cmや16cmでいい感じですが、女性ボーカルなら8cmや10cmもいいかなと思います。他にも聞きたい曲はあるので、バランスを考えると10cmでしょうか。
ということで10cmユニットを使ってみようということになりました。現在
映画用センタースピーカー
に10cmを使っていますが、メインスピーカーとしてはかなり昔に
長岡鉄男さんのスーパースワンを参考にしたスピーカー
で使って以来です。10cmのユニットは結構たくさんあるので悩みましたが,FOSTEXのFF105WKに決めました。
FE167E
や
FE127EII
と同様なスタイルのバスレフを作ろうと思います。推奨箱程度のブックシェルフ型も考えたんですが、台が必要になるということと、さらに台に載せた場合先日買ったばかりのスピーカーケーブルの長さが足らなくなるということで、トールボーイスタイルにすることにしました。この形が気に入っているということもあります。ちょっと容積がオーバー気味になるのでできるだけシェイクアップしました。共鳴や定在波がちょっと心配ですが、何とかなるかな。
しばらくカメラに夢中でご無沙汰でしたが、久しぶりにスピーカー工作を楽しもう。
ウッドポケットさん
へ材料カットのお願い
以前にも何回か利用させていただいた
ウッドポケットさん
に、
sped
で作った図面を送りました。そうしたら何と、すでにカットサービスはやめているとのこと。でもspedを使っていただいている縁もあって、特別にカットしていただけるとの有難いメールを頂きました。感謝感謝です。あまり声を大きくして言わない方がいいのかな。
しかし残念な話でもあります。最近はヘッドフォンやイヤホンで音楽を聞く人が多いのかな。スピーカーを自分で作ろうなんて人は絶滅危惧種なのかもしれません。昔のようにオーディオ界に活気が出てくるといいんですが。
ともあれ、届くのが楽しみです。ウッドポケットさんのご親切に応えるためにも大事に作っていこうと思います。
ユニット到着
ユニットが到着しました。実物は写真で見るよりもなかなかカッコいいと思いました。
説明書によると、
伝達速度を高めた2層抄紙コーン
リッジドーム形状アルミ合金センターキャップによるメカニカル2WAY
3点接着方式/ポケットネックダンパーによる高域特性の向上
音質変化を抑えたファストン205金メッキ接続端子
といったところがFFシリーズの特徴のようです。どんな音を聞かせてくれるのでしょうか。
エンクロージャー組み立て
ウッドポケットさん
から材料が届きました。丁寧な包装にまたまた感謝です。そしてメールの中にこんな情報が。「カットサービスも再開しようか現在考え中です。」とのこと。商売なので難しいところでしょうが、実現したらうれしいです。
さっそく組み立て。毎度のことながら、とにかくカットの精度が高いので組み立てが楽です。隙間なく組み上がっていきます。
FE127EIIバスレフ
は、
FE167Eバスレフ
をスリムにしました。今回は10cmユニットということで、さらにスリム化。それでも容積が大き目になってしまうので、さらに高さも少し低くしました。本当はリスニングポジションの関係で高さは変えたくなかったんですが・・・。構造は全く同じです。次は磨き!
研磨
段差が少ないので、紙やすり120番スタートで、240番、400番。
塗装
FE127EII
や
FE167E
のバスレフバスレフと全く同じオイルステインで着色しました。色もオールナットで同じ。というか、前回の残りの塗料を使いました。
ペイント薄め液で少し薄めて、布に染み込ませ、一方向へ塗っていくと木目のような模様ができます。本来は木目のないMDFですが、この塗り方で木の感じを出すことができます。最後はラッカーで仕上げ。
完成〜視聴
とりあえず箱が完成しました。配線をして、とりあえず音を聞いてみよう。
吸音材はまだ入っていないので、曲によっては少し共鳴音(ボーといった感じの音)が聞こえます。吸音材で何とかなるレベルでしょう。このままでもいいかもと思わせてくれる程度です。
音は、とても繊細かつ伸びやかです。新しいFFシリーズの音調なのでしょうか。アルミ合金センターキャップがうまく働いているような気がします。今まで使っていたユニットよりも小口径だからってこともありそうです。
バスレフ用ユニットということもあってか、低音もしっかり出てきます。これだけ出れば、個人的には十分です。10cmを選んで良かったです。こうなるとFF85WKの音も聞いてみたくなります。
同じバスレフ用のFE7シリーズとは音の傾向は少し違う気がします。FE7シリーズの方が開放的でFOSTEXらしい音だと思います。こちらのユニットの方が繊細さを感じます。ユニットのサイズも関係しているでしょうから、大きな違いではないと思います。どちらも魅力的な音だと思います。
FEシリーズの音が好きでFFシリーズに手を出していないという方も、ぜひ一度、新しいFFシリーズの音を聞いてみてはどうでしょうか。
吸音材
共鳴音を抑えるために、ウールを少量入れてみました。十分に効果ありです。これでしばらく様子を見てみようと思います。
小口径ユニット
同じFOSTEXとはいえ、シリーズが違うので比べるのもなんですが、口径による違いは興味深いです。今まで使ったFOSTEXのフルレンジは8cm、10cm、12cm、16cm、20cmです。バランスで選ぶなら、個人的には12cmが一番だと思います。10cmは若干曲を選びそうですが、ボーカルや小編成のシンプルな音楽を聴くにはとてもいい感じです。高域の伸びは12cmとは一味違います。低音もしっかり感じられます。たぶん以前のユニットより、小口径でも低音を出せるような技術があるんでしょうね。
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