1.(3)共感するということ(Cさんの回答)


私が出した補題1に対し、まずCさんから回答がありました。

送信者: Cさん  日付: 2010/01/19 01:39 PM
宛先:  山田
cc:
bcc: 
件名:  Re: 当事者意識:補題1

 山田さん

 補題に回答させていただきます。

 <回答>

 ○自分が何をするか

 ・母のそばについていて、手を握ったり、声をかけたりする。(その前に、まず病院についたら、呆然として泣くと思います。)

 ・一人であれば、その場から離れずに、ずっと病室にいると思います。危篤ということであれば、一刻を争い、いつ亡くなってしまうか分からないので、その場を離れると、死に目にあえなくなってしまうので。

 ・その場に父や弟も同席できているのであれば、担当医を呼んで、状況説明をお願いすると思いますが、恐らく冷静に聞くことはできないため、あまり意味をなさないような気がします。

 ・周辺の病院に電話をしたり、ということはしないように思います。その時間が勿体ないと思うからです。人が多くいる場合には、そういった行動を取る可能性もありますが、まずは、入院先の病院に詰め寄ると思います。

 ・過剰投薬であるものの、適切な処置を講じた場合に、回復の見込みが高いのであれば(その判断はこの場合は担当医からの説明等からするしかないないように思いますが)、当然処置を依頼します。過剰投薬→急変を認める認めないは、病院側の都合なので、聞く耳は、持ちません。糾弾します。

 ○何をなすべきか

 ・母親の容態を確認。処置の方法について、担当医に確認。状況をきちんと把握できた上で、入院先が処置に応じない場合には、周辺の病院に病状を説明、処置可能であるか等聞き込みをする。(人手がある場合。)

 ・本当に過剰投薬であるのか等とにかく状況を把握することを優先させる。

 ・とにかく冷静でいるようにする。

 ・まわりの人皆で、母親に呼びかける、そばにいてあげる。

 ○実際にできること

 ・上記の一つめ、「母のそばについていて、手を握ったり、声をかけたりする。」

 これしか出来ないような気がします。

 よろしくお願いいたします。

 Cより



Cさんの回答への解説です。


送信者: 山田  日付: 2010/01/20 02:41 AM
宛先:  Aさん Bさん Cさん
cc:  
bcc: Dさん E先輩 F先輩 G先輩
件名:  Re: 当事者意識:補題1

 Cさんの回答です


 [省略 上記メールの通り]


 【解説】

 素晴らしい共感力だと思います。完全にその場にいる感覚になっています。視覚、触覚、聴覚に関する表現が使われているところからそれが分かります。

 差別的な意味ではなく、心理学上の研究結果として男性より女性の方が感情移入する力=共感力が強いことが分かっているそうです。

 ここまで優れた感情移入ができるとは思いませんでした。

 Cさんは二重の意味で感情移入をしています。

 まず、母親を思う娘の気持ちに完全になりきっています。

 Cさんは意識していないかもしれませんが、もう一つ重要な感情移入をしています。

 それは出題者への感情移入です。出題者が使っている単語、敬語、文章のリズムから出題者の意図を完全に読み切っています。

 分析すれば最後の質問を三回繰り返しているところや、見せたくないところ云々の表現から情緒的な回答が許容される、むしろ推奨されていることが分かります。

 けれどCさんはそんな分析はしていないはずです。単純に出題者に感情移入しているだけです。

 単語、敬語、リズムは感情移入のきっかけです。

 Cさんは感情移入(共感)により出題者の意図を理解し、出題者の期待を上回る回答をしてきました。

 ここに素晴らしいコミュニケーションが達成されています。出題の前文で書いたように感情移入する力はコミュニケーションにおいて最も重要な資質です。

 人間の脳は人の表情や視線に敏感にできています。それは表情が(共感という課程を経由する)コミュニケーションツールだからです。

 表情をみることにより共感がわき、その人を理解できます。

 (不動産仲介の仕事において、)私が批判とリスクを恐れず売り主、買い主双方に直接会いに行くのはこのためです。


 本当の表情にはかないませんが文章もとても表情豊に書き手の気持ちを表してくれます。

 同じ意味の言葉の中からなぜこの言葉を選んだか、なぜこのような敬語を使っているのか、こんなところから書き手に感情移入できます。

 残念ながら私は電話が苦手です。声色だけからはその人の気持ちが十分には理解できません。よって重要な話は電話ではしません。

 もうお忘れかもしれませんが、お配りした「最強営業マンへのロードマップ・ステップ2・顧客のニーズを聞くことができる」をクリアする最短の道はお客さんに会うことです。

 会って、表情をみて、感情移入することです(Aさんが以前S社のTさんにしたように)。

 Cさんのおかげでコミュニケーションについて語ることができました。

 ありがとう。


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アップロード日 2010.09.26