2016年                      

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 27日【皿ヶ嶺】
 週刊天気予報によると、今日だけが午前中は天気回復で午後から崩れ、明日からは雨の降水確率が高い。山へ行くには今日しかないと決める。

  
 10時、しばらく天狗の庭に行ってないねと、水の元から歩き始める。道端にはアケボノソウ、オオバショウマ、ハガクレツリフネ等が咲いている。

遠くに見える崩壊地  
 しばらく前から、大きく崩れた後が遠くは国道11号線から、近付いた上林集落からも見えていたのが気になっていた。植林の間の道を歩いていて、ふと登山道から杉の木が倒れているのが見えたので、伐採の作業道を下りてみると、予想が当たって崩壊地の上に出た。やっと疑問点が解明されたのだった。

  
 キバナアキギリがそこここに咲いている。天狗の庭の入口の登山道を大木が倒れて塞いでいる。大木ほど枝が大きく張って、たくさんの葉が茂っているので風当たりが強いと強風に負けるのだろう。この木も台風16号の被害だな。

  
 ふと下を見ると、ナメコがびっしりと着いている木が見えた。また、ミツバテンナンショウ?の実が道端に彩りを添えている。そして、私の写真集「精霊の森 森遍路」59頁《岩を抱く》の木の手前で、岩の向うに倒れて来ている木の上部を見て悪い予感がした。

  
 そして、予感は現実のものに・・・。根が岩から剥がれて、木が倒れてしまっていた。なんという自然の脅威だろうか・・・。それにしても、寂しい。通りかかったおじさまに聞くと、この木はイタヤカエデではないかという事だ。

  
 11時15分、林道に出てしばし休憩する。目の前をふわふわとアサギマダラが飛んでいる。上林峠への階段の上部に大きなタマゴタケが出ていた。

   
 小動物が持ち出したのか、登山道に一円玉が落ちていたので、お地蔵さまに戻しておいた。

  
 上林峠に到着。先程のおじさまは登って行かれたがwaiwai隊はここで昼食とした。12時8分、峠から階段を上り始めるが、階段になったとたんに10歩〜20歩ぐらいで息を整えないと登れないおっちゃんだ。12時40分、竜神平への分岐を通過。竜神平の周回路には、アキノキリンソウ、ヤマラッキョウなどなど、登山道は花盛りだ。

   
 12時58分、愛大小屋に到着。小屋で休んでいる方の声が聞こえる。ベンチで少し休んで下山にかかると、小屋から出て来た方が、「私達広島から来たのですが、そちらへは何処へ行くのですか?」と聞かれる。「風穴です。どちらから登って来ましたか?」と聞くと、「トンネルに車を置いて来ました。今から頂上へ行きます」との事だった。ベンチの所の定点観測、いつもの枯木を写す。


   
 枝を整理してくれてある倒木の横を難なく通過。おっちゃんがヒキガエルに驚いている。

  
 13時50分、風穴に下山。顔見知りの方がベンチで休んでおられた。帰路、水の元でコーヒーを飲んでいると、先程の方が車で通りかかられて「腰や、膝が悪くて山は久し振りだ」と少々お話しをして別れる。それにしても、台風が過ぎ去った跡・・爪痕は凄まじいものだ。



 23日【皿ヶ嶺】

21日 愛媛新聞

 17日に猿楽遺跡の現地説明会に行った。8月27日の上黒岩第二岩陰発掘調査の現地説明会の時にも思ったのだが、大学の教授や准教授のお話しを聞く機会はそうそうないので結構楽しい。

 4月末に亡くなったU氏は、こよなく皿ヶ嶺を愛していたので、元同僚2人・ご家族(奥さんのももさんと息子さん)・waiwai隊の総勢6人で追悼登山をする事になった。

  
 乗り合わせて風穴に8時15分到着。駐車場でドローンを飛ばしている人がいる。元同僚の車が到着して準備をしていると、顔見知りのアウトドアの店長が地図読みの準備で来たと言って立ち話をする。その店長に「2日前に来た時に大木が登山道に倒れていて危険なので、直登コースを行った方が良い。」と勧められる。そして、「市役所には連絡しています」とのことだった。8時25分、登山口を出発。分岐に8時40分着き、勧められた通りに直登コースを登る事にする。

  
 おっちゃんは少しの階段状の場所でも10歩ぐらいで息を整えないと登れない。のっこしで少し休憩し、イワカガミが咲く場所を覗いて竜神平に向かう。色とりどりの毒キノコが出て来ている。

   
 ももさんは久し振りの山歩きだが、しっかりとした足取りだ。9時38分、竜神平に到着。今日は竜神平までの予定なのでベンチでゆっくりする。U氏との山歩きのあれやこれやが思い出される。4年前に患った病気は難病指定されたものだが、身近にも何名もの人が同病に罹病していると聞く。

  2003.3  
 竜神平に来た登山者に倒木の事を聞くと、通れるとの事なので、下山は通常コースにする。10時50分、ベンチの横の枯木を写す。2003年3月9日に(当時大阪へ行っていて帰省時)U氏と3人で皿ヶ嶺に登った時に、おいわさんが送ってくれた画像と比べると13年の間に随分小さくなったな〜。

 登山道を塞ぐように倒れた倒木を、以前から、いつも登山道を整備して下さっている方がノコで切って通れるようにして下さっていた。有難いことだ。

  
 台風16号の被害だろうが、この大木どこのが倒れたのだろうか。倒木の整理をしている方は「一昨日からちょっとづつ切っていた。下の張り紙はもう除けてきた」と云う。それなら朝から通れたんだ・・。

   
 後は淡々と下りて、11時25分に下山。辺りは深い霧に包まれていた。場所を移し、ありし日の彼を偲んで追憶の時を過ごしたのだった。


 10日【皿ヶ嶺】
 一週間ぶりの山行、天気が良いのは今日だけで明日は崩れるとの天気予報だ。

 
 竜神平のトイレは使えないので風穴のトイレに行っておく。子供二人とご夫婦が支度をしている。二人ともちゃんと登山靴を履いている。
“すぐに足が大きくなって履けなくなるのだろうな〜”などと要らぬ心配をする。さて、10時55分風穴を出発。オオバショウマ、ハガクレツリフネ、レイジンソウ、アキチョウジなどが咲いている。

   
 11時38分、ベンチに到着。いつもの枯木を写す。11時50分、竜神平に着くと見知った“皿ヶ嶺の常連さん”の方々が休んでいる。明日は天気が悪いようなのでと皆さんが挨拶代わりだ。

 25分遅れで、風穴に居た子供連れ4人家族が上ってきた。今日は、夏バテであまり元気でなかったのだが、お昼を食べたら元気が出てきた(お腹がすいていただけ?)ので、頂上へ行く事にした。今日はたくさんの人が山に来ているようで、すれ違う人も多い。

   
 12時55分、頂上到着。竜神平にいると肌寒いのでお先にと言って頂上へ向かった方が頂上のベンチで休んで居られた。「年をとったのでしんどく今年の夏はあまり来れなかった。2度目です」と言われていた。waiwai隊は少し休んだだけで十字峠経由で下山する。13時13分、十字峠。直登コースを下山しようと思っていたが、少しバテてきたので竜神平経由で風穴コースで下りる事にした。キノコがたくさんついた木が、道に倒れて塞いでいた。いつ倒れたのだろうか?


 13時25分、竜神平分岐。13時35分、ベンチに到着。登山道に石の上を小動物が食台にしたのか、ヤマボウシの実が散らばっていた。14時2分、風穴に下山。


 フシグロセンノオの花も終わているので見なくてもいいのに、誰かが小生えを抜こうとして根が切れたのだろう・・・、残骸が残っているのを見てしまった。

 水の元でコーヒーを飲んでいると、頂上で休んでいた方が下りてきて道路を横切り下りて行かれた。下から登ったんだな〜、たいしたものだ。


 3日【引地山】

28日(日) 愛媛新聞

 27日(土)に縄文時代早期ー前期と、中近世の複合遺跡「上黒岩第二岩陰遺跡」発掘調査現地説明会に行った。その夕方、おっちゃんが38、6度の熱を出した。いろいろあって抗菌剤のクラビット500(五日分)とカロナール、頓服でロキソニンでなんとか治まった。悪性リンパ腫の治療中に、工事中の所(がんセンターの横の空き地を駐車場にする工事の時は、散歩が中止になった)には近寄らないようにと言われていたのだ。これは、ひょっとして・・・。縄文時代・中近世の菌かも、縄文熱か(笑) なんてね。

   
 その熱も治まって、無理しちゃいけないんだけど本人が行こうと言うので台風前に引地山に出掛ける。9時50分、風穴で支度をしていると堺ナンバーの車が停まり、若い男女に登山口を聞かれる。「堺から?」と聞くと、「今は松山です」との事。waiwai隊も大阪でいる間愛媛ナンバーの車だったので事情は分かるのだ。丁度ザックに入れてあった《東温アルプスガイド》をあげた。登山口の近くに咲いているフシグロセンノオは終わりかけだがまだ咲いている。種がたくさん出来て増えたらいいな〜。

  
 yoshibeiさんが送って下さった「つや姫」のセットに入っていた氷河水をおっちゃんが持ってきている。直登コースの分岐を10時10分、のっこしに10時25分到着。10分ほど休んで引地山へと向かう。

  
 尾根道に上り、縦走路分岐に10時40分に出合う。実が出来ているかと咲いている時期には良く目立つササユリを探すが、笹の中に埋もれているのか、見付けられなかった。

   
 すぐ先にある尾根道との分岐は、迂回路に進む。ところが、登山道は藪に覆われている。普通の草ならいいのだが、イバラは大変だ。いつも刈って下さっているが有難さが身にしみる。ツルニンジンが咲いている。やがて作業道を横切りトラバースして行くが、この登山道を初めて歩く人は、この藪の下にルートがあるのが分かるだろうか・・・。

  
 ミツバテンナンショウ?の赤い実がよく目立つ。モミジガサが群落して咲いている。11時3分、久万スキーランドからの分岐を通過。

【waiwai記】
 昨年の相棒の写友との撮影行の際、犬(スキーランドの犬か?)に連れられた女性二人組が地図(国土地理院の1/25,000)を片手に道を尋ねられたのだが、その二人が登山口を間違って上がって来た標識があるのが、上記の分岐である。その標識は、久万高原町の登山グループが建てている。ちなみに、竜神平も皿ヶ嶺の三角点や頂上も久万高原町に位置している。


 ここからも、笹が覆いかぶさっている所がある。何度もアップダウンを繰り返し、右手の大きな倒木の所でツルリンドウを写す。11時30分赤柴峠に到着。そのまま進み、11時34分引地山に到着。お昼は赤柴峠で食べる事にする。

   
 さあ〜食べよう!と、敷物を敷こうとすると、スズメバチが偵察にやってきた。しつこくまとわりつくので少し場所をずらすも、またやってくる。そのうちにいなくなったので食べる事が出来た。遠くから犬の鳴き声が聞こえた。どうも、前述の分岐の方向から聞こえて来るが、近付いてくる様子は無かった。11時59分、下山開始。久万スキーランドからの分岐12時24分、急登コースは止めて帰りも迂回路をとるが、直登コースの方から「ワン」と声がしたが、その後は犬の声は聴かなかった。

   
 例のイバラの道も、waiwai隊が通った後なので朝よりは歩きやすい。12時50分、分岐通過。これは、シュスラン? 三角点にも頂上にも竜神平にも寄らず、来た道を引き返すこととした。のっこしでコーヒーとシュークリームで休憩する。

  
 直登コースを下山中に、今日は初めてとなる単独男性とすれ違う。分岐近くの急な場所の大きな石が滑り落ちそうになっている。不用意に足を乗せると危険だ。この場所で大勢で下りていて、石が滑り落ちたら下の人は大怪我をするかも・・・。いくら整備してくれていても、安全かどうかの判断はしないといけない。13時29分分岐、風穴コースに戻る。ナナカマドの実が赤くなっていた。

 13時45分、風穴で少し涼んで帰る。夏休み中の“一時の喧騒”も終わっていて、静かな風情だった。朝方、車が停まっていた今治の“親子連れ一行”さんは既に帰られていたようだ。