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7月
13日【皿ヶ嶺】
気象庁が九州豪雨に“これまでに経験したことがないような大雨”とする気象情報を出し、12日未明から熊本県で1時間に100ミリを超える観測史上最高の雨を記録。愛媛は13日はくもりの予報だった。寝る前におっちゃんが堂ガ森に行こうと言うのでそのつもりで寝たのだが、二人とも寝すごす。そうなると、やっぱり皿ヶ嶺よね。
上林峠~竜神平~赤柴峠~引地山のピストンの予定で出掛ける。10時1分に登山口を出発。上林峠で男性二人、女性一人の登山者とすれ違う。ササユリは去年より花が少ない気がする。雨がぽつりぽつりと降ってきて、陣が森の方面から真っ黒の雲が迫ってきたので上着だけカッパを着る。(ズボンは昨夜の天気予報がくもりだったので上着だけでいいだろうと車に置いてきてしまったのだ。)
一枚写そうとしたが、カメラにエラーが出て写せない。電池の残量もあるのに・・・。竜神平の愛大小屋でゆっくり検討しょう。分岐を11時1分に通過。
愛大小屋前で単独の女性と少し話して愛大小屋に入る。上林峠ですれ違った3人が早くも畑野川コースを上がり、昼食タイムで休んでいた。カメラをゆっくり点検すると、レンズをつける時に不用意に絞り固定ボタンを押したのが原因だと分かり復活した。テルモスに入れてきたコーヒーとおやつを食べる。3人が頂上へと出発し、男女2人が入ってきたのと交替で、私たちは引地山へと出発する。
この前二つの蕾を付けていたササユリの株も咲いていた。すぐ先で、アサギマダラが二頭飛んでいて、葉っぱの裏でも二頭とまっていたので、写しているともう一頭もとまった。12時2分に迂回路の分岐を通過。
カッパのズボンをはいてないし、雨足も強くなってきたがそれ程危険もないだろうと分岐を進む。途中のブナ林の所で本格的に降ってきた。ブナの幹に雨が流れている。これは撮らないと!と濡れるのも構わず写したので時間をくってしまった。それから先へ進むがますます雨足は強くなるばかり。“これまでに経験したことがないような大雨”の雲の東端の雨だろうか?赤柴峠に13時2分に到着。さすがに引地山は止めた。イチヤクソウも咲いていたのだが、おっちゃんが落ち着いて写してないのでボケている。
迂回路まで戻り、のっこしへの分岐で、ここから竜神平へ登り返すのは厭だな~と、「ここから風穴へ下りて道路を歩いて車に戻ろう」と提案する。良く整備してくれているのでこんな天候でも何の問題もなく風穴に下りれた。井戸の横の小屋で昼食をとる。14時過ぎだった。
おっちゃんが「自分だけ車を取りにいこうか?」と提案してくれたので即座に「そうしてくれる♪」と答える私。(^_^;) そして、おっちゃんが車で帰ってくるまでの50分の間に、ブヨに刺されまくったのだった。(>_<)
今回、愛大小屋前で立ち話をした単独女性と、この前会った時に「綺麗な花が咲くのよ、だんだん刈られて減ってしまった」と聞いていた風穴の井戸から道路の間に咲く花の株(木の枝にツルをからませている)は、刈り取られた下草と一緒に刈られてしまっていた(雨が降っているのに草刈り機の音がしていた)。彼女もガッカリした事だろう。このところの雨で、登山靴も乾く暇もなく濡れているが、今回ばかりは乾くのに暫らくかかるだろう。
9日【皿ヶ嶺】
おっちゃんが朝から所用があり昼過ぎに帰ってきた。皿ヶ嶺の花が気になっているので行く事にする。
昼ごはんを食べてから出掛けたので風穴を14時過ぎの出発だ。風穴周辺を草刈り機で刈っている。梅雨の晴れ間か、登山者の車も多い。三々五々と登山者が下りてきて、今から出掛ける準備のwaiwai隊に小屋で泊まるのですか?とか、遅いですねと話しかけてくれる。
まずは、気になっている花を見に行く。ちょうど良い頃かもしれない。下山してきた香川の二人連れに「ヤマホトトギス」はどこに咲いていますか?と聞かれる。「風穴までの下山路に株はあるような気がしますが、まだ咲いてないかも」と答える。
花だけ見たら直登コースへの分岐まで引き返し、のっこしへ登る。良く整備してくれているので前より随分登り易くなった。尾根道に出て散策する。
ササユリが咲いていた。16時になっても辺りは明るく、熊も居なけりゃ、山ヒルも居ない。四国に帰ってこの心配がないのは楽だな~。可愛いキノコを見つけたので写す。風穴に帰ったのは16時45分だった。駐車場には全然車がいなくなっていた。
8日【瓶ヶ森】
先日、夜中に雷が鳴ったのでもう梅雨明けかと思われるような上天気だ。皿ヶ嶺は登山者で一杯だろうしと、ぐずぐずしているうちに高い山には行けない時間になってしまった。それでは、面河方面のねむの木や瓶ヶ森のオオヤマレンゲを偵察に行こうという事になった。
7月1日の石鎚山のお山開きから一週間が経ったというのに、土小屋の駐車場は一杯だった。瓶ヶ森林道は濃いガスに覆われて、通行量もそれ程多くない。瓶ヶ森の駐車場に入ると、結構車が停まっている。その中に見覚えのある方がいた。‘のんびり山歩さん’だ。花の状況を教えて貰う。
おトイレを済ませて、まずは女山方面へ向かう。登山口はガスに覆われていたのに氷見二千石原からは雲の上に石鎚山が浮かんでいるのが見えた。オオヤマレンゲとクサタチバナを見て頂上へ向かう。
イヨフウロが一輪咲いていた。頂上には男女二人と若い単独男性、網で虫を採っている腕章を付けた男性がいた。「アサギマダラですか?」と聞くと、「アブを採っている」との返事だ、なにか生態でも研究しているのかな。
面河茶屋で買ったおはぎと炊き込みご飯を食べて男山へ向かう。男山に近づくと、読経が聞こえ信者さんがお祈りをしていた。下山途中の見晴らし台で見た石鎚山方面は雲海がびっしりと出来、その上に石鎚山が見え隠れしていたので、三脚を立ててスタンバイするもすぐに見えなくなった。岡山からの信者さん達が下りて行き、すれ違いざまに登ってくる登山者に「おのぼりさん」と挨拶しているのに、意味がわからないみたいだ。
瓶ヶ森までバスが迎えに来ている。土小屋では救急車、パトカーが三台と物々しい雰囲気だが、万一の事故に備えているのだろう。ぞくぞくと白装束の信者さん達が下山してくる。
白石小屋でアイスクリームを買って食べて帰路につく。道路からもう一つの目的のねむの木を見つけて撮影出来た。
5日【皿ヶ嶺】
午前中は雨の降水確率が高いが昼からは晴れるということなので、ブナの幹を流れる水を撮ろうと皿ヶ嶺に決めた。一番近いし、谷の流れを撮れるのもこのコースなのだ。
登山口に入った途端に暗くなった。そんな中に小さな花が咲いていた。2000年6月25日に二箟山に登った時に見た事があった。蛙が飛び出してきた。6月30日に撮った蛙だろうか、同じ所に居た。
登山道は谷を何度か渡るが、いつもより水量が多い。写そうとするのだが、暗すぎる~。分岐までにササユリが一輪咲いていた。おっちゃんのカメラのレンズが曇ってソフトレンズをかけてないのにソフトに写っている。
竜神平のブナ林でスタンバイしたのだが、雨が降ればブナに水が流れるが上を向けるとレンズが水浸しになるし、やっと良い被写体を見つけたと思ったら、雨が止み水の流れが止まると言った具合で今回も失敗だ。私には竜神平に一本しか見つけられないササユリはまだ蕾だった。残ったフイルムを登山道に流れる谷の写真で使い切って帰った。
4日【皿ヶ嶺】
2日(月)・3日(火)と高橋毅先生の写真展の押しかけ手伝いをしていた。今日、明日は手伝いを休むのだが、歯医者の予約が入っているし、おっちゃんも夕方から用事がある。やっぱり皿ヶ嶺だよね。
ササユリを見て、風穴の駐車場につくと東温市のバスが来ている。幼稚園の園児とお年寄り(親ではなさそうだったので)家族? が水の元へ歩くのだろうか前を歩いて行った。駐車場は平日にも関わらずそこそこ車が停まっている。
10時30分に出発。風穴の井戸のまわりで4、5にんの女性が楽しげに井戸をのぞいている。この時はまだ天気は良かったのに、急登コースに入ると急に暗くなり、大木が林立する所にさしかかった頃に雷鳴と共に雨が降り出した。雷の時は大木の下は危ないのよね~。そのうち収まるかもと待っていたのだが、ますます雷が近くなるような気がする。一般登山道との分岐から一般登山道に下りて、確認したかった花が咲いているか見に行き帰る事にする。単独女性が下りてきて、4人パーティは登って行ったとの事。waiwai隊は無理に行く事はない、いつでも来れるのだから。(*^。^*)
風穴の横の休憩所で昼食とした。さっきの単独女性と男性が雨宿りをしていたので、食事をとりながら山談義をする。帰り道の水の元のそうめん流しには一人もお客さんはいなかった。
1日【皿ヶ嶺】
【waiwai記】
日曜日、朝から所用があり帰ってからだと、行先は皿ヶ嶺と決まってしまう。風穴の駐車場には11時35分だった。日曜日にも関わらず、雨のせいか、それとも遅かったのか、駐車場の車が一台、小屋の近くに三台、下山して来た登山者達が小屋で食事でもするのだろうか小屋へ。今年は入梅以来、雨が続いている。本来、雨が続く時期なんだが、このところの雨の量は尋常では無い。このような気候現象は全世界的らしく、あちらこちらから水害のニュースが飛び込んでくる今日この頃である。
風穴からのコースは、森の中へと続いている。駐車場への道路から見えていた山の状況が雲の中だったので、登山道の状況はあらかじめ予想出来ていたのだが、案の定暗い。
登山道の緑のトンネルは霧の中を続いている。また、登山道脇に咲く山アジサイも咲いてきているようだ。一日一日、花は次々と咲き競う。今日は久し振りに直登コースを辿ってみる。道は、このところの雨でぬかるんでいて良く滑るので注意して歩を進める。そして、もう昼過ぎなので、足元には降りている靴跡も残されている。
引地山との分岐で相棒が『ちょっと寄ってみる』とのことなので、西へと足を向ける。1058mピークのトラバースの路を少し進むが、少し先で引き返す。霧の中、クリスマスツリーのように真っ白の花を付けた木が幻想的に浮かんでいる。
引地山から皿ヶ嶺への縦走路は、視界が利かなくても迷うことはない一本道だ。大木にぎっしりと“きのこ”が並んでいた。十字峠から三角点へ向かうと、道端の笹の中にギンリョウソウが白く浮かんでいる。
山頂には、14時10分頃到着した。誰も居ない山頂は、ガスの中に紅いツツジが浮かんでいた。頂上では、軽く、遅い昼食とする。時計の確認もそこそこに下山である。頂上直下の大ブナも霧の中であるが、相棒はザックからカメラを出すのである。
≪黒い雨について≫
私が小学生の頃、誰から言われたか定かではないが「黒い雨が降るから、濡れないように」との話が拡がっていた。今から考えれば、1945年の広島・長崎への原爆投下と1954年にビキニ環礁で第五福竜丸が被爆したが、その際に飛び散っている放射性降下物が雨に含まれ降ってくる事を「黒い雨」と呼んだようだ。年明けに、この第五福竜丸事件のその後を追ったドキュメンタリーが、放送(『日本テレビ・NNNドキュメント「放射線を浴びたX年後 ビキニ水爆実験、そして…」(制作:南海放送、2012年1月29日放送)』)されたが、深夜の番組とはいえ全国放映されたのは、昨年の「東京電力・福島第一原子力発電所」の事故による放射能汚染も関連している・・と想像することに難くない。
近頃、私たちが遭遇する大自然の猛威は、驕った人間への自然からのしっぺ返しかもしれない。近年、梅雨末期に起こる“都市型ゲリラ豪雨”や梅雨前線を刺激する集中豪雨による土砂災害や浸水などなど・・。これらは、大規模な森林伐採や森の放置などが一因とも言われている。また、何百年~何千年に一度の震災や津波が襲う大災害が、人類の未来を危険に晒すこととなった。人類は、今回の“原発事故”から学ばなければならない。小生は、何万年か後『人類が地球を闊歩していた時代があった』と、“恐竜”と同様に論じられていない事を願って止まない。
撮影を終え、愛大小屋へ寄るのはコーヒブレイクである。このような天候では、鬱陶しい蚋や雨風から逃れる小屋の存在は有難い。小屋から少し下の“森のフラダンサー”と名付けられたブナで三脚を構えただけで、風穴まで淡々と下山した。駐車場に着いたのは、もう、16時20分だった。