2006年    




  連休 前半


 4月28日【鬼無里自然園】

 来年の日本山岳写真協会関西支部展で企画展として山桜をテーマに応募する事になり、会員は写真を撮って5月25日までに送るように言われているので、ずっと“山岳の山桜”って!? と考えていた。4月7日(土)、8日(日)は、雑誌に載っていた霞間ヶ渓、揖斐川辺りに行ったが、撮れなかった・・。4月25日(水)〜27日(金)まで写真教室で安曇野に行ったので、連休後半は白馬、小谷あたりで山桜を撮ろうと、おっちゃんに来て貰った。

 ホテルを出て小谷方面に車を走らせる。姫川源流のカタクリが咲いているとの看板で歩いてみる事にしたが、奥の自生地はまだ蕾だし木道からでは写しにくい。下の方の水芭蕉も遠いし、イメージの水芭蕉自生地とは違う感じだ。

カタクリ 水芭蕉
 その後、雑誌に載っている“文殊滝”の探索に鬼無里に行く事にした。戸隠・鬼無里方面の標識にしたがって車を走らせると、奥裾花自然園への標識が出て来た。自然園か〜、今は関係ないな〜 文殊滝を探さないと・・ と走っていると、奥裾花自然園の料金徴収所(1人400円)に着いてしまった。風雨が強いが行って見ることにした。駐車場からはバス(200円)が出ている。バスを降りた所からでも歩かないといけない。そして、予定外の水芭蕉の写真が撮れたのだった。


鬼無里自然園 水芭蕉
おかしな天気で、雨も止み晴れてきたな〜と思ったら、突然雷が鳴り、雪になって来た。「やっぱり信州ね〜、連休に遭難が多いのも分るわ」と、まだまだゆっくり撮影したかったがバスを降りた所まで戻った。次の時間を聞くと、もうすぐ来るが、発車まで20分待つと言う。20分待つんじゃ〜下りだし歩いた方がいいと、歩く事にした。上りのバスで、登山道らしき道があるのを見つけていたが、途中でその道への入口を見つける事が出来たのでバスより早く下りれた。

 水芭蕉 文殊滝
 そして、無事に“文殊滝”も見つけたのだが・・、桜はまだ少ししか咲いてなかった。おっちゃんが予約していた小谷村村営‘雨飾荘’の近くの露天風呂は登山者も入れる脱衣場があるだけのほんとの露天風呂で気持ちよかった!

 4月29日【鎌池】
鎌池 雨飾り山を望む
 朝食後、鎌池に撮影に行った。おっちゃんは、アイゼンとかスノウシューがいるもっとたいへんな所と思っていたらしいが、鎌池の駐車場まで車で行ける。今年は例年の半分の雪だそうだ。雨飾荘までも、道路が崩れて行けなくなっていたらしいが、復旧して片側通行になったばかりで、鎌池までの除雪も出来たばかりだった。

 鎌池の周囲をぐるっと一回りしたが、夏道は隠れて急斜面をトラバースしていかないといけないので気は抜けない。壺足になる所もあった。あまりいい写真は撮れなかった。

プ〜 と言うレストランの窓から白馬連峰 コブシと白馬
 朝食後、山岳の山桜の探索に出掛けた。安曇野から小谷村に行く国道沿いで“ぷ〜”という変わった名前のレストランを見つけていたので、お昼はそこで軽く済まそうと入ったら、窓から白馬連峰が全部見える絶好のロケーション、料理も美味しかった♪

大きなコブシと、桜が見えたので行ってみた。桜はまだ3部咲き、コブシは丁度良かった。写していると、必ずカメラマンが寄ってくるのよね〜 (-"-) 秋に写友と白馬に来た時に、オリンピック道路から山が見えたので、そちらに山桜があるかもと行ってみたがなし。そこから別ルートで鬼無里林道に抜けれるようなので車を走らせていると、‘立屋の桜’(エドヒガンサクラ)の看板が目についたので行ってみた。もう花の時期は終わっていたが、‘番所の桜’(枝垂桜)はまだ綺麗だった。

昨日は‘文殊滝’の所では曇りだったので、晴れではどうかともう一度行ってみたが、水量が少なくてダメだった。


 4月30日

雨飾山 小谷温泉を下ると新緑
 昨日の朝、部屋から見えたアルプス方面の山がピンク色で綺麗だったので、朝食前に撮影に出掛けた。雨飾山の登山口の手前でスタンバイしたが、これも出来上がってみればたいした事ない・・。

小谷温泉の大きな桜は、蕾が膨らんでいるものの咲いてないし、狙っていた『新緑、雪渓、山桜』は下の方に下りたら新緑が始まっているだけで、全部空振りだった。((+_+))

渓流に山桜を探索 白馬槍ヶ岳と杓子岳
 何度も往復するうちに見つけておいた渓流に山桜もたいした事ないし、良い所のは危ない所だし・・。白馬槍ヶ岳と杓子岳をバックに山桜を見つけたが、いい所に行きましたねの写真だしね〜。といった次第で目的は不発に終わった撮影旅行だった。


  連休 後半

 5月1日
 連休前半の旅行から夜帰って、吹田のアパートで一泊。昼から用事があるので、早朝から今度は四国方面に車を走らせる。姉宅の新築祝いに徳島に寄って、昼頃愛媛の我が家へ。おっちゃんはすぐ出かけ、私は家の掃除。夕方、おっちゃんの実家へ。両親は身体の不調はあるものの幸い元気に過ごしているようだ。


 5月2日【小田深山】
渓流釣り イワツツジ  イワツツジ
 1日の午前中は雨だったので、2日は渓流釣りとなった。いつもの淵で拾って来た椿を流したりして撮影していると、下流からルアーフィッシングの若者2人の姿が見えたので、おっちゃんはガックリ。私の撮影が終わるのを待っていた2人が釣りを終えて帰った後を、仕方なく釣っていたが、それでも4匹釣れたのでよかった。

今年も又、ここのイワツツジは蕾だ。天気がピーカンになって来たので、イワツツジの撮影はダメだろうと思ったが、良く咲いている所で太陽が雲に隠れた時に撮った。向こうまでは水をかけれないし、濡らしても同じ様なもので、岩が白いのが致命的。
温泉は“湯砥里館”


 5月3日【石鎚山】
面河にて スカイラインより石鎚山
 帰省したらやっぱり一度は登らないとね。いい天気だし、アケボノツツジはまだだろうけど、一応カメラをザックに入れて行った。面河にさしかかる頃、いい感じだったが、おっちゃんがコンデジで撮っただけだ。スカイラインから石鎚山が見え始める。駐車場に近づく頃、山桜が逆光に映えて綺麗だ。“山岳の山桜〜!”、降りていい所はないかと探すが、なかなか見つからない。駐車場は既に満杯状態で端の方にやっと停めれた。

 土小屋登山口 二の鎖の鳥居
 登山口を8時50分に出発。いつもの岩の上休憩所に35分で到着。外国人の親子連れ(息子さん20代)など、いろいろな方が登っている。二の鎖元に10時15分到着。休んでいると、成就社の方から宮崎の方が登ってきた。「宮崎は今連休は観光客が増えてるんじゃないですか」とおっちゃんが言うと、「県庁だけがね」との返事。「テレビで県庁ツアーがあって、県庁の大理石から古い化石が見つかったと言ってましたよ」等と話した。せっかく来たのだから鎖を登るとの事だが、見ると渋滞しているみたいだった。

 石鎚山頂上 渋滞の天狗岳
 頂上に10時45分に着き、ビールで昼食。天狗岳方面も渋滞気味だ。着いた時に気持ちが良かった風も、すぐ寒くなったので下りる事にした。東稜分岐のベンチでコーヒーを飲んでいると、「いい香りですね〜」と登山客が登って行く。おじ様が登って来て、「よかった〜、あと2年は大丈夫!」と言っているので聞くと、お年は78歳で、80歳まで登るのが目標だとの事。バスが土小屋まで来るようになると、毎月1回登られているそうで、去年より10分タイムを縮められたそうで嬉しそうだ。靴もよく磨きこまれて、シャキッとされた方だった。

ショウジョウバカマ シハイスミレ 山桜
 登山道のアケボノツツジは蕾もふくらんでないが、ショウジョウバカマ・シハイスミレが咲いている。おっちゃんのコンデジでは、ことごとくボケていて、やっとこんなものしか写ってない。13時5分に下山、アイスクリームを食べてアケボノツツジの具合を聞くと、今年は4月中旬に雪が降って寒かったので、いつもより遅れているとの事。暖冬で早いと思ったのに〜。

そして、山桜・・、朝も逆光、午後も逆光、当たり前か走る方向が逆だもんね。なんとか石鎚山を透かせる所を見つけて、やっと一枚、いいか悪いかは別として、“山岳の山桜”が撮れたのよね〜 (^_-)-☆ (おっちゃんのコンデジでは、ここまでだけど・・)
いつも寄って帰る食堂は、トンネルが出来た為閉店していた。温泉は“さくらの湯”


 
5月4日
東平の別子銅山跡 皐月が満開 新緑と藤 別子ラインの新緑
 今日は、親孝行の日。父は具合が悪いと留守番。母と妹の4人で藤の花を見に行こうと、有名な名所にも行ったけど・・、すでに終わっていた。連休の終わり頃に雨が降ったら、西赤石山に登る事に決めていたので、東平に偵察がてら行ってみた。林道を走る頃に雨が降ってきて、兜岩方面は全然見えなかった。下りてきた登山客に聞くと、アケボノツツジは全然咲いてなかったとの事。(-"-)

母は、マイントピア別子には行った事があるけど、こんな山の銅山跡は初めて来たと喜んでいた。道路から新緑が綺麗だったので少し写した。


 
5月5日
遊子水荷浦の段畑 段畑の石垣
 天気予報では、明日が雨で昼からあがるとの事なので、西赤石山は明日登る事にして、午前中は庭の草抜き。手が痛くても帰ったからには・・、少しは綺麗に抜いておかないと・・、ご近所様の口が・・。 ^_^; やっぱり、抜くという作業は手首に負担がかかるのよねぇ〜。
午後は、おっちゃんの提案で、宇和島の遊子水荷浦の段畑にドライブする事にした。よくもまあこんな所に石垣を積んだもんだ。コンクリートの道を歩いていても足がすくむわ〜 (>_<)

これが、水田なら写真にいいんだけど、じゃがいもしか植えないらしい。じゃがいもも花が咲けばきれいだけど・・、咲くまでは置かずに収穫するとの事。
温泉は“さくらの湯”


 5月6〜7日【西赤石山】兜岩
登山口 ミツバツツジの道
 東平の駐車場は今年も我が車だけ。雨だもの当たり前よね。8時50分、登山口を出発。手前の尾根道を行けば早いのだが、去年のリベンジの撮影があるので上部軌道経由で行く事にした。ところが・・、去年のミツバツツジ・ヒカゲツツジのトンネルも、今年は裏年らしく全然咲いてない。途中で子供が走って下りてきた。おっちゃんが「大和君?」と聞くと「はい」と返事。銅山峰ヒュッテのお孫さんだ。大きくなったわね。その後を、息子さんと連休で泊り客が多い時のお手伝いの方だろうか3人が下りて来られたので、「私達が泊まった後、少しで伊藤さん亡くなられたと聞いたんですが・・」、「いろいろ山の話をお聞きしました」等と話して別れた。

そして、例のミツバツツジが散っている筈の曲がり角も、去年程ではなかった。(-"-)


所々に説明板がある 西赤石山頂上
 最近は、こんな案内板がなければ、自然に帰りつつある銅山跡だ。もうこれで最後だわといつも思うが来てしまう上部軌道の朽ちかけた橋を恐る恐る、朽ちて危ない所は谷に降りて10近く渡ると兜岩に直接登る分岐に着く。11時18分だった。今までは水平道だったので楽だったが、そこからが登りになる。おっちゃんはテント泊の装備だし、私の三脚も持ってくれている。水も冬と違い持って登らないといけないので大変だ。まあ、シュラフがいらないので差し引き同じか・・。

最初のポイントのアケボノツツジは去年より綺麗に咲いているが、向こう側が霧で全然見えない。上を見るとたくさん咲いていたので、おっちゃんが偵察に行くが撮影は無理との事。そこから少しの落葉松の所のミツバツツジが丁度見頃で綺麗だった。去年は落葉松と向こう側の稜線のアケボノツツジがきれいだったので写したが、ミツバツツジは気がつかなかったので終わっていたのだろう。やっと、一枚作品が写せた。

兜岩の辺りも雨と霧で全然展望はなし。テントを張る所を決めて、おっちゃんだけ西赤石山(15時)へ行き、私は兜岩辺りを偵察。石鎚桜を見つけた。おっちゃんが帰ってからテントを設営。羽毛のズボンと上着を着るとポカポカして来たので、少し横になったが、すぐに寒くなった。あ〜あ、マットを忘れて来たからだ〜((+_+)) 下がフカフカの落ち葉だからいいようなものの・・、石だったらどうなるの〜(@_@;)。びしょ濡れのカッパは木に架けたロープにかけたが、明日朝までに乾くのか・・。後は、味噌汁とお餅。おにぎりとめざし。焼酎のお湯割りとつまみ等の粗食が済むと寝るばかりだ。ストーブで服等を乾かして着こんでシュラフカバーに潜って寝たら暖かくなった。


撮影中 石鎚桜 石鎚桜 岩の間で撮影中

 夜中、テントに雨だれが打ち付けていたが、どうも松の木の下にテントを張っていたので、その葉から落ちて来る露だったようで、朝起きると雨は止んでいた。コーヒーとパンで朝食を済ませ、さあ〜撮影と思うが・・、びしょ濡れのカッパを着る気持ちにはならないので、少しストーブで乾かしてから外に出た。外に出て動き出すと、案外暖かかった。

2005年5月7日に来た時は、アケボノツツジが咲いていた西赤石山方面は、今年は全然咲いてない。仕方なくまだ蕾の石鎚桜を前景に靄が上がるのを待った。いつものようにあっち行きこっち行きして写していたおっちゃんが、こっちに石鎚桜の綺麗なのがあるよと言うので行ってみたら露を含んでキラキラ輝いている石鎚桜だった。一生懸命写していると、おっちゃんが「このカメラザックは写ってないのか」と言うので気が付いたんだけど〜、写っているのよ〜 (@_@;) それから撮り直したんだけど・・、出来上がりは、岩に挟まれて写していたので・・、微妙にピントがずれて・・。

ブロッケン アケボノツツジ 上部軌道跡 東平への分岐 新緑の山、銅山峰ヒュッテを望む
 太陽が上がってしまったので、撮影終了。テントを撤収して下山。上部軌道の分岐に9時25分、橋の場所を3箇所越え石ケ山丈と東平への分岐の‘一本松停車場’に9時50分に到着。尾根道をずんずん下りて、10時12分に東平に下り立った。駐車場で銅山峰ヒュッテに泊まる神戸から来た男性と女性2人のグループに、アケボノツツジの咲き具合と、西山・つなくり山の情報を聞かれた。

 徳島の姉宅に寄らないといけないので、温泉でゆっくりと言うわけにもいかず、そのまま徳島姉宅経由で吹田のアパートに帰った。今回の連休は、“山岳の山桜”という宿題があったが、連休前に撮った誰もが撮る曽爾屏風岩と吉野山の写真しかなかったが、思いがけず石鎚山と、西赤石山で撮る事ができた。有難きは故郷の山ヽ(^。^)ノ