2月
6日【白猪の滝】
去年の11月18日に入院、29日に膝の手術をした義母が長いリハビリを終えて、5日に退院出来る事となったので徳島の病院に迎えに行き、愛媛へ送り届けた。痛みも全然ないとの事で安堵した。翌日には吹田に帰らなければならないので山には行けず、白猪の滝に撮影に行く事になった。
国道11号から494号に入り約10分で白猪の滝公園駐車場に8時過ぎに着く。無料駐車場には一台も止まっていない、ゆっくり仕度をしていると若い男女が出掛けた。バタバタときた軽トラの2人は鉄砲を持っている。1月は写真展を開催していたので、全然山に行ってないので滝までの30分の歩きも息があがった。途中の山際でなにやら動く物が・・猪かと思ったら先程の鉄砲のおじさんだった。「ビックリした〜!」「猪はまだ寝てるよ!」と言葉を交わした。前を行く男女も凍りついた傾斜が急な所で難儀している。「彼女が行くと言うから」と言いながらも楽しそうだ。最初からアイゼンを着けていればよかったのにほとんど上に行ってから着けた。
途中の路肩に2台駐車していたのでカメラマンがいるかと思ったがいなかった。滝は、1、2日前が見頃だったのだろう半分くらい融けているし、土が落ちて汚れてもいる。それでも滝の真下に行って撮影した。
画像にマウスポインタを置くと説明がでます。
その後、滝下の水の氷や、小滝を写しているとだんだんとカメラマンや観光客が増えてきた。私達はアイゼンを着けているので気持ちよく歩るけるが、ほとんどの人は縄等を巻き付けていてそれが抜けたりして難儀している。おじさんが私達のアイゼンを見て「レンタルしたらいいよ」と声をかけてくる。それにしても、家族連れのなかにはどうみても90歳くらいの人もいるがこんなつるつるの道を行くのだからすごい。よく転んでいる。
駐車場に戻るとおじさんの人が「朝から忙しかった〜」とうれしそうに声を掛けてきた。見るとテレビカメラが来ていて、善意の杖をおじさんが作って置いているらしくて、いろいろ注文をつけて撮影していた。そして駐車場は満杯だった。
千代の白猪の滝の写真を見る。
12〜13日【稲村ケ岳】
2月12日
去年の秋頃からおっちゃんの体調不良、義母の手術、1月の私の写真展と山へ行けない日々が続いた。義母の退院も済み、やっと落ち着いて来て連休は八ヶ岳? 去年、筏津山荘まで行きながら発熱でダウンした赤石山系縦走?等となかなか決まらない。
それよりも、11月に部屋の模様替えをしたのに、おっちゃんの書類やらが山積み状態の部屋はどうしてくれるの〜! と爆発寸前! 11日は、それを整理しつつ、行き場所を考える事になった。
そして、整理に精出しても、変わり映えがしないけど手を着けたと言うことで私の気持ちも落ち着き、一昨年の1月に大日山のトラバースで撤退した大峰の稲村ケ岳に決まった。今年は雪が多いうえに2月だし・・私は稲村小屋のある山上辻で写真が写せたらOK♪
6時にアパートを出発、南阪和道が出来てからは以前より早く、2時間で天川川合に到着。今日中に山上辻に着けばいいので、ちょこっと天の川の映り込みを撮影し、洞川のゴロゴロ水の駐車場のところで通行止めの標識があったので駐車場に入る。駐車料金を集めに来たおじさんに、通れるのかと聞いたら「昨日は若者が通るには通ったが・・」と憮然とした様子だった。私の「行くだけ行って、ダメだったら帰ったらいいやない」の一言で私達も母公堂まで行く事にした。案外簡単に通れて無事駐車出来た。
先に駐車した2人連れが日帰り装備で行った後、waiwai隊も10:0に登山口を出発。登山道は土が見えないくらい雪が積もっているが、トレースがあるので歩き易い。テント泊装備と、撮影機材で重いのでゆっくり上り、11:10に法力峠に着き休憩。
峠までの杉林から打って変わって尾根の右側を行くようになる。朽ちたトイレ小屋を過ぎる頃に単独の男性が降りて来た。おっちゃんが「早いですねぇ」と声をかけるも返事はない。7、8人の中高年のグループも降りてきた。やがて大日山の鋭鋒も見えてきて、よく手入れされた杉林のあたりから霧氷も出て来た。しばし撮影タイム、電池がなくなったりして手間取った。沢の所に架かっている鉄橋を渡っていると、三脚を持った男女が沢側で撮影中だった。テン泊装備を担いだ二人組も降りてきた。
13:30にお地蔵さんの所に着きあともう少しだわと休憩していると、単独の男性が「ここからは靴一足分ですよ」と教えてくれた。2003年1月13日に来た時の記憶では、ここから稲村小屋までは簡単だと思っていたんだけど・・。
朝は青空も見えていたのに、曇ってきた。アイゼンを着けて出発。鎖を着けてある急な所を慎重に通過、最初の谷を渡る所あたりから右の谷へストレートに斜面が落ちている。雪が多いので、夏道の鎖や土止めの網などは隠れてしまっていて引っ掛ける恐れははないが、その代わりに靴一足分のトレースしかない。大袈裟に言えば、左側の山壁があるものの足は綱渡り状態で、左足を前に出す時にはアイゼンでズボンを引っ掛けないようにしないと・・・(@_@;)
道が平坦になり稲村小屋が見えてホッとした。トイレの横にテントを張っていた跡があったのでwaiwai隊もそこに張る事にして、しばし撮影していると、朝の2人組みが稲村ケ岳の方から降りて来た。足跡がいろいろ着いていて分らないので、無理をしてもと思い撤退したとの事だった。記念写真のシャッターを押してあげて私達も押して貰った。その後すぐに単独の男性が降りて来て、キレットの手前あたりまで行ったが断念したとのことだった。
それからは、私は撮影タイム! まだ3時前だというのに曇っていて暗く感じた。帰ってみると、おっちゃんがテントを設営してくれていた。めざしや餅を焼いて味噌汁で食べ、お酒を温めて飲んだら外も暗くなったので寝る事にした。6:0就寝。
2月13日
時々、目が覚めるが全然音もなく雪も降ってないようだ。テントの中は結露が凍っているし、スポーツドリンクも氷になっている。4時にテントの外を見たおっちゃんが『星が綺麗だからバルブで撮ったら』と言うが、寒いし・・とその気にならなかった。でも、あまりにも何度も言うので重い腰をあげて、それ〜!とテントの外へ飛び出して見れば、テントシューズの片足が脱げて靴下だけになっているわ・・、すってんころりと転ぶわで・・。なんとか三脚にカメラをつけてバルブの操作をしようとした時には・・、手先がかじかんで言う事を聞きまっせん、あっさり止めました。^_^;
コーヒーとパンで朝食後、東の空が赤くなり始めて来たので、6:30から7:10まで撮影タイム。おっちゃんの写真のスライドをお楽しみ下さい。
8:30頃、若者のグループ(男性2人、女性2人)が登って来た。早いな〜、聞くとモンベルの教室で知り合ってから一緒に登っているそうで、先週はトレースのない観音峰を縦走したそうだ。私達のテント泊のザックを見て、こんなおばさんが・・と思ったのだろう「見習わなくちゃ」と言ってくれた。『私の撮影の足跡もあるから惑わされないように気をつけて』と、昨日聞いた情報等を伝えて見送った後、waiwai隊は稲村ケ岳はあっさり見送って下山する事にした。
“もし夜のうちに雪が降ってトレースが消えてしまい、あのグループも途中撤退していたら・・帰れなかったかもね”と話しながら、今日は右が山側なのでピッケルを突けるので安心だった。お地蔵さんの手前の沢の所でアイゼン無しの男性2人組みとすれ違ったが、ピッケルを持っているのでベテランなのだろう。
昨日の三脚を持った男女が、車で寝てまた上がって来たそうで「行ける所まで行きます、山やでないので」と言っていたが、三脚をザックの上に寝かせて着けていたがあれでは引っかかって危ない。大分下りた所で男女2人と擦れ違い情報交換、大日のトラバースの処は『トラバースじゃなく、下まで降りて登り返す・・』との事だそうで、私の三脚を見て「大普賢岳の所の氷瀑で仲間が練習をしてるから、行ったら良い写真が撮れるよ」と教えてくれたので、来年は行くのだ!
昨日早々とすれ違った人達は、お地蔵さんまで行かずに撤退したんだろう。『厳冬期にちゃんとした装備で来てる人達は、気持ちのいい人が多いね』と、久しぶりの雪山山行(ちょっと疑問だけど)に満足して、洞川温泉に入湯して帰途についた。
そして・・、私の写真は? 霧氷の森の中で足元ばかり気にしていたものだから・・・。
千代の山上辻の写真を見る。