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CD Release

第323回 かたおもい〜20th acoustic ver.〜

はじめに

 まーちゃんがアルバム「かたおもい」のタイトルチューンとして「かたおもい」を歌ってから20年、アルバム「Peace Ring」ではアコースティックバージョンでこの曲を収録してきました。まーちゃんはほとんどこうしたことをしないので、この曲が始まりとして大事なものになっているということがこのことだけで分かるように思います。
 今回は、この曲…と言うかこのバージョンから、何かしら書いてみようと思っています。

時間が教えてくれること

 アルバム「かたおもい」から8年、ミニアルバム「プレゼント」が出た時のライブで、まーちゃんはこの曲を明るい表情と声で歌っています。歌の中に出てくる女の子はどこかでこのかたおもいを楽しんでいるのかも…と思ったから、ということです。多分、この時に始まる流れが今回のバージョンでの歌い方にもつながっているんでしょうね。
 実際、97年当時のものを聴くと、切なさが前面に出てきている表現になっているように思います。まーちゃん自身、「かたおもい」=「寂しい」というところが一番ストレートにつながっていた節もありますから、そうした感じになるんでしょう。また、聴く側の方としても、発売当時は「新・天地無用!」のスペシャルエンディングテーマであったこともあって、天地への想いがなかなか通じない佐久耶に重なって聴こえることも多かったでしょうから、印象としてはなおさらでしょうね。
 結局、「想っていることそれ自体は楽しい」ってことに気が付くまでに、まーちゃんも数年かかった…というところでしょう。そして、その頃にはそうした気持ちをすっと表現できるような歌い手になってもいたんだと思います。だから、それ以降のライブでは大体こうした歌い方になっていますし、今回の収録でもやっぱりそうなっていますね。時間が教えてくれることもあるんだという実例なのかもしれません。

変わらない音

 そうして曲の中のメッセージに含まれる感情には変化がある一方、変わらずに来ている部分、大事にしている部分というのももちろんあるわけですね。それは今回の場合、サウンドの方に顕著なわけです。今回、ギター2本というシンプルなアレンジの中で、もともとあった特徴的なフレーズをできるだけ取り入れたところにも見て取れるんですが、このシンプルな構成にしたこと自体にも感じられるように思います。
 アルバム「AERIS」に収録されている「LET'S!!」以降、元気とパワーが感じられるサウンドの曲も増えていますし、そうした曲の中に含まれる熱量も年を追うごとに増えています。また、最近では「PI PO PA」や「絶対愛至上主義」で新しいものも求めていて、そうしたものも楽しく感じられるんですけどね。でも、やっぱりまーちゃんの場合、シンプルな、あるいはアコースティックな音の中で、穏やかな温かさを持って歌った時が一番魅力的な感じに仕上がるんじゃないかな、というのはずっと思っています。
 そのあたりを本人やスタッフが多かれ少なかれ感じているから、この曲を再アレンジすると決まった時に、音の数を減らして、より本人のボーカルが生きるようなものにしたんでしょう。そして、それだからこそ、より伝わってくる曲になったんじゃないでしょうか。これがきっと、まーちゃんがずっと変わらずに持ってきたスタイルの一つなんでしょうね。

最後に

 という感じで、「かたおもい〜20th acoustic ver.〜」からいろいろと思ったことを書いてみました。始まりであり、大事にしてきたものであり、これからも大事にしていく曲なんだと思います。そして、その時々のこの曲を楽しんで聴いていきたいですね。


 次回はシングル「絶対愛至上主義」から「ファンファーレ!」で行ってみたいと思います。始まりの季節ですし、いいんじゃないか、と思います。

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