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CD Release

第322回 PI PO PA

はじめに

 アルバム「センチメンタルCANDY」の後、歌う曲の幅を広げるために、シングルで実験的なものに挑戦しよう、ということでその第1弾となったのがこの「PI PO PA」でした。そういう事情で作られた曲だけに、それまでは耳にしてこなかったようなものに仕上がっています。実際、聴いたときには「そう来たか…」みたいな感想を持った人も多いんじゃないかと思います。
 今回は、そうした感想を抱かせた部分について、いくつか書いてみようかな、と思っています。

時間が経っても変わってこないこと

 まーちゃんが当時曲について話してた中に、「ちょっとHな」っていうようなこともあったと思います。実際、まーちゃんは人前でそういう話をしない人なので、曲にもそういうところは出ていて、ちょっとでもそういう雰囲気を感じさせるのは「デュエットでラララ」ぐらいじゃないでしょうか。そして、自作詞の中では見当たらないですね。ちなみに、この曲は多田慎也さん作詞、「デュエットでラララ」はイズミカワソラさん作詞ですね。
 男性ボーカルはともかく、女性ボーカルでももうちょっとそうした雰囲気を感じさせるものを歌う人は歌いますけどね。ソラさんの「あなたの○○○」なんて、けっこうなもの…と見せかけて何も言ってないような気もしますが(笑)。あと、経時変化(笑)でちょっとずつそういうのが増えてくっていうパターンもありますしね。水樹奈々さんに「純潔パラドックス」あたり以降だと思うんですが、次第次第に増えてるように、ですね。最近では逆サイドからの視点で歌った「Poison Lily」なんてのもありますし。
 そんな中、歌い始めてから20年ぐらい経って、いまだにその2曲っていうまーちゃんは、ある意味では稀有な存在とも言えるでしょうか。まーちゃんのその辺に対する感じ方はまぁ見えているので、無理に増やしてほしいとも思わないですけどね。逆に、だからと言って意図的に避けるのがいいってわけでもないので、その辺りはまーちゃんの気持ち次第で、というところでしょうか。

サウンド面では

 そんな感じで、詞の方でも珍しいところが見えてくるのと同時に、サウンド面でも、ちょっとテクノっぽい要素を入れているので、そちらでも珍しいって印象を受けるわけですね。まーちゃんの場合、サウンドはかなりナチュラルなものに仕上げてくるので、デジタル感がかなり聴こえてくるっていうのはどれくらいあったかな…と。キャラクターソングなら「DiGITAL LOVE」がありますが。
 ただ、そうしたものを取り入れている中でも、普段まーちゃんの曲を彩っているストリングスのサウンドも入ってきてるわけで、そうした融合感が聴いていて面白い部分なんですけどね。あくまでまーちゃんの軸の部分は大事にしつつ、その周辺でどれだけ新しい装飾を取り入れられるか、という実験だったんでしょうね。
 全部を新しくするのは相当な大事ですし、今まで築き上げたものを全部なかったことにって感じで受け取られかねないでしょうし。そもそも、本人が受け入れられなかったらそれまでですしね。そうしたところから、こうした今までのものと新しいものの融和というところを目指したんでしょう。それが聴いていてそこはかとなく感じられるから、新しいと思いつつ、今までのものとまるっきりかけ離れたものとは思われず、割とすっと入ってきたのかな、と思います。

最後に

 そんな感じで、「PI PO PA」について見てみました。こうして一度やったものは、またどこかで生きてくることもあるでしょうし、アルバム「Peace Ring」で感じたような一段上がった感じの土台部分にもなっているんでしょうね。そういうことがあるので、まーちゃんの中でひそかに大事な曲の一つ、ということになるのかもしれません。


 次回は、「かたおもい〜20th acoustic ver.〜」について、何かしら見ていこうか、と思っています。サウンドのこともあるし、歌っている人の感情のこともあるし、でしょうか。

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