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CD Release

第321回 絶対愛至上主義

はじめに

 今年、まーちゃんはアルバム「Peace Ring」をリリースしています。2014年の「センチメンタルCANDY」以降、ここに至るまで「PI PO PA」と「絶対愛至上主義」と、実験的な曲を表題作として持ってきたシングルを2本リリースしたおかげで、アルバムについても「どういうのになるんだろう?」というように思っていたのは事実です。結果、アルバムを通じて螺旋を描いて一周して一段上がった、みたいなものになったわけですけどね。
 そう思わせる最大の要因となった曲、「絶対愛至上主義」について、今回は何かしら書いてみたいと思っています。

時間をかけて

 この曲は、まーちゃんの曲の中ではかなりハードなサウンドになっています。それでも、世間一般の基準だとそうでもないっていうのは、まーちゃんのナチュラルな色がかなりソフトな方にあるっていうことですけどね。だからこそ、詞の強さも相まって、かなりの挑戦になったっていう事なんでしょう。今回は、その挑戦をしっかりと自分の中に取り込んでいけてるんじゃないのかな…っていうところですか。
 実際、2001年にゲーム「Missing Blue」のキャラクターソング「レッスン」を歌った時は、ちょっと曲のハードさを受け切れていないような印象でしたしね。当時はまだアルバム「AERIS」の頃で、今よりももっとソフトな曲がメインでしたし、場所によってはウィスパーが魅力だよ、なんて紹介もありましたしね(私もそっちですね…ある程度は今でも)。だからかどうか、まーちゃんにそこに対応する下地がまだ作り切れていなかったって頃なのかもしれないな、とも思います。
 アルバム「ひまわり」あるいは「虹の咲く場所」以降、次第次第により元気な曲も増えてきた結果、こうした曲に対応するだけの何かが、まーちゃんの中にも、聴く側の中にも時間をかけてできていったってことなんでしょうね。その後にこの曲に対する挑戦があったわけで、だからこそ、シングルでは実験的に聞こえる曲も、アルバムの中にはしっかりとした位置を占められるっていうひとつの結末を迎えることができたんだと思います。

言葉の印象

 このシングルのリリースイベントでまーちゃんに尋ねたんですが、タイトルの「絶対愛至上主義」という言葉は、単語の区切り方で印象が変わります。「絶対愛・至上・主義」なのか、「絶対・愛・至上・主義」なのか、ということですね。この疑問は、シングルのリリース前に感じていました。
 簡単に言うと、「絶対愛」というものがあって、それを最上のものとするのか、あるいは、何があっても愛が一番と考えるのか、ということですね。ここをどうとらえるかで、歌詞のメッセージも違ってきますしね。とは言え、まーちゃんが言うように、「愛」を歌う曲でありつつ、最後には「絶対愛」という言葉も出てくるので、どちらも持っているようなところはありますけど。
 改めて歌詞を見直して感じるのは、愛を貫いて行った先に、自分にとっての「絶対愛」と呼べる何かにたどり着けるのか、辿り着こうとするために愛を貫くのか、そうした感じでの解釈が一番しっくりくるのかな、と。だからこそ、「愛」という言葉は最初から出てくるのに対して、「絶対愛」という言葉は一番最後まで出てこない、という事じゃないでしょうか。
 そうすると、まーちゃんが「両方じゃダメ?」って言っているのにも納得するわけですね。今度は、作詞のこだまさおりさんに訊いてみたいところではありますけどね。

最後に

 という感じで、「絶対愛至上主義」について書いてみました。ついでに、あと一つこの曲に関連して面白いのは、シングルとアルバムで印象が若干違うんですね。それがどこから来るかと言ったら、ジャケットなわけで。黒を基調にしたジャケットは、まーちゃんだとこれぐらいですからね。一方、「Peace Ring」は白を基調にしてますから、それだけでも印象は変わってきます。そんな感じで、いろんな印象を楽しめる曲…なのかもしれません。


 次回は「PI PO PA」から何か書いていきたいな、と思います。詞の中身から、まーちゃんの個性に入っていく感じにもなるんですかね?

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