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CD Release

第299回 Babyblue

はじめに

 夏真っ盛りです。暑い日々も多いので、それに負けないように体調管理などが必要になってくる時期ですね。そんな中ではありますが、時に木陰などの風通しのいい日陰に入ると、ふと感じる涼感が気持ちをすっと和らげてくれます。そうした折には、暑さをもたらすはずの日の光も、若干そのきらめきが魅力的に見えるように感じるのは、気のせいでもないでしょう。
 今回は、そんな夏の木漏れ日の下にいるような光景を思い浮かべさせる「Babyblue」から何か書いてみようと思っています。

色に託す思い

 この曲を彩る色彩の一つは、タイトルにもなっている「Babyblue」です。三省堂の「大辞林」を参照すると、「欧米のベビー服に用いられる、緑がかったうすい青色」という説明が載っています。色の受け取り方には個人や環境による差異がありますので、こんな色だったり、こんな色だったり、こんな色だったりしますが、印象としては淡く柔らかく、落ち着いた感じのある水色といったところでしょうね。
 ともあれ、子供というか赤ちゃんの身を包む色ということで、そこには大きな安心感というものを託しているんだと思います。それこそ、小さな子供が母親に抱かれている時のような、ですね。そうした気持ちが大事に思える誰かと出会って溢れている、そして、それゆえにこそ一緒に歩いていけるという確かな気持ちへとつながっていくんだというのがこの曲の主眼ですね。
 それは、歌い手としても役者としても、まだまだ先の長いであろう道を進み始めたばかりだった当時のまーちゃんが、周りのことを信じて進んでいこうとしている、そんな気持ちの表れでもあったんじゃないかと、今改めてこの曲の歌詞を読んでみて感じるところです。そして、数年たって、そうした気持ちを改めて自分の中から生まれた言葉で綴ったのが「ひまわり」なのかなと思うんですけどね。

まーちゃんのイメージを

 そして、もう一つこの曲を印象付ける色は「透明」なんですね。それは果たして色なのか、という議論は置いておきますが(笑)。きらめく光、風の色、汚れのないガラス、透き通っていく心、そうした事物がウィンドチャイムやビブラフォンのきらめく音、ギターやストリングスの流れる風のようなサウンドにのってまーちゃんのクリアな声で歌われるので、聴いているうちにこちら側の気持ちまで透き通ってくるように思えます。
 以前にも書きましたが、この曲についてはアルバム「ミントと口笛」発売当時から「まーちゃんの曲の中で一番綺麗な曲」という印象でした。それからアルバムが13枚、ミニアルバムが3枚、シングルが7枚、他にもキャラクターソングもたくさん発表されましたが、その印象は今でも変わっていません。「ROSE ROSE」が同じくらいに綺麗な曲だと思いますが。
 ふと思ったことですが、この曲は2枚目のアルバムを作る際にまーちゃんの声の魅力を最大に引き出すために作られたのかもしれないですね。アルバム「かたおもい」の制作を通じて、まーちゃんの声の持つ魅力を知った長谷川さんやスタッフがそこをどうやって聴かせるかを意識した結果という側面もあるように思います。その分、ロングトーンが苦手だった当時のまーちゃんは苦労したところもあったようですが。
 ともあれ、結果これだけ透明感に溢れた爽やかな夏の歌ができたということで、まーちゃんの歌い手としてのイメージの一つが、ここで固まったんじゃないでしょうか。そういう意味で、まーちゃんの履歴を語る上でじつは外せない曲なんだと思います。

最後に

 と、色に絡めて2点書きました。この曲については、個人的な想いもかなりあるんですが、それを書くのは今のここの趣旨ではありませんので(笑)。
 ともあれ、いろいろな点からもたらされる、暑さを忘れさせる爽快感の中にある安心感というのがこの曲の魅力なんでしょう。だから、もうちょっと夏のライブで歌ってくれてもいいんじゃないか、と思わないでもないんですけどね(笑)。


 と言うわけで、次回はその夏ライブです。そこでどんな風になってほしいか、書いてみましょうか。300回目なんですけどね。ま、タイミングということで。

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