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CD Release

第295回 忘れない。

はじめに

 そろそろ6月になります。気候もすっかり春を通り越えて、初夏と言うべき時期ですね。本当の夏を迎えるまでには、まだ梅雨という季節を過ごしていかないといけないんですが、それでも、暑い季節を思わせる陽気に、ふと今までの夏のことを思い出す…なんていう瞬間もあるんだと思います。
 今回は、「忘れられない夏」を歌った「忘れない。」から何かしら書いてみようと思っています。

切なさの中で

 この曲は好きな人と別れてしまってから止まったままの時間を過ごしている中、何度も同じ場所を巡ってしまって先へ進めないという心境を歌っているわけですが。歌詞の表現でもそうですが、とにかく想いの断片だけが途切れ途切れに言葉になって溢れてきている…という感じが切ないですね。
 こうした曲が少ないまーちゃんですが、それでも過去にも「青い夕暮れ」だとか「かさぶたの恋」、「ごめんね」というところでそんな気持ちを歌っています。そうした中でも、かなり沈みこんでしまっているのがこの曲なのかもしれないですね。
 例えば、「青い夕暮れ」や「かさぶたの恋」ではもう少し自分の気持ちを言語化できているんですが、「ごめんね」やこの曲では、浮かんでくる言葉の断片をどうにか繋いでいるような雰囲気ですしね。そして、その中で思いを繋ぎとめることで、遠ざかる記憶を何とか守ろうとしているところに、切なさの中に沈みこんでしまった辛さが余計に出ている、といったところでしょうね。  もちろん、そのままでいてもいい事はないということは分かってるんでしょうけど、何をきっかけにしたらいいのかを考えることすらできない…というところでしょうね。アルバム「Stories」では不意に降り出した雨をきっかけに走り出すわけですが。そこまでまだまだ時間はかかりますしね。

「いい曲」

 話は変わりますが。8月28日にまーちゃんの16枚目のアルバム、「センチメンタルCANDY」がリリースされます。前回の「いちご。」はランティス移籍後の最初のアルバムと言うこともあって、発売形態など様子見の部分も見受けられましたが、今回はスタッフ側も色々と分かってきたので、より気持ちを入れてやっていくようにも感じています。その分、コンセプト会議などでも色々な意見が出たようで、時にまーちゃんが葛藤している節もブログあるいはTwitterで見えたりもしていました。
 ファンクラブの会報でのインタビューによると、そんな中、「いい曲だけが全てじゃない」ということも言われていたと言っています。発言した方がどんな意図をもってそう言ったのかは本人以外には正確には分かりませんが、まーちゃんもそれで何かを感じるところはあったようですね。
 実際、まーちゃんの中で多いのは「誰かの背中を押してあげられるような曲」で、実際、それはいい曲として受け止められるものでしょう。例えば「ロマンチックだね」から「みんなで」まで枚挙に暇がないほどに歌っています。その一方で、「忘れない。」のような曲は数が少なく、実際、先に挙げたぐらいだと思います。もちろん、そうした曲は「誰かを励ませる」という意味での「いい曲」ではないんでしょう。
 ですが、ある曲を聴くことで、その内容に共感し何かが溢れるような作用を生まれ、そこでカタルシスを得られるようなものもあるわけで、「忘れない。」などの曲はそちらのタイプに当てはまるわけでしょう。実際、私の場合はサザンオールスターズの「真夏の果実」からこうした曲を聴くようになっていて、それが今まで続いていますから、そうした力も決して小さなものではないんでしょう。
 だから、そうした曲がもっとあってもいいんじゃないの…という様な意味合いだったのかな、と会報を読んで私は感じたのですが、実際のところがどうだったのかは、今後のブログやTwitter、そしてアルバムそのものから感じ取ることでしょうね。発売までを楽しみにしていましょう。

最後に

 「忘れない。」から思ったことと、そこに絡めて今度のアルバムのことに触れてみました。アルバム「Stories」は「夏の恋の物語」というコンセプトで作られているので、こうしたものも必然的に入ってきます。しかし、全体の中ではこれらの曲は少ないので、やっぱり新鮮には映りますね。


 次回は「チャンス!!」から何か書いてみようと思います。いろんな励まし方…って感じになるんでしょうか?

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