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CD Release

第282回 ぎゅっと。

はじめに

 11月も半ばに入りました。秋の夜空は、夏や冬のような華やかさはないですが、その分、じっくりと眺めることでいろいろなものが次第に見えてくると言うところが面白いんじゃないか、と思っています。そのために、大事な人とゆっくりと…という時には実は一番いい頃なのかもしれません。冬ほどは寒くないので、防寒対策もあまりしなくていいですしね(笑)。
 ともあれ、今回は大事な人と夜の空を眺めながら歩いている場面で始まる「ぎゅっと。」から何か書いてみようと思っています。

夜空を見上げながら

 まーちゃんの曲で夜空を見上げるシーンがある場合、よく出てくるのは遠くにいる誰かを思いながらという場合ですね。例えば「優しい約束〜TO MY FRIEND〜」だったり、「プレゼント」や「あの日のlove letter」、「Starry Night」といった辺りですか。もちろん、その一方で二人で夜空を見上げていると言うこともあって、そちらは「∞Infinity∞」だったり、ちょっと変化させて電話越しに二人でというところで「星空にお祈り」もありますね。
 どちらにせよ、上に挙げた曲だと基本的には暖かさが基調になっているように感じます。「あの日のlove letter」や「Starry Night」はいろいろなことを思い返しながら見ているので、切なさも含まれていますが、それでも暖かさが根底にあるのは間違いないでしょう。
 この曲においてもそこのところは共通していますが、その一方でどこか不確かな思いを感じているようにも聞こえるのが独特のところですね。将来だったり、自分の気持ちだったり、どこかに一抹の不安を感じながらも、隣にある暖かさを信じていこう、という感じですか。その辺りの気持ちの揺らぎが共感を呼ぶ、そんな感じなんだと思います。

答えを教えてくれるのは

 そんなふうに、自分の気持ちにも不確かな部分を持ちつつ、それでも「すき」というその一言をしっかりと信じて呟く、そんな曲ですが。答えを無理に探そうとしてはいないところが、魅力的にも聞こえるところじゃないでしょうか。自分が今感じているものはしっかりと掴みつつ、それがいつか答えになるといいな、という雰囲気ですね。
 将来のことは分からないので、もしかしたら水樹奈々さんの「大好きな君へ…」にあるように、途中で終わってしまって「恋だったのかな?」ということになるかもしれませんが(笑)、逆に「愛しい時間」のように、それを愛だと認識できるようになるかもしれません。
 結局のところ、考えても答えの出ないものは、そのとき無理に答えを出そうとしないほうがいいこともあるって気がしますね。もちろん、考えたほうがいいこともたくさんあるとは思いますが、心が支配する領域においては、そのとき無理に答えを出そうとすると枷にはまるようにも思いますし。難しいところではありますが、この曲の場合は「時間が答えを出す」って考えでいいんじゃないでしょうか。

最後に

 と、こんな感じで「ぎゅっと。」から思ったことを書いてみました。それにしても「恋の色」のように自分の気持ちをしっかり掴んでいるのに魅力を感じる一方、この曲のようにどこか確信しきれずにいるのにもやはり魅力を感じるんですから、心は面白いものだと思います。


 次回は「魔法のくちづけ」から何か書いてみようと思います。愛は医薬品なんでしょうかね(笑)?

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