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CD Release

第276回 いちご。

はじめに

 まーちゃんの久しぶりのアルバム「いちご。」が出てからそろそろ1ヶ月になります。果物の苺とは別に、こちらのいちごは今が旬といったところで、ライブ等でも楽しんでいける時期です。それに、そろそろ曲が浸透してきて、だんだんと気持ちが深くなっていく頃じゃないか、というようにも思います。
 今回は、そのアルバムについて、感想等を書いてみようと思っています。

新鮮なサウンド

 今回、アルバムを聴いていて、けっこう新鮮なものを感じました。もちろん、「君へ。。。 with MAYU★冬SELECTION」が出てきてから約2年7ヶ月経っていたわけですし、新曲がほとんどなのでそういった意味での新鮮さというものもあります。しかし、それ以上にサウンドの方での新鮮さを感じたというのが本当のところですね。
 まーちゃん本来の爽快さを感じさせる、ストリングスを乗せたライトロック的なサウンドというものももちろんありますが、今回はそのビートを強めに打ち出してきていたり、あるいはブラスのサウンドやラテンな雰囲気を盛り込んだりしています。そうしたものは今までそうやって来たわけじゃないので、けっこう新鮮に聴こえます。そして、その結果、爽快さと芯の強い元気あるいは陽気といったものがうまく融合して聴こえるアルバムになったんじゃないか、と思います。もちろん、その一方では暖かさをより感じさせるナンバーもあるんですが。
 このあたりは、メインにアレンジを担当している方々の変化から来るところもあるのかな、と思います。今回、今までとは少し変わって川田瑠夏さんと宮崎誠さんが主に編曲しています。その方々と、まーちゃんの夏のアルバムというところとの個性の融合で、こういう今までにはなかったようなサウンド感を持つアルバムができてきたんだと思います。

想いはさらに

 今度は詞の世界のほうに目を向けてみると、今までにも増して「出会いとそこから生まれるもの」に注目しているな、というのを感じます。もともとまーちゃんはそこを大事に考える人なので、曲の方を見ても「DESTINY」や「あなたが生まれた日」、「君といたmemory」に「クリスタルデイズ」など、そうしたものには事欠きません。さらに、アルバム「Stories」にいたっては全編でそれを表現しようというものですしね。つまり、今までで何度も表現してきたこととも言えるわけですが、今回は今まででそれが一番強く出ているという印象です。
 今回、アルバムに関することの中で一番最初に決まったのはタイトルでしょうけど、そこからの語感的な連想で「一期一会」にたどり着いたとき、このアルバムのメインテーマが決まったんでしょう。そしてさらに、2011年以降にいろいろな事があった中で、よりそうしたものを大事にしようという意識がまーちゃんの中に芽生えていたんじゃないか、と思います。
 こうした双方の事情があったから、ある意味で再出発ともいえるこのアルバムにおいて、まーちゃんの根底のひとつをなすと思われる「出会いを大切にしていこう」という想いが非常に鮮明に出たんじゃないでしょうか。これをサウンドと組み合わせて眺めると、「持ち続けているものを新しい色付けで」ということになるでしょうか。そして、そのあたりがとてもうまくいっているように思えるのが、今回のアルバムですね。

最後に

 2009年まで毎年アルバムを出し続けてきたまーちゃんが、10〜11年は出さなかったので、もちろん寂しさというものはありました。しかし、今回のアルバムはその間に得たものをうまく取り込んでいるような感じがします。それを考えると、この期間というものが決してマイナスにはなってないわけですし、表現者としては時にこうした時間も必要なのかもしれません。もちろん、そうしたサイクルをうまく回せるのなら、期間の長短は問題じゃないんでしょうけどね。
 ともあれ、2年半の時間の中で積み重ねたものがしっかり聴こえる、そんなアルバムになっているというのが端的に言った場合の感想ですね。


 次回はアルバムから、「永遠のうた」で何か書いてみようと思います。例のエピソードも少し織り込みながら、ですかね。

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