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CD Release

第260回 君へ。。。

はじめに

 12月に入り、いよいよ寒さが身にしみるようになってきました。そのために、たとえ夕暮れの傾いた光であっても、日の光の暖かさというのはありがたく感じますし、あるいはそれ以外の、人のふれあいや心の温かさというものもより感じられる季節になったのかもしれません。そういう意味では、寒いからこそより強く感じられるものというのはあるんでしょうね。
 今回は、そんな暖かさを感じられる「君へ。。。」から何かしら書いてみようと思っています。

夕暮れの光

 この曲は夕暮れの光の中を二人で歩くというシーンからスタートします。何度か書いていますが、夕暮れの光景は一日が終わるという気持ちにさせるからか、いろんな曲で寂しさを感じさせるように描かれています。そして、そのあたりはこの曲でも例外ではなく、不意に涙が溢れてしまったのはそうした光景から来る寂しさもひとつの要因としてあるんでしょうね。
 それを見て、「そばにいよう」と思うわけですけど、そのシチュエーションが「やさしい右手」を思い起こさせるのは気のせいじゃないと思います。どちらの曲でも、相手の痛みに不意に触れて、それなら自分がそばにいることで少しでもやわらげられたら、という願いを描きます。それを感じたときに、切なさを感じさせもする夕暮れの光が同時に暖かさを呼び起こさせるものにもなっているんではないでしょうか。
 そうしたそれぞれの色を、どこか柔らかく、どこかはかなく、それでいて確かにも感じるように受け止めさせる夕日というのは、結構複雑なものなんでしょう。「メープルの空」で苦さと切なさ、甘さと恋しさをそこから同時に感じているように、ですね。

真摯な気持ちで

 さて、まーちゃんが歌う曲は、ポップで明るいものであっても、あるいはバラードであっても、真摯な気持ちをメロディに乗せていることが多いですね。おそらく、まーちゃんの生真面目な性格から来るものでしょう。そして、それがまーちゃんの曲全体を見たときに、その個性の大きな部分だと感じられるわけです。その中にあって、この曲はそうした色が際立って前面に出ているように感じます。
 「For you」でもそうしたところはありますが、大事な人に自分の素直な気持ちや願いをきちんと伝えようとしていることの現れでしょう。タイトルにおいて気持ちを伝える相手をしっかりと意識している分、余計なことや軽いことは言えないのかな、と思います。CDという媒体に入って、世間に広く発表されている曲ではありますが、気持ちとしてはやはり「Song for One」で歌っているところもあるんでしょうね。まぁ、ファンを大事にするまーちゃんの場合、この曲について言えば「One」ではなくて「Ones」なのかもしれませんけど。
 そうしたところは多分まーちゃんに限ったことではなく、坂本麗衣さんの「君へ」もシンプルな音に率直な気持ちを乗せてきていますし、堀江由衣さんの「Dear...」は海外から番組にメールをくれたりライブを見たりしてくれるファンに向けてのメッセージを素直に歌っています。特定の人、あるいは人たちにしっかりメッセージを送るときには、言葉での表現はより率直になると言うことでしょうね。

最後に

 「君へ。。。」から思ったことを書いてみました。「暖めあえるようなアルバムを」と言うのがアルバム「君へ。。。」のコンセプトですが、そのタイトルチューンだけあって、気持ちを包み込んで暖かくしてくれる、そんなナンバーなんだと思います。まーちゃんの人を想う心が素直に出た曲と言えるのではないでしょうか。


 さて、次回は年明けのライブも迫ってきますし、そこに向けての希望などを書いていけたらな、と想っています。

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