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CD Release

第259回 LOL

はじめに

 そろそろ12月に入るという時期になり、だいぶ気温の方も下がってきました。そのおかげで、毎日外に出るのが億劫だなんて思っている人もいるでしょうね。まぁ、寒くなくても仕事や学校だと面倒だ、という人もいるんでしょうけど。逆に、同じ出かけるのでも自分が楽しみにしていることだと、どんなに朝が早くても、あるいはどんなに寒くてもあっさりと出かけられたりするんですから、現金なものだということになるのかもしれません。
 今回は、そんなふうに自分が心待ちにしている場所へ出かけていく「LOL」から何か書いてみようと思っています。

一人だったとしても

 この曲でのシチュエーションは、大好きな相手とデートか何かのために待ち合わせていた場所まで出かけていくというものなので、実際の状況としてはまだ一人で行動している段階です。だから、傍目には街中にいる人の多くを占める一人身の寂しい人と同様に見えるんでしょうけど、本人の心の中はそれとは対極の楽しさの中にいるわけです。その辺りの見た目と内側の相違は、大切な人へ気持ちが向かっているかどうか、というところでしょうか。
 そのために、この曲ではどこかウキウキしたムードが漂っていますが、そうしたところがもっと顕著なのが「約束の午後」で、一人でテレビを見ていても上の空、朝から部屋の中で落ち着かない様子と、横から見ているとある意味ちょっと怖いんじゃないかというぐらいの雰囲気を漂わせています(笑)。それが彼氏待ちの時間のせいなのは言うまでもないことですか。
 結局、好きな人との気持ちのつながりを感じられるって言うのは、それだけで幸せを感じさせるというか、何も怖くないというような気持ちにさせるということでしょうか。この曲で悩みももう怖くないとはっきりと言っていたり、イズミカワソラさんが「電子レンジマジック」で会えば一瞬で熱くなれるって言っているように、ですね。

表現方法

 この曲のタイトルの「LOL」は、手紙の最後に「またね」というような感じで使うフレーズだそうです。まーちゃんも、そうしたものを見つけるとけっこう使うようで、例えば「I'm in the Pink」なんて表現もそうですね。他にも「パーティ☆タイム」で顔文字を入れていたりもしていますし。まーちゃんが書く詞はどちらかと言えば率直で分かりやすいことが多いので、こうしたようにちょっと説明がいるようなことは珍しいと思います。まぁ、もちろん顔文字に説明ははいりませんが(笑)。
 もちろん、分かりやすいということは大事なことで、特に歌だと詞からの情報で聴き手側に世界を構築させるわけですから、そこにあまり分からない言葉を並べられても、その世界が入ってこないということにもなります。なので、こういうことはいつもやれることではないですね。例えば、アメリカのメモ書きとか短い手紙の末尾に「x」って書いてキスの印にすることがあるようですが、それを詞の中に取り込もうとしたら反対されたと、白倉由美さんが作品集のライナーノートで言っていたりもしますし。分かりやすさっていうことだけが理由ではないのかもしれないですが、それも一因なのかな、と思います。
 ともあれ、耳に、あるいは目に入ってきた素敵な表現を積極的に取り込んでいくのは詞の幅とかも広がるのでいいんですけど、それと同時にしっかり判るようなフォローっていうのも多分必要で、そうしたところをどこでどこまでやるかって言うのが難しいところなんでしょうね。まぁ、今はアーティスト本人のブログなんていうのもありますので、だいぶ楽なんだとは思いますけど。まーちゃんはそうしたフォローはしっかりやれているので、そうしたところではそれほど聴きにくくて困った、ということはないですね。ありがたいことです。

最後に

 そんな風に、「LOL」から思ったことを書いてみました。それにしても、冬のアルバムに収録されているのがちょっと面白く感じるぐらいに、明るく弾けている雰囲気のある曲ですよね。もちろん、そこがこの曲の魅力なんだと思いますけど。アルバムの中で、まーちゃんの普段の明るさが一番前面に出ているんじゃないでしょうか。


 次回は「君へ。。。」から何か書いてみようと思います。アルバムの発売から2年たってしまいましたが、ここでタイトルチューンの登場ですね(笑)。

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