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CD Release

第234回 オレンジと観覧車

はじめに

 「秋の日はつるべ落とし」と言いますが、11月に入ってほぼ半分、私がいるあたりでは夕方5時になるともう真っ暗という季節になってきています。なので、室内での仕事がほとんどの私は、どうしても暗い中を帰ることになり、夕焼けの光景を見られなくなっています。そろそろ、夕焼けの季節も終わりになるでしょうから、ちょっと残念ですね。
 ともあれ、今回はそんな夕暮れの空を眺めながら観覧車に乗っている「オレンジと観覧車」からの連想を書いてみようかな、と思います。

夕暮れ時

 この曲の時間設定は夕方ということになっています。シチュエーションとしては、傾いた日の光が射し込む観覧車のゴンドラが上に昇っていくときに、そばにいるかいないかはともかく、大事な人のことを思っているといった感じでしょう。日中に比べてだいぶ柔らかくなった光と想う気持ちの両方で、聴く側の心も暖めてくれるようなところがあります。
 実際の話、私が夕暮れ時の曲といってパッと浮かぶのは、どちらかと言えば一日の終わりの切なさや寂しさが重なってくるものが多いんですけどね。例えば藤井フミヤさんの「落陽」だったり、DAUGHTERの「夕暮れメロウ」、まーちゃんだったら「メープルの空」といったあたりでしょうか。他にもいくつかありますけどね。
 その一方で、まーちゃんの場合はこうした暖かい夕暮れの歌もいくつか見られるのも面白いところじゃないかな、と思います。この曲以外にも、「やさしい右手」や「ミルフィーユ」あたりになってくるでしょうか。もともと、温かみのある歌もたくさん歌う人なので、こうしたところがより多い率で見えてくるのかもしれません。

観覧車から

 さて、この曲はゴンドラが上がっていくときに思っていることを描写しているのは、さっきも書いたことです。もともと、昼夜に関わらず、空を見上げて思いを馳せる曲が多いのがまーちゃんでしょうけど。観覧車から空を見ると、昇っていく時には次第次第に空の領域が広く、より遠くまで見えるようになってくるので、想いがそれだけ大きなものになっていくようになるんでしょうか。
 その辺はいろんな人に共通する部分でもあるらしくて、水野愛日さんの「go to top of love」とか水樹奈々さんの「真冬の観覧車」でも昇っていく観覧車の中から外を見つつ、より広がりのある暖かい気持ちで隣にいる人を想っている描写がありますしね。そして、この曲でも暖かく、遠くを見ながら、時間の幅も長く大事な人のことを想っているわけですし。
 観覧車は走り出したジェットコースターと違って、ゆっくりゆっくりと上天を目指して昇っていきますから、その分ゆっくりと気持ちを伸ばしていけるというところもあるんでしょうね。だから遠く永い想いが、その空間にいる間に生まれるんじゃないでしょうか。後は、ゴンドラは狭いので、もし一緒にいればその暖かさはかなり感じやすいでしょうし。
 そうしたことがあいまって、このあたりの曲の大きな暖かさは生まれてくるんでしょう。

最後に

 「オレンジと観覧車」から思ったことを書きました。夕暮れの空なので、日の光による直接的な熱は若干薄れても、その分柔らかな色や暖かさになりますし、後は、人を想う大きな暖かさがあるので、その両方からくる温度が心地いい曲、ということでしょうね。


 さて、次回は「forever」からいろいろと書いてみようか、と思います。まーちゃんに電車の歌ってどれくらいありましたっけね?

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