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CD Release

第232回 moonless

はじめに

 とりあえず秋分も過ぎまして、これから次第に夜のほうが長くなっていく2ヵ月半ほどに入りました。その分、夜空を見る楽しみというのも増えてくる頃ですが、これを書いている今日(土曜日)はあいにくと日本の半分以上は曇りや雨なので、月も星も見えない夜ということになっています。まぁ、秋の長雨とも言いますし、それはそれでいいのかもしれないですけどね。
 ともあれ今回は、それとはまた別の要因でということにはなりますが、月が見えない夜を送っている「moonless」からいくつか書いていこうと思っています。

「夢で会えたら…」のその先へ

 伝えられないもどかしさを抱えたままで夜を過ごしているから、本当なら部屋から見えるはずの月も見えない……というような気持ちがこの曲のテーマでしょうね。実際、その姿や声を見聞きしない人を好きになりはしないので、夜が明ければまた何らかの形で接することはあるんでしょうけど、そこに至るまでの時間も長く感じてしまう、というところでしょうか。
 そんな気持ちを抱えていると、本当は願わなくても夢に見そうなものですが(笑)、それでも夢で会うことを願わずにはいられないというところは確かにありますね。ただ、本当に夢に出てきてしまうと、目が覚めたときの気持ちの置き所に困るというのは経験した人も多いと思います。やっぱり、どうしたって寂しくはなりますしね。例えば、坂本麗衣さんの「SAKURA」みたいに。きっと、それでも会いたいって思うぐらい、強く想っている時はどうしようもないんでしょうけど。
 そういう気持ちが自分に突き刺さるような、切なさを抱えた状態からぬけ出すのには何が必要かって言うのは、結局のところ、小さな勇気だっていうことは分かっているけど、まだ、それをどこから見つけたらいいのかというところでさまよっているような感じですね。だから、抱えた想いが夜毎に空に消えていく、というところでしょう。「すきです。」だと、気持ちを伝えられない一方で、夢を信じられる勇気はもらっていますから、あと一歩で気持ちを伝えられそうな気もしますけどね。「moonless」の場合はまだその手前、といったところでしょうか。

ひとりの夜に

 さて、状況はどうあれ、ひとりで夜を過ごす曲っていうのは、まーちゃんにはけっこうあるように思います。その中でも、「moonless」は一番切ない気持ちで夜を越えていっているようにも思います。だからこそ、超越者的な雰囲気で空に浮かんでいるはずの月さえも見えないようなことにはなっているわけですけど。
 まーちゃんの場合、ひとりで過ごす夜でも、同じ星空の下にいる誰かを想って暖かい、というのが多いですね。「星空にお祈り」然り、「優しい約束〜TO MY FRIEND〜」然り、あるいは「Starry Night」もまた然り。他にもいくつかありますけどね。そんな中で、「ひとりの夜」と「moonless」だけが切なさが先に立っている夜、ということになるでしょうか。
 お互いの気持ちがある程度近いところにあると確信できていたり、あるいは離れていても時間が経って暖かさ、あるいは懐かしさが残るようになっていれば、星空を見上げながら相手の幸せを願ったり、想いを馳せたりするのは胸を満たすことでしょうけど、想いが伝わらなかったり、痛みが鮮明だったりするときには、夜空を見上げてもまず痛みを感じてしまうというところでしょうか。それぞれの段階に応じて、早く先に進めばいいな、と思いますね。もちろん、想っていることからもたらされる痛みはどこか甘美でもあるんでしょうけど。

最後に

 「moonless」から2つ書きました。まぁ、いつまでも切なさを抱えて過ごしていても多分先には進めないので、どこかで自分に弾みをつけることは必要なんでしょうけどね。それをどこで見つけるかは、また後の話でしょうか。前にラジオで「すきです。」から勇気をもらったなんて話も聴きましたけど、この曲でもそうしたことはあったんでしょうか?


 さて、次回ですけど、「Ladybird」から何か書いてみようかなと思います。季節の流れとか…になるんでしょうかねぇ?

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