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第213回 アルバム「君へ。。。 with MAYU★冬SELECTION」より CD.1「君へ。。。」
はじめに
まーちゃんの14枚目のアルバム、「君へ。。。 with MAYU★SELECTION」が発売されてから、10日ほど経ちました。すでに、発売記念イベントも何度か行われましたので、このアルバムについて、まーちゃんと話した人も多いんじゃないかと思います。あるいは、正月のライブに向けて、何度も聞き返して、曲を自分の中に浸透させている人もまた多いでしょうね。
今回は、そのアルバムから、1枚目のCD「君へ。。。」について、2点ほど書いてみようと思います。
より全体からの
まーちゃんは、今回のアルバムのコンセプトを「聴いて暖かくなれるようなもの」というところにおいて製作しました。そのために、一番最初の頃は「全部バラードでもいいかな」ということも若干考えていたようで、その分、今までのアルバムの中でも相当に穏やかな雰囲気を持っているものに仕上がっていると思います。そんな中で、まーちゃんのバラードにはあまりなかったようなメロディラインを持つ「君へ。。。」やジャズテイストを取り入れた「ふゆがきて」、まずコーラスから作っていった「LOVE」などといったところで新しい何かを模索しつつ、全体では、まーちゃんの持つ優しさだとか暖かさを十分に感じられるものになったんじゃないでしょうか。
そして今回、その穏やかさ、あるいは優しさや暖かさをより深い所から感じられるように思います。そうした深さに最初に気がついたのは3年前の「10 LOVE」の時ですが、今回はより全体からその雰囲気を聞き取ることができるので、聴いた後に、よりこちらの深い所まで暖かくしてくれるんじゃないかと思います。
それは、まーちゃん自身が気持ちの底にそうしたことをしっかりと伝えようという気持ちを持って制作に臨んだということの証であると同時に、その3年の間に、またいろんなことを自分の中で受け止めて、より彼女の気持ちの中に深みや醸成感といったものを増やしてきた証ではないでしょうか。だからこそ、「君へ。。。」や「ワスレナグサ」や「LOVE」といったナンバーではもちろん、「離れていても」や「forever」、「僕らの夢」のような、アルバムの中ではポップ寄りなものにおいても、気持ちの底からの何かを感じさせるようになっているんだと思います。そして、そうした深い暖かさを感じられる曲が全体を占めているからこそ、聴き終わった後のこちらの暖かさにつながってくるんでしょうね。
曲のバランス
さて、さっきも書きましたが、事前の構想段階では全部バラードでもいいぐらいの気持でいた今回のアルバムですが、夏に出した「ファイト!! with MAYU★夏SELECTION」の製作過程やその後のライブを経て、どうやら元気なエネルギーがかなり自身の中に蓄積されたらしく、今回、その発露とも言える「LOL」や「飛ばせ!!」といった、陽気で元気なナンバーも含んだアルバムが完成したということになります。
私個人の好みはバラードにけっこう偏るので、いずれはバラード集も聴いてみたいというのはあるんですが、レギュラーのアルバムのバランスとしては、これでよかったんじゃないかな、というのが感想ですね。「ファイト!!」の時に、「全部元気な曲で、単調にならないのかな?」という疑問がありましたが、バラード集だと、そのことを結局感じていたんじゃないでしょうか。
私はまーちゃんのヴォーカルに透明感や穏やかさ、暖かさを求めていますが、それと同時にやっぱり元気さや明るさと言うのも彼女のひとつのカラーなので、アルバムにまるっきりそれがないと言うのも、きっと寂しいんですよね。だから、穏やかな暖かさをメインに持ちつつ、元気なところもしっかり含んだ、今回のアルバムの曲のバランスに、かなりひきつけられるものを覚えています。ずっとこうあったらいいのに…というのは贅沢でしょうかね(笑)?
最後に
……ということで、アルバム全体からはこうした感じを、今のところ受けています。この先聴いていくにつれて、微妙に変わるのかもしれませんが、でも、まーちゃんのアルバムの中でも、かなりいいものに仕上がってるんじゃないか、というのが率直なところですね。
さて、次回ですが、同じアルバムの2枚目のCDになる、「MAYU★冬SELECTION」から、選曲が意外だったり、懐かしかったりするので、そのあたりから、いろいろと思い出しつつ書くんでしょうか?
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