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CD Release

第208回 おやすみ

はじめに

 秋の夜長といったら、普通だったら本を読んだり勉強したり、あるいは単にぼーっとしたりするのにいい時間、ということになるんでしょうけれど。その一方で、夏にたまってしまった何かをしっかりと取り除くために寝るのにもいい時間と感じるのは、単にものぐさなだけなんでしょうか? それでも、やっぱり夏に使った体力を戻しつつ、冬に向けて風邪などを引かないために、しっかりとした食事と睡眠は必要なんだと思いますけどね。
 とは言うものの、寝付けないときにそのままでいると、思っていることがどんどん沈みがちにもなるので、安心しておくために、何か好きな曲が欲しくもなってきます。ということで、今回はそんな時にけっこういいんじゃないか、と思う「おやすみ」からいくつか書いてみようと思っています。

不安と安心

 1日を過ごしていると、別に何も嫌なことがなかったとしても、多分どこかにそこはかとない不安を感じていたり、あるいは後悔するようなことがあったりと、なかなか全部に満足をして終わるのも難しいでしょうね。だからこそ、眠る時にはそうしたことを全て一度どこかに追いやってしまいたい、と思うんですが、それもひとりだとやっぱりなかなか難しい、と。結局、そばにいる誰かに「安心していいよ」といってもらえることが一番のことなんでしょうね。あるいは、そばにいる誰かの好きなところを感じているとか、そんな感じでしょうか。
 結局、そうした安心感や暖かさは誰かがそばにいることで得られることなので、こうした曲、つまりは子守唄といっていいと思うんですが、語りかけるような暖かさがどこかに漂うんじゃないかな、と思います。岡崎律子さんの「Sweet dreams」なんかは、ほんとにそばにいる子供に「いい夢をね」って言っているような雰囲気ですが、そうした所から、不安も何もなしに眠ることができた頃の記憶が甦ってくるんじゃないでしょうか。
 不安や何やらを抱えて寝ても、十分に疲れが取れてこないこともあるでしょうし、何より、途中で起きてしまうかもしれませんしね。やっぱり、せめて眠る時ぐらいは不安も心配もいらなかった頃のようにいきたいもので、そうした手助けになってくれるのがこうした曲なんだと思います。こうしたゆったりとした曲の安心感の中でしばし漂って、眠りの世界に入れたら一番いいんでしょうね。

1日の終わりに

 さて、だいたいの人は眠りにつくときをもって、その一日に区切りをつけているんだと思います。ある日の出来事が翌日に響くかどうかは、寝る前にある程度それに対しての気持ちの整理や次へ向かう力の補充ができているか、によるんでしょうね。そのためにどこを見るか、というのが、同じように一日の終わりの歌でもやっぱりいろいろな場合があるのは、それぞれの人にそれぞれのケースがあるからなんだと思いますが。
 例えば、この曲はそばにいて見守ってくれてる人の言葉ですし、大津美紀さんの「Sleeping Song」だったら自分が見守っている(そして逆に支えてくれてもいる)誰かのことでしょう。あるいは、岡崎律子さんの「明日に向かって」のように自分が今までに乗り越えてきたことを思い出してみたり、「Sweet dreams」のように、逆にまだ知らない明日への期待を描いてみたり、という手もあるのかもしれませんが。
 ともあれ、たぶん大事なのは、明日に余計な心配を持ち越さず、その日の気持ちをすっきりとさせて、力の源を感じつつ眠りにつくことなんでしょう。それがいつもいつも簡単にできるわけじゃないのが、日常を過ごしていく中では嫌なところではあるでしょうけど、ただ、それだけは心の隅において置くようにしたいですね。

最後に

 ということで、「おやすみ」から2つほど書きましたが。やっぱり、寝る時は安心しておきたいですし、そうしたものを与えてくれる曲なんじゃないでしょうか。ところで、これは「メガスマ」のエンディングでしたけど、深夜のラジオのエンディングでは、こうしたタイプのはけっこう多いんでしょうか…というのも興味としてはちょっとありますね。


 さて、次回ですが、「虹の咲く場所」から少し書いてみようかな、と思います。この間の朝、虹を見たことですしね。

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