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CD Release

第196回 口笛でル・ラ・ラ

はじめに

 さて、すっかり暖かい昨日今日で、行楽地にお出かけの方も多いと思います。実際、私が昨日甲府に行くのに、河口湖の湖畔を通っていましたが、そこも普段に比べてかなり交通量が増してきていましたし、道で海外の方を見かけるのも、このところ多くなっているのを感じます。
 そんなふうに、日常を離れてどこかにちょっとお出かけするときにちょうどいい、「口笛でル・ラ・ラ」から今回は思ったことを書いてみようかな、と思っています。

一度離れた方が

 現実の日常生活の中においては、実際いろいろと大変なことが起きえますけど、どこかに出かけることで、そうしたことや悩みを一度遠くへ放り投げられるっていうのは確かにありますね。ある面では確かに逃避なのかもしれませんけど、ずっとその中に未をおいていると、いずれは気持ちに弾性がなくなって、ぷつんと切れてしまうことになるので、やっぱりそうした時間というのも必要なのだと思います。あるいは、その何かを遠くに追いやることで見えてくる何かもあるのかもしれませんし。
 ただ、そうしたことをやるときには、せめて精一杯その時間を楽しんで、また抱えなければいけない問題に対処する元気を取り戻さないといけないわけで、その辺が反映されるから、この曲のような場合には、明るくて陽気な雰囲気が溢れてくるんでしょうか? 例えば「Happy Smile♪」とか、「Steal on Sunday」なんかでもそんな感じになってますしね。そうしたところをかなり明確に表現しているのが、岡崎律子さんの「散歩に出かけよう」で、いろんなことを一度放して、別の何かを感じて、最後にはまたやめないで生きていこうと思う、そんな曲です。
 結局、よく言われることでしょうけど、行き詰ったら一度そこから離れましょうよ、ということですね。そうすることで、今までのことを少しでも笑って振り返られるようになるのかもしれませんし、口笛を吹いて歩けるようにもなるんでしょうから。

何かを感じて

 とは言え、そうした、日ごろ抱える何かに立ち向かう活力を得るのには、そこから離れるのはひとつの方法ですけど、単に離れてみたところで、十分な力にはなりえないんでしょうね。まぁ、気持ちは休まるので、その分の気力は充実するんだと思いますが。それより何より、活力を与えてくれるのは、ふと目にしたり感じたりした何かなのかも知れないな、と。ただ、日常に埋没しちゃうと、なかなか何かを感じるというのもできにくいので、できることならそのためには一度離れた方がいいんですけど。
 この曲の中では、バスの中で窓を開けたら入ってきた風に、どこか張っていた意地がちぎれていくのを感じていますし、岡崎律子さんの「リセエンヌ」では木漏れ日や夕方の光にその先へ向かっていくための力が溢れてくるのを感じています。やはり岡崎律子さんの「明日に向かって」で、素敵と思える人に出会う、あるいはふと耳にした曲で涙が出る、そうしたことも、あるいはさっき書いたように風や光を感じることも、はたから見れば些細なことなのかもしれませんけど、でも感じた本人にはきっと大きな何かを与えてくれるんでしょう。
 そうしたことで、明日が、あるいは毎日が希望に満ちていくのを感じて、「どんな明日が来るんだろう」という気持ちを、不安よりも期待の方が大きい状態で持てるようになるんでしょう。繰り返しになりますが、そうしたものを感じるには、一度日常を離れた方が手っ取り早いんでしょうね。日常の中でそうしたものを感じるのもできなくはないんですが、より自由な気持ちのほうが感じ取りやすいんでしょうし。

最後に

 というわけで、「口笛でル・ラ・ラ」から思うことを書いてみましたが、なんか、岡崎律子さんの特集みたいになってしまいました(笑)。でも、「今を生きる」ということと「明日への希望」というのは岡崎さんの中で大きなテーマとなっていることだと思います。この曲では「明日への希望」の方が前面になっていますけどね。だから、そこのところでいろいろ思い出した曲があった、というところでしょう。ともあれ、たまにはしっかりと気持ちを解放して、何かを感じて、次へ向かう気持ちを作っていこう、というところですね。


 次は、「Sincerely」からいろいろと書いてみようかな、と思います。いろんなところの誠実さをちょっと見てみようかしら、と言ったところです。

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