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CD Release

第187回 ずっと好きでした。

はじめに

 実際には、だいぶ冬の足音が聞こえるようにもなってきましたが、まだまだ気分的には秋というところでしょう。そんな今の季節、だいぶ夜も静かに長いので、ふっと物思いにふけるときもあるんじゃないでしょうか。そうしたときに何を想うかは、もちろんその時々の状況によりますが、時には以前のことを懐かしく思い返すこともあるでしょう。
 今回は、何かの折にまた触れた、今でも持ち続けている気持ちを歌った「ずっと好きでした。」からいくつか書いてみようと思っています。

時間が経って

 この曲は、想いを寄せていた人と遠くに離れて、時間が過ぎた時の気持ちを歌ってるわけですが。付き合ってて喧嘩別れしたとか、そういう状況ではないので、相手のことを嫌うような要素がなくて、暖かな気持ちを持ち続けたまま時間が過ぎています。それがこの曲の根底にある暖かさのもとになっているんでしょう。
 付き合っていたいなかったという状況の違いはともかくとして、好きな人と離れた直後って言うのはどうしても切なさっていうのが先に立つでしょうから、そういうときに穏やかで暖かな…というのもちょっと無理な話でしょうね。「大好きな君だから」で涙をこらえつつ見送ったとか、そういう記憶も鮮明でしょうし、「忘れない。」で描写されているようにその瞬間の切なさとか、いろいろと思い出されるでしょうし。
 だから、結局のところ時間を妙薬にするしかなくて、それが効果を持つと、やがて穏やかで暖かい気持ちで想い出すことができるようになるんでしょう。想い出す時に自分がどういう状況かはまたともかく、ですけどね。「あの日のlove letter」のように、新しい誰かと付き合ってるのかもしれませんし、「Starry Night」のように再会があればいいな、と待っているのかもしれませんけど、でも、そうした時って、きっといろんなものが含まれた、奥の深い笑顔になっているんだと思います。それがその時に誰かを想っていた証でしょうから。その深さを、この曲や「ユニフォーム」、あるいは先にあげた2曲なんかを聴いてると感じるように思うんですけどね。

コーラスアレンジ

 さて、この曲を聴くとすぐに気がつくことですが、ライナーノートに書かれていないコーラス部分まで含めて、歌詞が1本の糸になるようにできています。もちろん、言葉を使うコーラスっていうのはもともとそういうものでしょうけど、同じ歌詞を重ねるならともかく、この曲ぐらいに別の言葉でありながら、なおかつ完全に歌詞と一体になっているコーラスも、この時までのまーちゃんには多分なかったな、と思います。
 で、ずっと疑問に思っているのが、このコーラスを一体どの段階で考えたんだろうな、ということですね。この曲の場合、作曲もまーちゃんがやっているので、そもそもの最初からなのかもしれないとも思いますが、やっぱり長谷川さんのアレンジ案を聴いて浮かんだのかも…とも思いますしね。同様のコーラスが入っている曲に「Capri blue☆friend」がありますけど、こちらは長谷川さんの作曲・編曲なので、もしかしたら最初にそうしたコーラスまで要素に入っていた可能性の方が高いのかな、と思っていますが、こちらもはっきりとは分かりませんね。あと、あえて歌詞に書かなかった理由とかも、実はけっこう疑問だったりもしますし。
 なので、この辺のことはいずれまーちゃんに質問してみたいことのひとつです。もちろん、そうして答えがもらえたとしても、それが今後も同様なのかはまた別の問題でしょうけど、もしかしたら曲作りの際の作業手順が一つ見えてくるかもしれませんし。「B.B.B」などで少し紹介されていますが、それでもやっぱり興味はある部分なんですよね。

最後に

 というように、「ずっと好きでした。」から2つ見てみました。まーちゃんの持ち味のひとつには「暖かさ」というのがあると思うんですが、この曲では自分で詞も曲も書いたというのもあって、その辺が見えやすくなってるんじゃないか、と思います。その上で、コーラスや歌詞とかで懐かしさや切なさもちょっと乗せてみてるわけですね。そうした暖かい深さがこの曲の魅力なんでしょう。


 さて、次はクリスマスも近いということで、まーちゃんのクリスマスナンバーから「グッピー」について書いてみようかな、と思っています。厳密に言うとなんか違うような気もしますが(苦笑)。

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