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CD Release

第167回 SOMEDAY

はじめに

 実際のところ、この曲をやるのには季節がまだ少し早いかな…なんて思いつつ、それでもやることにしたのは、大体想像はつくかと思いますが、ライブでやってたからってのがひとつありますね。「Strawberry Memory」以来7年ぶりに生で聴いて、かなり楽しめましたし。
 今回は、ライブで楽しんでたところとか、他に気がついたことも書いてみようかな…なんて思ってます。

極大と極小の対比

 この曲も、実はけっこうスケールの大きなものだと思うんですが、その由来はピアノのクリアな音で奏でられる冒頭のメロディからもあるでしょうし、伸びやかなサビからくる部分もあるでしょう。そんな中で、やっぱり歌詞から来るところも無視はできないと思います。曲の全体に、雲や空、海に虹といった、大きさを感じさせるものをちりばめて、そこからも広がりは感じられるんですが、一番感じるところはやっぱりサビの冒頭の部分じゃないでしょうか。
 「世界中の」という言葉を単に出しても、実はそれほどその広さを感じないか、とも思うんですが、そこからすぐただ一人の誰かという、その全体から見ればホントに小さな一部分へ気持ちを集約させることで、より周囲の世界の大きさと、自分が何かをしてあげたい、あるいは自分のそばにいる誰かとの親密さ、その両方をかんじられるんだと思います。
 こうした表現で大きさを感じさせる曲には、例えば堀江由衣さんの「世界中の愛を言葉にして」がありますか。また、他の曲だと、辿り着きたい場所は一番近くにあるはずということを示している渡辺美里さんの「世界で一番 遠い場所」だとか、周りの世界がほとんど存在しなくなっている心情を表現している岡崎律子さんの「待ちあわせ」といったあたりがあって、大きな世界と小さな、あるいは近い何かを並べることで、けっこういろんなことが表現できるものなんじゃないか、と思います。

クリアな伸びやかさ

 さて、後一つスケールの大きさを感じる要素は、特にサビで発揮されるまーちゃんの声のクリアさじゃないかな、と思います。ライブ直前に、ちょっとカラオケでこの曲を歌ってたんですが、サビのメロディに心地よい伸びがあるのは改めて感じていたので、ライブ中はそこのところを意識して聴いてました。やっぱり、まーちゃんの声が持っている透明感っていうのは、ロングトーンだと特に目立って、クリアな伸びやかさを曲に与えているように感じましたね。
 こうした、長めの音でまーちゃんの声を活かしている曲ということだと、パッと思いつくのは「Babyblue」だったり「ROSE ROSE」といったところになります。どちらも、じっくりと語りかけてくる中で、その声で広がりや透明感を感じさせている曲ですね。やっぱり、長めの音はスローバラードのほうが使いやすいのか、歌詞を見ながら、メロディを確認していってもそっち側のほうがより引っかかってくるので、「SOMEDAY」については、ある意味珍しいのかな…という気もしてきますね。
 ざっと全体を思い返すと、まーちゃんの場合、こうしたミディアムやアップテンポの曲だとその声は明るさや元気さが表に出てくることが多いので、そちらから考えても、広がりや伸びやかさをまず印象に残してくるこの曲はけっこう独特の位置にあるのかもしれません。部分的な印象でなら「DESTINY」の最後のサビの前とか、けっこう出てくるとは思うんですけどね。

最後に

 もちろん、スケールの大きさは、それぞれの要素が別々に感じさせてくるものじゃなくて、それらが融合して、一体になって聞き手の気持ちを拡げてくるからこそ感じられるものなんでしょうね。そうしたいくつかのことに気がついて、改めてこの曲の持つ爽快な世界の広がりを感じられたってことも、12日のライブに行っての収穫のひとつでした。


 さて、次回は「ゆびきり」から、いくつか感じたことを書いてみようかな、と思っています。なんか、キャラクターソングをいくつか引っ張ってきそうな気もしないじゃないですけどね(苦笑)。

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