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第145回 まーちゃん in 2006
はじめに
このサイトのトップを見ると分かるとおり、まだまーちゃんは歌手デビューから10年目の真っ最中にいるんですが、形としては、まーちゃんはこの間に出たDVD「B.B.B」で10年目に一区切りをつけたことになるような気がします。で、そのDVDはまーちゃんの06年を追いかけてみた…という内容になっています。
そこで、今回はDVDを見ながら、ちょっと色々と思い出してみようかな、と思ってます。
1月〜5月
例によって、まーちゃんはバースデイライブから1年を始めてます。でも、普段だったら、ここからライブ日程がスタートしてたり、ここだけだったりするんだけど、去年はその前の年のクリスマスからのライブの流れがここで終わるって時だったから、受け手の気持ちとしては、微妙な変化はあったかもしれません。もちろん、クリスマスの時と3日のライブではセットリストが違うから、3日のライブはそこでのものを楽しもうってのはありましたけどね。でも、ライブが続いてあったわけで、その辺の気持ちの盛り上がりの継続感が3日にあるのは珍しかったです。まーちゃんはそのあたり、どんな気持ちで迎えてたんでしょうか。映像中、29日のリハーサルで「ここから06年のスタート」と言ってますけどね。
で、DVDの映像としては次に韓国でのイベントになるわけですが…。その前に、ひとつ書いておきたいのは初になる作詞提供ですか。小清水亜美さんのアルバム「ナチュラル」に「dear friend♥」というタイトルで書いたわけですが。出来上がりを見た小清水さんが緊張するやら興奮するやら…って感じだったらしいですね。本人のイベント発言によると。私も聴きましたけど、小清水さんのボーカルの向こうにまーちゃんがいるのがなんとなく感じられるんですよね。イズミカワソラさんにせよ、大津美紀さんにせよ、岡崎律子さんにせよ、個性のある作家さんは人に提供した時にも、その人のむこうになんとなく雰囲気を感じるんですが、まーちゃんの詞にもそうしたところを感じて、聞いてて楽しかったというか嬉しかったというか…。そんな気分になってました。
そして、韓国でのイベント。私は行ってませんので、ここでの映像だけですね。イベントかどっかで、「恋の色」あたりのノリが少し違って面白かった、というようなことをまーちゃんが言ってたんですが、そのあたりは入ってませんね(苦笑)。でも、初めての場所での様子が興味深いところではありますが。…と言っておきながらなんですが、まーちゃん、舞台に立ったりしてる時ってあまり「初めての場所」ってことを感じさせないな、と。やっぱり、いろんなところで初めての人に会うことや初めての場所へ行くことは経験してるから…ですかね。それよりはむしろ、握手会かなんかでまーちゃんと話している現地の方のほうが、初めての緊張感が見えてたりします。まぁ、当たり前でしょうけど。で、そんな人にきちんと笑顔で接してるまーちゃんがいいな、と。もちろん、まーちゃんだってその辺の緊張がないわけじゃなくって、直前まで言葉を必死に復習したりして、本番ミスらないようにしてるんですが。
帰国してから後はある意味鶴の機織り期ですかね。次のアルバムに向けて、いろいろと聴き込んでいったり、何かを心の中に留めておいたり。その一方では、久しぶりの舞台になる「森の石松外伝2〜石松と土佐のよばれたれ〜」の稽古や本番を迎えてくわけですが。そのあたりはこのサイトのメインではないので省略しますね。まぁ、ともあれ、音楽的には準備期間に入った、と。
6月〜10月
実際には、5月くらいからCDのコンセプト決定とかなされてると思うんですが。そうしないと6月1日に選曲できないし。ともあれ、その日に選ばれた9曲とあと1曲は自分で作って、「10 LOVE」の作業は進んでったわけですね。でも、映像を見る限り6月中はけっこうゆっくりとした進行なんですが。このあたり、それぞれの曲のデモをまーちゃんのほうで聴き込んでメロディを浸透させたり、アレンジャーのほうでの作業になるのかな、と。映像に出てこないところは想像するしかありません(笑)。
7月の中旬あたりから、だいぶ詰まった日程での作業って感じになってくるし、その上に時間が遅くなってくることも多くなってってるんでしょうけど。そんな感じで続いてって、体調的にきつくなってきたり眠くなってきてたりってこともあるんじゃないかって気もするですが。映像を見てる限り、本当にめったにそうしたところを感じないんですよね。いい物ができれば充実感で疲れとかは飛んでくってところもあるんでしょうか? だから、すごく楽しんでアルバムを作ってるな…っていう感想になるんですよね。もちろん、それは基本でしょうけど。
でも、その最中に受け止めるのが辛いことが起こったのは、まーちゃんのブログを見た人は知ってると思います。それでも、それが歌声に悪い影響を与えてしまった…ってことはないんですよね。映像を見てると「この頃かな?」ってシーンはありますが、そこでもしっかりと歌ってますからね。いいものを作るために、抑えるべきものは抑えて、出すものは出していかないといけないんですが、そのあたり、内心必死にやってたのかもしれませんが、でも、そういう場面を経ていてもいいものができてると言うことは、それがちゃんとできてた…ってことですよね。
そうしてレコーディングが進んでく中で、ジャケットの打ち合わせや撮影、あるいは役者としての仕事を息抜きというか気分転換の要素にしてるのかな、と思いますが、また別の方向でのそうしたものとしては、FCイベントもあったのかな、と。連日新しい歌を作っていく日々で、お客さんの前で最初の頃に発表した歌を歌うのは、まーちゃんにとってもいい刺激になったと思います。あるいは、ブログで新曲について書いたことや、その日ほんの断片だけかけた曲に、訪れた人から言葉を貰って、それがレコーディング終盤にむけての励みになったかもしれません。
こうした過程を経て1曲ずつ曲が出来上がっていくときにも、喜んだ顔がありますけど、やっぱり、最後に全部の曲が出来上がって、CDのマスターがアップしたときの表情が印象的ですね。どこか微妙に疲労か何かが顔にありつつ、それでも、想いを込めたすべての曲が形になった大きな満足が見えてて、「苦労した甲斐を感じてるんだな」って思って、こっちも嬉しくなってきますね。もちろん、今の段階ですから、無事に「10 LOVE」が発売されたことは無論知ってますけどね。
そして、9月27日にアルバム発売、10月7日から発売記念イベントを開催していきました。最近、こうした時にミニライブをやることが増えてるような気がするんですが、曲に対する反応を直に見たいってのがメインでしょうか? 映像では池袋サンシャインシティでのものが入ってますが、こうした初めてだったり、あるいは一般の人も見られる場所だと、なおさら自分が作った曲への反応を感じられそうですよね。だからこそ、まーちゃんも「『かたおもい』のときみたい」に緊張するわけですけど。ともあれ、イベントを通じて、また曲への反応も集めていく日々を迎えて、「10 LOVE」の曲はその一歩を踏み出したのでした、ということですね。
9月〜1月
アルバムが出たからといって、もちろんその歩みが止まるわけじゃなくて、その先へと向けた流れが始まってくわけですが。まずは「赤い靴のカウボーイ」や「コスモスガーデン」のプロモーションビデオの製作ですね。ちょっと気になるのは、この段階で「Strawberry Lovely 2006」の演出は決まってたのか…ってことですか。そもそも、PVって撮ったり撮らなかったりだから、どんな時にやってるのかがちょっとわかんなかったり(苦笑)。それはともかく、ファッションショーみたいだったり、曲のイメージを増幅したり、いろいろなやり方がありますが、そのそれぞれを楽しんでやってるように、映像を見ると思います。
そして、上記したように10月から発売記念イベントに入ってく一方で、10月12日には「源氏物語」の朗読劇があり、そこで「恋の色」なんかを歌ってたみたいですね。どっかで書いたような気もしますが、まーちゃんの曲にはそれこそ「恋の色」のようなとことんポップで明るいナンバーもあるから、そうしたのをあの会場で初めて聴いた人はどんな反応をしたのかな…ってのは気になるところだったり。特にご年配の方がね。多分朗読劇って、それほど派手な演出ってないでしょうから、見に行く人もそうしたのは予想してないでしょうしね。
その後、11月5日、1月3日へのライブへと繋がっていきます。11月の時は今までのことを振り返りつつ、新しい曲も入れながら…ですね。この時はほんとにスペシャルのもので、最近には珍しくダンサーを入れたり、今までの、あるいは新作のプロモーションビデオをふんだんに流したり、演出面でも特別さを出してましたけどね。まぁ、見てて何が一番懐かしかったかって、「ロマンチックだね」と「ミントと口笛」のPVなんですけどね。個人的にそこを訪れたからってのもありますが、やっぱ、今あの頃の映像を見るとどうしたって感慨は出てきます。その一方で、「公園通り」や「コスモスガーデン」のあたりでのまーちゃんの姿には、美しさってのを思いっきり感じてました。ライブには何度も行ってますけど、そうした目の奪われ方をしたのはほんとに初めてで、その辺、この夏のこととか、今までのすべてのことがそうした見え方になったのかもしれない…と後のMCを聴きながら思ってたんですけどね。そして、そうしたことがあったから、あれだけ何度も溢れそうになってるのを抑えながら歌ってたのかも、そして、最後には本当に溢れちゃったのかもと思います。
そして、映像に収録されている最後のものとして、今年1月3日のライブですね。何か、前の時から時間的にそんなに離れていなかったせいか、少し対比させて見ていた面があったかもしれないですね。でも、実際に選曲を見てると「前へ進もう」ってのが多いから、前回でいろいろ振り返った上でのものかなって気はやっぱりしてきますけど。この日のまーちゃんって、はしゃいでたところもあったり、ちょっと胸にきてたところもあったり…だったと思うんですけど、やっぱ、どっか待ち望んでいた日に到達したこともあるし、いろいろあった1年の区切りを無事つけられたし…ってところじゃないかと。
最後に
まーちゃんの06年を、DVDに入っているシーンを中心に振り返ってみました。何と言うか…中身が濃いですね。普段の年も、かなりこうして中身を濃く過ごしてるとは思いますが、やっぱり、何かそれ以上だったかもしれないとも思います。去年は区切りの一年で、たくさんの意気込みを込めて過ごしてたと思うんですが、このDVDを見てると、いろんなところにそうしたものが見えるような気がします。
CDやライブに関係しないところで、けっこういろいろと落ちちゃったような気がしますが、それでもいいDVDになってるんじゃないでしょうか。
さて、「B.B.B」に新たに2曲のプロモーションビデオが入って、一般に見られるPVの数もそれなりになってますから、ここでそれらを一度まとめて見てみようかな…なんて次については思ってます。
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