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CD Release

第114回 Senior Song

はじめに

 普段、ぼーっと曲を聞いているときに、その中にある何かにふとひきつけられるときがあります。「caress」や「Babyblue」ならそのきれいなサウンドですし、「Power to Power」でまーちゃんの声とトランペットのサウンドに惹かれたこともありました。
 そんな中、「For you」に引き込まれる時は、その歌っている内容に引っ張られます。時々、この曲を聞いてると「まーちゃん、大人だよなぁ…」と感心するんですよ。
 今回は、そうした「大人」を感じた曲を集めてみようかな、と思います。

感謝を伝える相手

 「For you」については、アルバム「AERIS」で聞いた頃にはもうそういう印象を持っていました。ずっと昔から守ってくれた人のことをきちんと認識して、その人に対して感謝の気持ちをちゃんと表している、その態度が「大人」を感じさせたんだと思います。そうした姿勢は、そうでありたいなと思いつつもなかなかそうできないものなので、こうできる人はやっぱり立派と感じます。
 まーちゃんはこの曲を歌ったときは23歳ですけど、別にそうした気持ちを表すのには年は関係ない…と言うか、多分、時間とともにそうしたことが解るようになるんじゃないかと。サザンオールスターズに「心を込めて花束を」って曲がありますけど、桑田佳祐さんが歌ったのが多分40歳弱ぐらいだと思います。いい年したおっさんが(こういう言い方を自分にしてるから…いいよね)「もしも涙がこぼれそうなら」と、感極まりそうな心情を吐露してますが、そうしたことがより深くわかるようになったからなのかもしれません。
 他にも水樹奈々さんが「M・A・M・A」を歌ってたり、あるいは堀江由衣さんが「波のまばたき」で言っていたりするように、そうした気持ちを表す相手はまず両親かな、と。他にももちろん支えてくれてる人はいるわけで、まーちゃんが「MELODY」や水樹奈々さんが「宝物」でそうした人達へも感謝の気持ちを表しているのは立派なことなのはもちろんなんですが、両親に言ったときによりそうした気持ちになるのは、やっぱり一番お世話になってくる人だからなんでしょうか。

余裕と真摯と諦観と

 他にも、「大人」を感じるシーンはあるわけで、まずは「カレー日和」かな、と。なんて言うか、余裕を持って日々を過ごしていたいなっていうのはあるんですが、それが出てるのがまーちゃんだとこの曲のように思います。このへんを感じるのは、渡辺美里さんが多いかな、と。「ソレイユ」とか「Nude」、「ハダカノココロ」なんてあたりで、曲調も詞の方も余裕を持っているのが見えてるように思います。
 余裕を持っているのに魅力を感じる一方で、周りをちゃんと見て言うべきところは言わないといけないわけで……。まーちゃんは「日常のことを歌っていきたい」というコンセプトなので、社会的なことをメインに歌ってるものはないですね。最近だと、サザンオールスターズの「Mr.ブラック・ジャック〜裸の王様〜」を聴いて、私も感じてることをちゃんと言ってくれてたから、けっこう気持ちよかったです(笑)。
 逆に、悪い意味で大人になっちゃうと、周りにあるものを諦めとともに受け入れちゃう…なんていうこともあるわけで。そして、ため息なんかをつきながら…っていうのが桑田佳祐さんの「しゃアない節」でしょうか。こうした歌が聴いてて共感を呼ぶのは、その状況と歌のどこかに秘められた悲しさに聴いてる側と共通する部分があるから、ですね。だからといって、そうしたことをすべて認めちゃうわけにはいかないんですけど。

最後に

 「大人」って言っても、一言で言い切れるわけはなくって、そのいろんな面を切り取ってみたような感じがする今回ですが、いかがだったでしょうか。やっぱり、理想は周りのことをしなやかに余裕を持って、でもちゃんと受け止めて、表すことはきちんと表す…って姿ですかね。そうなれればいいな、と思います。


 そろそろ11月も末になり、だんだん雪が降ってくる頃でしょうか。次は雪を見られる歌の中から、好きなものを選んでみようかな、と思います。

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