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CD Release

第97回 夜の闇の中で

はじめに

 今、夜10時前です。今のところは、これを書いているので手一杯だったり、居間からテレビの音が聞こえていますので、それほどでもないんですが、こういう時間に独りで家の中にいると、心細くなったりすることもたまにはあります(で、それが何か抱えてる時に限ってるのが、ね)。
 今回は、そんな気持ちになってしまいそうな時、つまりは夜の闇の中にいるような歌でも集めてみようかな、と思っています。

ひとりでは…

 なんで暗いところが、あるいは暗い時間が怖いか、ですよね。あっさり言っちゃうと、周りが見えなくて、何にぶつかるか分ったもんじゃないから、なんですが。たまに、SF系の小説や漫画ですべての感覚を奪い去って拷問するっていうシーンがあったりしますが、暗闇の中一人だけっていうのは、それに近いものがあるんじゃないかと思います。
 そうした夜の暗さについ負けて、さみしいこころが大きくなるから、さよならに傷ついた心を隠そうとするのであれ、心安らかになれそうなことにしがみつくっていうのが「ひとりの夜」では歌われています。「moonless」でも夜の闇の中で気持ちだけがあふれすぎて耐えられなくなりそうな感じですよね。
 そんなふうに、夜の中でひとりでいるのは気持ちが溢れそうになりすぎて怖いから、そうした時には人を求めたくなるのかもしれません。そうしたのはまーちゃんの得意技で、「優しい約束〜TO MY FRIEND〜」や「聴かせてよ君の声」あたりで、「同じ空を見つめてる」っていうところから「ひとりじゃない」って気持ちを引き出して、それを力に変えていこうっていうところが描かれていますね。あるいは、「プレゼント」や「∞Infinity∞」ってあたりもそうですね。
 逆に、「怖いから会いに来て」っていうのも当然あって、これはまーちゃんだとちょっと思いつかないんですが、水樹奈々さんの「Tears' Night」がそうですね。「心をすべて見せてもいいよ」っていうことは、ひっくり返せがそれだけ独りでいるのがやっぱり怖いんでしょうから、ね。

闇の向こうに

 話は変わって。「A Place in the Sun〜陽のあたる場所〜」は、どういうわけか夜というか闇の中のイメージが私にはあるんですよね。やっぱり、タイトルやサビの部分での「陽のあたる場所」と、最初の部分のさみしさをどこかで対比させてるんでしょうか。それはともかく、この曲を聞いて少しなりとも心が動き出せるような気になるのは、そんな闇の向こうから、何かが照らしてくれるような気がするからでしょう。かすかでも灯りがあれば、ぼんやりとでも周りが見えてくるはずですし、目指していく印にもなるでしょうしね。
 本当は、水樹奈々さんの「keep your hands in the air」みたいに闇の中からでもとにかく動き出せればいいのかもしれませんが、何にぶつかるか分からないってなるとなかなかそうもできない弱さは人は持っているんでしょうから、ね。もちろん、それを乗り越えていかないと先はないんですが。
 だから、そうした闇を照らしてくれる光がほしいわけで、それは夢かもしれませんし、あるいは人とのつながりかもしれませんし。そうしたものを何か自分の心に確かに持っていられれば、いつかは闇の中から日のあたる場所へと抜け出せると思っていたいです。時にかすれたり見えなくなるかもしれませんが、「くもりのちはれ」ってことがあるように、きっとまた見えるときがくるんでしょうから。

最後に

 でも、時に闇の中で動けないでいる同類が集まってみんなで流されて…っていうような光景に魅力を感じることもあるのはどうしてなんでしょうね。藤井フミヤさんが「方舟」なんかで歌ってますけど。
 なるべく、そうした方向に入ってしまわないように、闇の向こうの何かを信じて進んでいけたらいいですね。「フルーツバスケット」で由希や紫呉(しぐれ)が草摩(そうま)の闇に呑まれないように動き続けているように。そして、透や藉真(かずま)がその闇に皆を呑ませまいとしているように。


 さて、次に更新するときは3月です。いろんなことに区切りを付けて、リセットしてまた始めてみるのにいいころかもしれません。そんなときに、いいリセットボタンなんじゃないかと思う「明日になれば」から、いろいろと心をさまよわせてみようかな、と思ってます。

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