タイトルバー トップへ メールはこちらから
トップ歌に願いを>第91回

CD Release

第91回 SWEETEST

はじめに

静岡県田方郡戸田村からの夕景(西伊豆ですね) 秋になると、「夕焼け小焼けで日が暮れて…」なんてフレーズを思い出す人も多いんでしょうか。今回取り上げる「SWEETEST」の場合、曲を聞いて印象に残るのは写真のような夕景だって人も多いんじゃないでしょうか。
 まぁ、もう11月も末になっているので、夕焼けを見られるっていう季節でもなくなってますが、そうしたことや、ほかに思ったことを今回は書いてみたいと思います。

やるせない時間

 この曲で歌われている時間は夕暮れ時なんですが、やっぱり一日の終わる時間だからか、やるせない感じっていうのはありますね。この曲の調子もそうですし。このぐらいの時間を扱った歌っていうのは、そういうのが多いような気がします。まーちゃんで言ったら、「完ペキなスマイル」の冒頭とか、「やさしい右手」、「青い夕暮れ」あたりでしょうかね。他の人だと、藤井フミヤさんの「落陽」とか、DAUGHTERの「夕暮れメロウ」、「此所から」、水樹奈々さんの「ひまわり」あたりに、夕暮れの切なさを感じます。
 だからか、夕暮れ時の歌で暖かさを同時に感じるっていうのは、気持ちを送ることができる誰かがいるってことがありますね。例えば「オレンジと観覧車」あたりになると思いますが。さっき書いたものの中にもそういうのはあって、「やさしい右手」とか「ひまわり」がそうしたところになります。その逆に、ひとりでいるのはやっぱり切なさを増幅させるんでしょうね。「青い夕暮れ」とか「落陽」、「此所から」はそんな雰囲気がしてきます。
 夕方ってのは、(一般的には)何かが終わるっていう意味での切なさ、やるせなさを感じる一方で、自分の帰るべきところへ帰れる時間でもあるわけで、もし、そこに誰か大事な人がいっしょにいてくれたなら、心を安らがせる時間にもなるんでしょう。そうしたところがあるから、さっき書いたような違いが出てくるんでしょうね。

他人への思いと自分の意思と

 さて、まーちゃんが時々歌ってるのは、「弱いところも見せていいよ」ってことです。この曲でもそうですし、他にも「やさしい右手」だとか「Power to Power」ってあたりになりますね。相手のことを好きで一緒にいるんだし、その力になりたい、いろんなことを共有していきたいっていう願いがそこには込められているんでしょう。そうした気持ちは誰かを思うときにはけっこう共通らしくて、DAUGHTERも「STRAIGHT ROAD」っていう曲の中で歌ってますしね。
 ただ、いくら相手がそう言ってくれていても、やっぱり好きな人に心配させたくない、苦労をさせたくないっていうことは確かに心情としてあって、だから「愛しい時間」あたりで泣き虫な自分をだめだなって思ってたりするんでしょうし、さっき書いた「STRAIGHT ROAD」の中でも、相手にそんな強くあろうとしているところを見て取ってますしね。
 その両方の気持ちは、普通に心の中に同時に存在するものではあるんですけど、ちょっと考えると、吹き出しそうになるところはありますね。自分がそうしてない、あるいはそうできないことを相手にしてほしいっていうのもってところですか(苦笑)。だからと言って、心配ばっかさせるのも、自分の気がすまないですしねぇ。けっこう難しいところかもしれないですね。

最後に

 ここを書いているうちに、時間は夕暮れ時になってます。とは言え、私の部屋は東向きなので日没は見られないんですけどね。ともあれ、この曲だと、オレンジ色がすぐにイメージとして浮かんできます。その暖かさと、誰かを思う暖かさ、その二つがこの曲を包んでいます。だから、冒頭のピアノの音色は痛いんですが、終わった時にはそれが消えているんだと思います。


 次回は、2004年もほぼ終わりなので、それでいきましょう(笑)。「2004年のdiary」です。

Top | Past & Now | 作品紹介 | Data Files | 歌に願いを | Event Report
Photograph | まーちゃんラジオメモ | 管理人室 | 更新履歴 | Links | Contact
©2001-2025 by TyM