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第86回 0%
はじめに
夏もどこかに去っていって、最近はすっかり過ごしやすい天気となっています。この頃になると、いよいよ「〜の秋」って言葉が似合うようになってきます。夏の間にだれてしまった、だけど続けていることを改めて集中しなおすっていうのもこの季節にはいいでしょう。その一方で、夏の疲れをとってしまえば、本当に新しい何かを始めるのにも、この季節にはいいのかもしれません。
今回は、その何かをはじめるために気構えを作ってくれそうなこの曲をみてみましょう。「0%」です。
恐れないで、まず始めよう
「最初は0から始まるんだよ」
ラジオやライブで、この歌の話をするときに、まーちゃんは決まってこう言ってました。この曲には、まーちゃんは周囲の人が何かを始める最初の一歩を助けられるようにっていう願いを込めてますが、それが「0%」っていう言葉や、上に書いた表現に託されています。
最初には、経験とか知識とかいったものが何もないから、目的地にたどり着くための最初の一歩をどうやって踏み出したらいいかわかんなくなるけど、どうせ何もないんだから、とりあえず一歩歩いてみればいいんだよ、ってことをまーちゃんは言っているんじゃないかな、と思います。そうすることで、めざすところへの進み方もわかるだろうし、そのための知識も少し得ることができるんでしょうしね。後は、それを活かしていけば、いつか100に届くんじゃないでしょうか。
って感じで、まーちゃんは「始める前に怖がらないで」ってことを言ってます。実際、これを聞いたときに「すごい表現するな」って思ったんですが、それと同時に思い出した表現もあります。
何年か前から、渡辺美里さんが「人は泣きながら生まれてきた」っていう表現をしてるんですよね。一番最初に見たのは…多分「Welcome」だから6年ぐらい前かな? まぁ、それはいいんですが。それが、「失敗したり、苦しかったりで泣いたっていいじゃん」っていう感じに聞こえるんですよね。どうせ、苦しさで泣いたことのない人なんていないんだし、と(実際、生まれるときは呼吸が切り替わるから、それでとても苦しいみたいですしね…覚えてる人はほとんどいないんでしょうけど)。だから、とりあえずはやってみようよ、っていう励ましなんだと、この表現については思ってます。
でも、その前に…
まーちゃんも、この曲中で言ってますが、夢さえもわからなくなるような毎日で、目指すところを見失ってしまうってことも多いのが、昨今の現状かもしれませんね。そうすると、踏み出そうにもどこへ踏み出したらいいのかわかんないんですが…。まずは、目指すところを見つけることって場合も多いんでしょう。
それは結局、自分の心の中と周囲の現状を見つめてやっていくしかないんでしょうが、ひとつ信じたい…と言うか信じないとやっていけないのは、どこかで何かが輝いているはずだし、それを自分で見つけることができるって言うことですね。そう信じないと、躓いてまた躓いて…っていうのだと、いつかやってられなくなりますから。それさえ信じてれば、何かを探すことだって「0%」からだって思ってやってみられるんじゃないかな、と。
そして、目指す場所さえ見つかれば、この曲や「とびたつ季節」、あるいは「A Place in the Sun〜陽のあたる場所〜」なんてあたりを自分への応援歌にして、一歩ずつ歩いていけばいいんですし、ね。そして、やがて目標の地点にたどり着けたら、それはきっと素敵なことじゃないでしょうか。
最後に
「その一歩が難しい」っていうのは、この曲を聞いたときにまーちゃんの妹さんが言った台詞なんですけどね(苦笑)。でも、結局のところ、踏み出さないと始まりませんし。だから、自分の中で呪文みたいにこうしたことを言って、励ましにしていくしかないんでしょうね。
本当は、「さぁ、行こうよ」って明るく言えるのが理想なんですけどね。
この間のライブのとき、掲示板でメドレーの話が出たので、今度はそれでも考えてみようかな、と思います。
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