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CD Release

第74回 桜に寄せて

はじめに

 今年は桜が早くて、私ももう退勤中に桜の花に目が留まるんですが、やっぱりちょっと早すぎて違和感は拭えないところもありますね。それでも「もうこんな季節になったんだな」と思うと、心のどっかが綺麗になったりもしてるんですけど。それにしても、はるか昔は「花」といえば梅だったのに、いつから桜に取って代わられたんでしょうね。
 ともあれ、今回は桜に寄せて、いくつか見ていきたいな、なんて思っています。

微妙な時期

 地域差やその年の気象による差はありますけど、桜が咲く時期って言うのは大体3月の末から4月ですね。だから、時々思うのは、「桜って、新しい始まりを象徴するのか、それとも何かの終わりを意味するのか」ってことです。まぁ、こんなことを言えるのは、日本の各所の年度が4月〜3月で回っているからなんですが。
 実際に歌を聞いててもそういう気がしてくることはあって、例えばまーちゃんの「君だけを‥」だと片想いをそのままの気持ちで終わらせる決意をしてるんですが、その先の光景に桜が舞うのが見えてて、それが切なさを起こしてくるところはありますし、渡辺美里さんの「さくらの花の咲くころに」でも桜の花に懐かしさと願いを託してます。その一方で、大学の合格通知なんてのはだいたい「サクラサク」ですけど(ま、これには例外があるんですけどね)、これなんかは新生活の始まりと桜の開花が重なるからそうしているんでしょう。
 その両方の気持ちが、桜の花に託されてくるから、時には桜の花をどんな気持ちで見ればいいのかってことが分かんなくなるんでしょうね。でも、最近まーちゃんがラジオなんかで言ってたけど、「また始めようって気持ちになる」春っていう季節に咲くから、だいたいは何かの始まりって気持ちで見るんでしょうけど。

花の運命

 桜が咲くことで、何かを始めようっていう気になったり、いい季節が来たと心が満たされたりするってところは確かにあるんですけど、造花じゃないんですから、もちろんその後には桜は散ってしまうんですよね。それに、桜が咲いた後でも急に寒さが戻ってきて花冷えにやられそうになるときもありますし。そうした時に花を見るのは、どっか淋しくなります。でも、桜が咲いている時っていうのは、そうしたことを忘れているんですよね。
 でも、たとえ桜の花が散ったとしても、その後には緑鮮やかな葉桜が待ってますし、たとえその葉が散って冬が来たとしても、それを耐えればまた桜の花が咲くわけで…そうして考えると、桜って(いや、桜に限らず、花ってのはみんなそうなのかもしれませんけど)大事なことをその存在を使って示してるんですね。
 だから、堀江由衣さんが「」っていう曲の中で寒さなどを耐えて、鮮やかな日を迎えていこうっていう気持ちを桜に重ねたり、林原めぐみさんが、天国と地獄を行ったり来たりしてても、何度でもよみがえって花を咲かせようっていう気持ちを歌った歌に「サクラサク」っていうタイトルがついたりするんでしょうね。

最後に

 ってことで、桜の様子やその周辺の気持ちをちょっと見てみました。華やかな一方で、はかなさも感じさせて(色もそうですしね)、でも冬を耐えて咲いて…。いろんなことをその身で体現している花なんですよね。それが人々の心に何かを呼び起こすから、みんな春になると桜の開花が気になるんでしょうか。


 さて、次の更新は都合により(…ま、だいたいの人には理由が分かると思いますけど。Infoにそれを書かないのは、参加できる人が限られるから、なんですよね)、日曜ではなく金曜日の4月9日の夜になります。そろそろ、この歌を聞きながらどっかにお出かけするのもいいんじゃないでしょうか。「SALAD DAYS」です。

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