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CD Release

第70回 place to be

はじめに

 寒さも一段と厳しくなってきて、北海道や九州で大雪の便りが発せられました(まぁ、それぞれの土地の、なんで桁の比較はなしにしますけど)。私なんかは寒いとついこたつむりになってしまうんですが、その一方で、スキーやスケート、穴釣りが好きな人は水を得た魚のように動き回っているんでしょう。
 今回は、どこかそんな季節に似合っているような雰囲気を感じさせる曲でいってみたいと思います。「place to be」です。

冬に似合う曲

 この曲を収録したシングル、「caress/place to be」が発売されてしばらくした頃、ふと思い立って1年12ヶ月にそれぞれに合った曲を選んで、カセットテープを作ったことがあります。そのとき、「place to be」も使うようにピックアップしたんですが、当初は8月がいいかな、と思ってたんですよね。歌詞を読んで曲を選んでいたんですが、この曲のものを読んだ時に、まぶしいくらいの光を感じたから、「まぶしい季節」→「夏」って感じで決めてました。
 ところが、一度曲を聞いた後に、1月に使うことに変更してました。何でかというと、曲の透明感なんですね。冬の空気っていうのは、夏のそれに比べて済んでいるように感じるんですが、この曲のサウンドに、そうした冬の空気を感じていました。透明で、綺麗なんだけど、厳しくもあって、身を引き締めてくれるような気持ちに、この曲を聞いているとなるんですよね。
 どうも、冬に似合う曲ってのはそうした透明感があるのが多いんですかね? まーちゃんはあまりオリジナルでは冬の歌は歌わない(「Fly Ladybird Fly」に入ってるのはともかく、なんですが)んですが、例えば「caress」なんかは空気を暖め始める朝の光って感じですし、キャラクターソングにいって「粉雪につつまれて」は本当に冬の空気(パーカッションがダイヤモンドダストみたいな感じにさえ聞こえる…)の中で見つけたぬくもりっていうのが伝わりますしね。
 他の人の曲でも、例えば渡辺美里さんの「いつか きっと」だとか、岡本真夜さんの「Twilight」、藤井フミヤさんの「Another Orion」なんてあたりはその透明感が綺麗なんですよね。まぁ、もちろん冬の歌だからそうでないといけないってこともないのは分かってますけどね。槙原敬之さんの「まだ生きてるよ」だとか、サザンオールスターズの「いとしのフィート」なんてのもあることですし(笑)。  でも、やっぱ冬の曲でいいなぁって感じるのには、そうした透明感のあるのが多いのかもしれませんね。

いるべき場所、陽のあたる場所

 「ここが私のPlace to be」
 まーちゃんは、このシングルとほぼ同時に発売されたフォトエッセイ集「PLACE TO BE〜今ここにいること〜」の最後をこう締めくくっています。あこがれていたスウェーデンに訪れて、その優しさに触れたまーちゃんの率直な気持ちでしょうね。今、このことを思い返してみて改めて感じるのは、まーちゃんって幸せなんだよな、ってことかもしれません。
 小さな頃から役者としてやってきて、「すみっこにいても存在感のある女優になる」って言う目標、言ってみれば、目指すべき陽のあたる場所を明確に意識している一方、いろんなことに疲れたとき、あるいは傷ついた時に自分にリセットをかけるための場所をも見つけることができたんですから。
 軽い楽しみっていうのは、今の世の中ですから簡単に手に入りますけど、深い傷を癒せる場所ってのは、自分で探して見つけるしかないですから。そして、どうもそれがなかなかにないんじゃないか、という気が今の世の中を見るとしてしまいますね。夢(=陽のあたる場所)を見つけられない人が多くなっているのと同様に。
 でも、まーちゃんはその両方をしっかりと自分の中で認識することができたわけで、これ以降はこの両方の場所をうまく使ってやっていってるのかも、と思います。そうして歩いていった結果、まーちゃんの色々な目標を達成できていってるとしたら……まーちゃん自身の陽のあたる場所にたつことができるんなら、それってやっぱり最高の道のりなんだろうな、と。

最後に

 まぁ、本のほうと絡めて書いたんで、「安らげるplace to be」の話に上の方ではなっちゃいましたけど、曲の方はもちろん、「目指すべきplace to be」なんで、「A Place in the Sun〜陽のあたる場所〜」とはかなり近い曲なんですよね。
 どっちみち、目指していくところがはっきりしているってのは、生きていくうえで力になりますよ。それが見えないと、どうしていいのか分からないですから。そして、そのときの悩みってのは、けっこう深刻なものになりかねませんしね。もし、そうした人がいたら、まーちゃんが以前よく言っていたように、「自分が面白いって思えることってなんだろう」ってところから考え始めるといいかもしれません。それが「place to be」を見つける第1歩のような気がします。


 次回は2月15日の更新です。ミニアルバムも出てますし、まぁ、いろいろと使いたい曲ってのはあるんですけどね。アルバム自体もありますし。選択肢が多くて困る中から、今回は「チョコレートコスモス」でいってみましょうか(直前まで「バレンタイン大作戦」にしようかと思ってたんですけど)。

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