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CD Release

第33回 海辺にまつわるエトセトラ

はじめに

 あ〜あ、やっちゃった。まーちゃんがラジオで寒いギャグを言ってくれるおかげで、自分じゃあんまり言わなかったのに。今日はしっかりと「田端でくたばった」とか言ってきちゃうし(まーちゃんの前で、じゃないのが救い…)。頭が回らなくなってくると何するか分からんなぁ(単に地が出るだけじゃないのか?)。
 ま、そんなことはどーでもいーんですな。
 この原稿を書く少し前(7月20日午後10時前)のニュースで、関東から中四国まで(…だっけ?)の梅雨明け宣言が出たという報が入りました。ということで、いよいよ夏本番。となれば、合言葉みたいなノリで海という言葉が出てくるのもごく自然なことでしょう
 これからの海のシーズンに向け、今回は海を歌った曲をいろいろ見てみようかな、と思っています。

海が見せる表情

 まあ、今回のタイトルを決めるときもそうでしたが、こういったポピュラーソングで扱われるのは、大体が夏の海ですよね。やっぱり、ひとつの風物詩でもありますし、解放的な気分で人の集まるところっていうことから、出会いの期待なんてのもあるんでしょうしね。でも、一口に夏の海って言っても、その人の心の持ち方や、見る場所によっていろいろと違いは出てきます。
 まず、「恋の色」みたいな熱い恋をしていたり、そういう出会いを期待していたりすれば、砂浜の太陽だってさらに熱く、きらめいて見えてくるというものでしょう(「Big Wave やってきた」)。こっちを見てるライフセイバーの視線が気になれば、足元の砂だってフライパン並みに恋の予感で熱くなったりしますしね(「夏灼きたまご」)。あるいは、昼の暑さも、夜の余熱も感じながら、大人のムードを2人きりで見出すこともできるでしょう(「夜風のオン・ザ・ビーチ」)。これからそういうところへいくっていう期待が高まれば、海がより待ち遠しく見えて、アクセルを踏み込むことになるでしょう(「Sweet Sea Side」)。
 一方で、そういうのを遠目に見ながら、どこか、たどり着けなさそうな想いを抱えてれば、遠くに広がる海の青さがきらめきながらも手の届かないものに感じるかもしれませんね。隣にいる自分より、波の話に夢中なボーイフレンドと一緒にいると、そんな感じもするんでしょう(「夏のカーブ」)。あるいは、雨に邪魔されて波間に遊べなくなったら、鈍色の海岸が恨めしくも見えるんじゃないでしょうか(「夏をあきらめて」)。
 思い出を揺り起こす海は、きらめくものなんでしょうか(「希望の轍」)? それとも、切なさを思い起こさせるものなんでしょうか(「忘れられたBIG WAVE」)? いろいろな気持ちが錯綜して、複雑な表情を見せているかもしれませんけどね(「HOTEL PACIFIC」)。
 自然はみんなそうですが、海だって、夏の熱くて穏やかな表情だけってことはないわけです。特に水辺はちょっと間違えるととたんに人に対して厳しい面を見せるのは、ニュースを見ていればすぐに分かると思います。こうした海の厳しさを歌うのは、どっちかって言うと演歌に多いんじゃないかと思うんですけどね。ちょっとそっちは勉強不足なもんで…。一応、「兄弟船」とか、「津軽海峡冬景色」ってあたりが思い浮かぶんですけど、ちょっとちゃんと聞ける機会も今回なかったからなぁ。どんなもんでしょうね(大体、誰が歌ってたかも正確に思い出せないし)?
 また、すべての生命は海から進化してきたわけで、そういう意味では海は大きな母親みたいな存在でもあります。「海になれるよ」では、いろんな想いを大切に受け止めたり送り出したりして、いつか大きく包み込むような、そんな海のような愛になる時を目指していこうと歌っています。

まーちゃんの曲の中で

 さて、まーちゃんの曲をざっと思い返して見た場合、「恋の色」みたいなああいう熱さを前面に押し出した曲ってなかったですからね。海を歌っている歌でも、熱さというよりは爽やかさが目立つ曲が多いですね。まあ、まーちゃんっていうシンガーの特徴でもあるんですが。まだ「とびたつ季節」や「remember」については、ちゃんと歌詞を見る機会がないので正確にどうなのかは分かりませんけどね。それでもけっこう爽やかにきらめく感じかな、とも思うんですが(特に前者)。
 今までの曲だと、「My happy day」や「さんきゅっ」で見にいっている海は、恋のきらめきの象徴でしょう。それが大切な思い出になれば、「ブルーのストーリー」みたいによりきらきらした感じの海になるように思います。「センチメンタル」の場合もそうなんですが、こちらはより斜陽も見せて、切なさが増しているように感じます。
 そんな中、「青い夕暮れ」は、日も落ちて青から藍、夜の黒へと変わっていく海を一人で見ているっていう歌で、そこにいることで切ない思いがいろいろと湧き出しては消えていく様子が、海や潮風の容赦なさでまた際立っています(それにしても、ホント、この歌詞をまーちゃんが書いたんだよなぁ。今は「かさぶたの恋」もあるけど、でもやっぱり意外っていうか、人って複雑っていうか…)。
 また「海辺で綴ったラブレター」は、大きくて、不変に見える海に気持ちを託して、そんなように変わらないで大きい愛を育てていこうっていう曲ですね。実際、ちょっと空からの涙を海が受け止めているのを見ながら作曲したりした曲なので、こういう、優しく受け止める強さを海に見出したんだと思います。

最後に

 とまあ、こんな感じで海を歌った歌をいろいろと見てみましたが、いかがだったでしょうか? 本当は、探せばもっといろいろありますが、紙面の都合でここまで、ということにしておきましょう。ここに挙げた曲たちだけでも、結構いろんな表情を海は見せてくれますしね。
 この間、東海道線から海をちょっとだけ見ましたが、やっぱり、そこには人をおおらかにする何かがあるような気もします。茨城にいた頃、波の高い海も見ましたが、それでさえ、大きなものを感じさせて、気持ちが広がったのを覚えています。そういう気持ちを持たせてくれるから、海に行くし、海の歌を歌うんでしょうか?


 次は8月4日の更新です。アルバムが出てから11日経つことになるので、そちらの方でいろいろと書いていきたいと思います。例によって、何かありましたら掲示板までどうぞ。

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