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CD Release

第3回 テープの作り方

はじめに

 まずプラスチックチップを溶かして、型に流し込んで…って、そういう作り方じゃあないですね。というわけで、今回は、僕がテープを作る場合、どんな風に作るかをお話してみたいと思います。

手順1:曲の選択

 この作業は、紙の上でやります。オムニバスでテープを作るときはともかく、例えば雅弓さんのベストのテープを作るときには、まず、曲をすべて紙の上に並べます。そして、曲を選ぶわけですが、まずは、絶対にいれたい曲に印をつけます。ここまででテープの時間を超えたら、その中から曲を削って、テープの時間に収めます。足りない場合は、テープの目的も考えて、「この曲おいしいよなぁ」ってものから選びますね。例えば、「外に出ている時だから…『口笛でル・ラ・ラ』あたりが欲しいなぁ」という感じです。

  1. メインとなる曲を決める。ここで決まる曲は、テープの真ん中に入ります。
  2. ラストの曲を決める。僕の場合はだいたいバラードが多くなります。
  3. 先頭の曲を決める。たいていは「Eternity〜ひとひらのlove song〜」のように元気が出るナンバーが多いですが、時には「すきです。」のようにとても静かなバラードではいることもあります。
  4. 1から3までの、それぞれの中間部分に入る曲を決める。前にある曲と後ろにある曲のバランスを考えて、バラードにしたりポップにしたり…。
  5. 後ろから数曲を一気に決める。だいたい、このあたりにはバラードが入ります。最後に向けて気持ちを静かにしていくのが僕のパターンなんですね。
  6. 1の次に来る曲を決める。だいたい、雰囲気として1の逆になる曲を持ってきます。あるいは、独特の雰囲気を持った曲とか。
  7. 3の次に来る曲を決める。最初の曲のイメージを膨らませるようなものを使うことが多いように思います。
  8. 残りを決める。ここでもバランスを考えて…。

 とまあ、こんなようなところですね。順番はけっこう流動的ですが。それと、個人的なこだわりなんですが、1〜3に来る曲、あるいは、カセットテープで、A面とB面の同じ部分に来る曲、そして、連続する曲には、同じアルバムを使わないようにしています。(オムニバスの時には同じ人)そのほうが見たときに面白いと思いませんか?

手順2:曲順の決定

 まだ紙の上での手順は続きます。「berry best」とかシングル集みたいな感じに、時期を追って入れることにした場合はなんの苦労もありません。大抵の場合はそうではないので、いろいろと考えます。僕は、だいたい以下のようにして考えてますね。

手順3:タイトルを考える

 まあ、自分で作ったテープにタイトルを考える人はあまりいないとは思いますが、僕はやってます。そのほうが思い入れが増えますしね。イメージから考えてタイトルをつけることもありますが、僕がよくやるのは、その中に入っている曲の歌詞から、全体にうまくはまりそうな言葉を選んでくる、というやり方です。

手順4:録音

 ここまできたら、後は単純作業。紙の上に書いた曲順を見ながら、録音していくだけです。まあ、MDとかの場合は、録音してあとで順番を変えることも可能ですが。音が飛ばないように、気をつけないと…。

実例

 では、僕が作ったテープから、2つほど例を出しますので、ご覧下さい。

わたしからあなたへ〜飯塚雅弓からのメッセージvol.2〜

Eternity〜ひとひらのlove song〜/優しい約束〜TO MY FRIEND〜/Babyblue/風のKiss
caress/ひだまりのオルゴール/かたおもい/いつも君を見つめてる/My wish/ロマンチックだね
すきです。/Pastel/love letter/グッピー/とぼうよ!/For you/X'mas time Hold me tight
everyday

限りなく透明な夢で 僕は目覚め

あなたのキスを数えましょう(小柳ゆき)/Power of Love(DEEN)
夏の日のドラマ(Southern All Stars)/らくがき(泉川そら)/長い間(Kiroro)
Stay with me.(藤井フミヤ)/口笛(Mr. Children)/月夜の恋人たち(今井美樹)
もっと 遠くへ・・(渡辺美里)/TSUNAMI(Southern All Stars)/マンホール(泉川そら)
First Love(宇多田ヒカル)
太陽の国へ行こうよ すぐに〜空飛ぶ夢に乗って〜(大黒摩季)
Bye Bye Yesterday(渡辺美里)/Goodbye Yesterday(今井美樹)/Inside(藤井フミヤ)
逢えないせつなさと(杏里)

 まーちゃんのほうで、上の手順に沿って解説をいれてみましょう。

  1. メインは「My wish」と「ロマンチックだね」
  2. ラストは「everyday」。これか「すきです。」の指定席
  3. ということで先頭は「Eternity〜ひとひらのlove song〜」
  4. 1〜3までの中間部分は、「風のKiss」「caress」「love letter」「グッピー」の4つ。あれ? バラードが多いな(苦笑)。
  5. 後ろから2、3曲目を「For you」「X'mas time Hold me tight」で固めて、だんだん気持ちを静かにしていくように…。
  6. メインのあとの気分転換には、今回は「すきです。」を。 「Eternity」を受け継いで、「優しい約束」で気持ちを膨らませましょうと言うこと。
  7. 後は、隙間にバランスを考えて入れていくだけですね。それにしても、僕が作るとどうしてもバラードが多くなりますね。そういう性格なんだと思いますが。

 ちなみに、今作るとしたら、多分「優しい約束〜TO MY FRIEND〜」が真ん中にきますね。あと、「ミントと口笛」とか、「DESTINY」といったあたりが入っていませんが、このへんは、以前使ったので、あえてはずしてあるんですよ。
 まあ、アーティストオムニバスのほうは、おまけで書いておきました。何かお遊びが見えてますが、こういうのも好きで、けっこうやってます。一度、「Hello」と言う曲を3つ並べたこともあります(笑。ちなみに、Askaとチェッカーズと福山雅治)。まあ、曲の新旧がえらい幅が広くなってますが、(一番古いのは85年)使いたい曲を使う機会がなくてここまできてしまったんですね。
 ちなみに、両方ともタイトルは曲の中の言葉を持ってきています。どの曲かわかりますか? わかっても僕の拍手以外は出ませんが。

参考例:エアギャングスターさんの場合

 エアギャングスターさんが、雅弓さんの曲でCDを焼いた時の内容を送ってきてくれました。それを載せておきます。

ダンデライオン

ロマンチックだね/いつも君を見つめてる/オレンジと観覧車/ミントと口笛/大好きな君だから/星空にお祈り/love letter/ストロベリーキャンドル/とぼうよ!/Magic!/caress/かたおもい/My wish/ひだまりのオルゴール/SOMEDAY/DESTINY/優しい約束〜TO MY FRIEND〜

 同封(って言うのか? メールで)されているコメントを見ながら、この方の場合の作り方を考えてみましょう。

 1:「軽快なポップサウンドが欲しかったので」とのこと。曲は違いますが、僕の場合と一緒ですね。
 3、4:「このアルバムの要。大体3、4曲目に自分が最も聞きたい曲を持ってくる」そうです。となると、一気にテンションを上げるタイプでしょうか。
 5、6:「雅弓バラードの中で、上位グループの2曲」ということは、ここで少し気分を落ちつける目的があるんでしょう。
 8、9:「ここで踊って、跳ねて、大きくジャンプしよう」ということでこの2曲。5〜7で溜めていたエネルギーを爆発させる感じですね。
 10:「このアルバムのスパイス」だそうです。気分転換的なものと考えていいんでしょうか?
 11〜13:うまいことバラードの流れができてますね。持ってくる曲は違いますが、caressのあとには、静かな入りの曲がよく似合うと、二人ともどこかで感じているようです。
 14:この前のあたりが、どこか息を詰めているような感じなので、ここでふっと抜いて、最後に力を出しやすくするってところですかね?
 15:大きな広がりを持っている曲を、最後に持ってくるパターン。僕も、バラードを持ってこないときには、こういう曲を持ってきます。(渡辺美里さんの「My Love Your Love〜たったひとりしかいない あなたへ〜」とか、雅弓さんで言えば、「DESTINY」ですとか)
 16、17:「ボーナストラック」とのこと。アンコール的なものなので、最後にもう一度気分を高揚させる目的だと思います。ただ、「やさしい気持ちに帰れる」と言うことなので、一番最後にはやはりどこか穏やかな気持ちで終わりたいというのもあるんでしょうね。

 本当は、もっと色々、個々の曲の感想とかも書いてあるんですけどね。その辺は、作品紹介のほうでアップさせていただきますので、そちらをご覧下さい。
 全体としては、「ポカポカのお天気に、ちょっと冷たいそよ風」と言うことです。そうですね、だいたい今の時期ぐらいに聞くアルバムとして、なかなかうまく仕上がっていると思います。温かいめの曲をうまく並べていますし。ちなみに、僕のほうは、特にテーマは決めていません。単に「雅弓さんの曲のセレクション」と言うコンセプトです。

最後に

 この二人の場合の作り方を見ただけですが、やっぱりいろいろあるな、というのが感想ですね。僕は、ブラスバンドをやっていたせいかどうか、メインの曲はある程度たってから出てきますが(ブラスバンドのコンサートの場合、メインの曲は第1部の最後になることが多いようです)、エアギャングスターさんは、ライブ的な作りという感じで、一気にテンションを上げる曲順になっています。あるいは、終わり方に関しても、エアギャングスターさんは最後にまた気分を高めて終わるようになっているのに対し、僕はひたすら静かに終わる曲順を組んでいます。ちょっと比べてみただけで、色々な考え方が見えて、面白いと思いますが、どうでしょう?
 では、最後にもうひとつ、僕が「移動用」に作った120分テープの曲順を並べておきます。作り方の基本は変わっていませんが、コンセプトが変わったとき、いろいろなことが変わるという実例になると思います。ではどうぞ。

風の色、空遥か

Side-A
Eternity〜ひとひらのlove song〜/My happy day/place to be/いつも君を見つめてる
口笛でル・ラ・ラ/もしも…/優しい約束〜TO MY FRIEND〜/love letter/とぼうよ!
ミントと口笛/グッピー/For you/Babyblue/ロマンチックだね
Side-B
Magic!/大好きな君だから/風のKiss/My wish/レモンパイ/すきです。/Ladybird
caress/Pastel/ひだまりのオルゴール/かたおもい/星空にお祈り/あなたが生まれた日
everyday

 どうでしょうか? ちゃんと移動用になってると思うんですけどね。ちなみに、カセットテープの場合、メインはA、B面それぞれで考えてます。あと、このタイトルはフィーリングです。


 次回なんですが、久々に曲のほうを行きたいと思います。そろそろ、風が気持ちいい季節で、外に自転車で漕ぎ出したくなります。そんな時に、連れていきたいのは、やっぱりこの曲でしょう。
 ということで、「ミントと口笛」について、いろいろなお話をお待ちしております。メール、掲示板、どちらのほうでもどうぞ。なお、もうすぐこのコーナー用の掲示板をつけます。そうすれば、皆さん書きやすいと思われるので。そうしたら、どんどん書いてくださいね。(雅弓さんの曲の感想も、そこでお願いしますね)。では、アップは27日になります。

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