・「Peace Ring」はピース（サイン）とリングで20年という意味と、今まで繋いできた物語の先をつないでいこうという意味を込めてつけた。
・シングルの3枚は割と異世界というか冒険に入ったところだったので、曲調的にはカラフルな感じにぎゅっと詰め込まれた感じになっている。
・You Tubeでは1コーラスだったMVをやっとフルで届けられるというのもあるし、映像で見てもらえると、また違った感覚で聴いてもらえるので、それも嬉しく思う。

・きっとこの1枚も20年歌い、歩いてきた中での一つの物語だと想うので、20年分のまとめというよりも、これもまたある一つのステップなんだと想っている。
・「PI PO PA」から始まって、自分の中になかった切り口を教えてもらった3年前のシングルから、これはきっと今までチャレンジしてくることがなかったなと最初のデモテープで感じた「絶対愛至上主義」、あれから2年経ってあのチャレンジが鍵をかけていたふたを開けてもらったような気持ちで、そこからまた一歩を踏み出すことができた。そして「Clock Hands」という曲もアレンジ感は今までの曲達のポップスとストリングスというキラキラしたサウンドではあるけど、また世代を超えて新しいスパイスを教えてもらった曲。その曲達のバランスを考えて新曲「シャッターLOVE」と「ありがとう」は作っていった感じ。
・全体的にはアップテンポな曲が多めに入っている。シングルから2曲ずつ収録しているけど、1枚通して20年目の今の私のいろんなスパイスが入っているというか、前向きで元気な自分、時に心が折れそうになるけど踏ん張る時分、未来に目標を持って貫きたいと思っている自分、きっとそれってみんなそれぞれの生活の中に何気ない瞬間に思う感情だと思うし、今日これはダメだったなでもこうしたいなという気持ちとか、まだこれやってみたいなとか、こんな気持ちあったんだという発見とか、それぞれの毎日に重なるような瞬間というスパイスを持った曲達を並べたので、それぞれの毎日にちょっとした刺激になってくれたらなって。そういった切り口がみんなとの瞬間瞬間に重なってくれたらいいなって思いながら収録に臨んだ。
・アルバムは流れで聴いてほしいし、1曲目から最後まで通して、また1曲目まで戻って聴くというような聴き方をしてもらえるように感情的には並べてみた。
・ジャケットの打ち合わせの時にデザイナーさんが出してきたコンセプトが私がお花の輪っかの中に座っているというイメージ。それに伴って撮影に行くときにメーカーの方がお花屋さんに20種類（20年だから）の生花を組み合わせて花の輪を作ってきてくれた。花の底は水受けになっていて、縦にするとこぼれちゃうんで、一日限定の生花。スタッフのアイディアが組み合わさってあのジャケットに仕上がった。みんなの意見が組み合わさって、一個一個の作業がパーフェクトになっていくっていう制作過程があって、みんなで作れている気持ちがとてもありがたいと想う。タイトルなんかもみんなで出し合ったり、ジャケット案もそうだし、MVもそうだし、色々な人の意見と想いが合わさっての一枚。

「センチメンタルCANDY」から3年経つんだけど、その間に試したいろんなことを回収してその先へ進むためのアルバムっていう印象が強い。だからかどうか、まーちゃんの標準って言っていい感覚の「シャッターLOVE」から、遠いところに手か何かを伸ばして、それを少しずつ手繰り寄せてる感じ。まぁ、遠いって言っても、まーちゃんの大事にする「出会いや思いを大事にしていこう」っていうところはもちろん外さないんだけどね。で、手元に戻ってきた時に、新しい何かがそこに加わってるように思う。それが「ありがとう」だったり「かたおもい〜20th acoustic ver.〜」に表れてるんだろうな、と。
　結果、単に20年のタイミングを記念するためのアルバムってことじゃないんだよね。今までの流れを一度ここでしっかりと刻んで、この先に進むための一歩をしっかりと踏み出すための足場になるアルバムができたんじゃないか、と思う。